2014年9月29日 (月)

先手勝勢

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15時10分頃の局面。両者とも1分将棋に入っています。
手のなくなった後手は8筋~9筋を絡めて必死の手作りを目指しますが、その間に先手の金がスルスルと前進して、いよいよ後手陣を攻め潰す態勢が整いました。控室は先手勝勢で見解が一致しています。

(八雲)

非常手段の端攻め

85図は14時50分頃の局面。貞升女流初段は少し前に持ち時間を使い切って1分将棋に入っています。山田女流三段は80手の時点で9分残していました。
後手は天王山の位を先手に譲って苦しくなっています。そこで貞升女流初段は、△3五銀と出て1筋と3筋を絡めた非常手段の攻めに出ています。玉頭戦で手にすることができれば逆転の目が出てきますが、現状は先手がかなり優勢と見られています。

Img_6798昼休明けに険しい表情を見せる貞升女流初段。

(八雲)

天王山を巡る攻防

68

図は14時20分頃の局面。両者の駒が中央に集結しています。盤の中央、5五のマス目は将棋の天王山と言われるところ。互いに全力をあげて、天王山を制圧しようとしています。

Img_6806控室には新鋭の相川春香女流2級が来訪した。
最近メキメキと力をつけていると評判だ。

Img_6808偉大な先輩の斎田晴子女流五段が来訪し、継ぎ盤を挟んだ。
大庭美樹女流初段(奥側=LPSA所属)も来訪している。

(八雲)

後手は動く必要がある

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図は13時45分頃の局面。消費時間は▲山田1時間18分、△貞升1時間38分。
控室では「先手の模様が良い」と見られています。このまま駒組みが続くと、先手は▲3六歩~▲3七桂で4五歩が安定し、さらに銀冠に組み替える発展力があります。そこまで組みあがれば先手が態勢勝ちを望めるようです。
したがって、後手はどこかで仕掛けを決断する必要があります。仕掛け方の例としては、△4四歩や、図の2手前の局面(先手の飛車が5六にいる)では△6二銀~△7三桂~△6五桂(▲同銀なら△6四歩の狙い)なども予想されていました。
いま指された△6二飛は6筋に歩を合わせる狙いもありますが、仕掛けのタイミングを計った意味合いが強いようです。いずれにしろ、本格的な戦いはすぐそこまで迫っています。

Img_6693落ち着いた指し回しで模様の良さを築いた山田女流三段。

(八雲)

本局の使用駒

本局の使用駒は「富月作・錦旗書」。

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(八雲)

対局再開

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貞升女流初段は早々に盤の前に戻って考えていた。

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Img_6775山田女流三段は再開の1分前に入室。

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Img_67895分ほど考えて、再開の一手▲6七金を着手。

Img_6791およそ2時間後には両者の持ち時間が尽きる。勝負どころの見極めが重要だ。

(八雲)

昼食休憩に入る

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12時10分、図の局面で山田女流三段の手番で昼食休憩に入りました。消費時間は▲山田56分、△貞升1時間14分(持ち時間、各2時間)。対局は13時に再開します。

Img_6761休憩中の対局室。

Img_6763先手側から見た盤面。

(八雲)

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