この局面で定刻の12時10分になり、昼食休憩に入りました。消費時間は▲里見52分、△本田1時間16分。昼食の注文は両者ともにありません。対局は13時から再開されます。
(昼食休憩時の盤面)
(昼食休憩時の御上段の間)
(本日の関西将棋会館での対局は本局のみ。別室は使われていない)
(虹)
継ぎ盤の予想通りに進んでいます。ただし実戦は次に△3三金引としましたが、千田五段と室田女流二段は新たな検討として△3一金を考えていました。「△3三金引だと、もうどちらかが倒れています。指さずに昼食休憩に入れたかったですね」と千田五段。継ぎ盤では△3一金以下、▲8一飛成△4四金▲2五角成に△6八角という手が厳しく後手有利と言われていました。ただし実戦の△3三金引ではさらに形勢差が開くのではないかということです。
(後手よしを告げる千田五段)
前述の記事から△5四同飛▲同飛△同歩に▲4一飛が実戦の進行でした。4一には角を打つ手を残しておくのが継ぎ盤の予想でしたが、里見女流二冠はその場所に飛車を打ち込みました。「△7九飛に▲2二角成△同銀▲4四歩△3四金▲4三角という筋があるんですね」(千田五段)
以下△3三金引▲5四角成△4三歩でどうかと検討が続いています。
(室田伊緒女流二段も継ぎ盤を囲む)
時刻は11時20分。里見女流二冠が再度動きました。「こうなると止まらないですよ。△5四同歩もありますが、△5四同飛と取ったらどうなるんだろう」と千田五段。△5四同飛▲同飛△同歩▲4四歩が一例で、最後の歩打ちは△4八歩▲同金左△4七歩の筋を緩和したものです。▲4四歩以下、△同金▲8二飛△7九飛▲8一飛成△8九飛成▲3三桂は激戦とのこと。
(継ぎ盤を逆から。手前の後手が受けきれるかどうか)
しかし実戦は本田女流三段が予想外の進行で応じました。
直近5期の成績を記載致します(肩書きは当時)。
両者が本棋戦で対戦するのは本局が初となります。
(10時10分、村田智穂女流二段が来訪。モニターを見て「かなり早いですね」と笑顔を見せる)
(羊かんの差し入れをしてくれた。富士山の形をしている)
(続いて千田翔太五段も差し入れを持って来訪)
(クッキー生地の洋菓子だ)
初手から両者は早いペースで着手を進め、里見女流二冠の中飛車、本田女流三段の居飛車が決まりました。ほどなくして穴熊へと組み進めます。図の局面で里見女流二冠の手が止まりました。控室では(1)▲3九金と固める手や(2)▲5四歩と開戦する手が検討されていましたが、実戦は(3)▲4六歩とこちらから動きました。
(里見女流二冠、熟考の末に動いた)