2015年9月28日 (月)

控室への来訪者

P1280455_kisi_murata (10時10分、村田智穂女流二段が来訪。モニターを見て「かなり早いですね」と笑顔を見せる)

P1280459_kisi_hujisan (羊かんの差し入れをしてくれた。富士山の形をしている)

P1280464_kisi_tida (続いて千田翔太五段も差し入れを持って来訪)

P1280468_kisi_cokii (クッキー生地の洋菓子だ)

(虹)

戦型は相穴熊

_38初手から両者は早いペースで着手を進め、里見女流二冠の中飛車、本田女流三段の居飛車が決まりました。ほどなくして穴熊へと組み進めます。図の局面で里見女流二冠の手が止まりました。控室では(1)▲3九金と固める手や(2)▲5四歩と開戦する手が検討されていましたが、実戦は(3)▲4六歩とこちらから動きました。

P1280437_sato01 (里見女流二冠、熟考の末に動いた)

(虹)

対局開始前の様子

P1280391_a1_honda (9時40分頃、本田女流三段が対局室入り)

P1280406_a1_02 (9時48分、井上慶太九段が入室。室内の関係者に笑顔で挨拶をしてから記録机の前へ)

P1280413_a1_03 (9時52分、里見女流二冠が入室。すぐに駒箱が開かれた)

P1280443_a1_04 (対局開始直後。里見女流二冠の▲7六歩に対して、本田女流三段は即座に△8四歩と返した。さらに▲5六歩の着手も早く、早いペースの序盤となった)

(虹)

対局開始

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(先手番となった里見女流二冠)

P1280417_a_hon01 (本田女流三段)

P1280422_a_heya01_3 (朝の対局室の様子)

(虹)

9月28日(月)挑戦者決定戦

第23期倉敷藤花戦挑戦者決定戦より、里見香奈女流二冠(女流名人・女流王位)と本田小百合女流三段の一戦をお送りします。 両者は本棋戦において初対戦です。甲斐智美倉敷藤花との三番勝負へ駒を進めるのははたしてどちらでしょうか。
対局は関西将棋会館「御上段の間」にて、9月28日(月)10時開始。持ち時間は各2時間(チェスクロック使用)。先後は振り駒にて決定します。

本局の中継は、棋譜・コメント入力を飛龍記者が、本ブログを虹が担当致します。どうぞよろしくお願い致します。

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(朝の大阪は快晴)

(虹)

2014年11月23日 (日)

ご観戦ありがとうございました。

第22期倉敷藤花戦は甲斐智美倉敷藤花の防衛で幕を閉じました。本日もご観戦いただき、ありがとうございました。

以下は終局後の写真です。

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(終局後、対局室から大盤解説会場に向かう甲斐智美倉敷藤花、山田久美女流四段、清水市代女流六段)

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(有吉道夫九段と感想戦を行う)

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(甲斐智美倉敷藤花)

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(山田久美女流四段)

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(感想戦、就位式は多くのファンが見守った)

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(伊東香織・倉敷市長と甲斐倉敷藤花が記念撮影に応える)

(翔)

記者会見

就位式終了後、両対局者の記者会見が行われました。

【甲斐智美倉敷藤花】

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--初防衛おめでとうございます。第3局を振り返って、どのあたりが良かったと思われますか。
「経験のあまりない形になったのですが、普段通りにあまり緊張せずに対局できましたし、思い切って攻められたのが良かったと思います」

--今シリーズ3局を振り返って。
「第1局・第2局では勝負所で思い切って切り込む手が指せなくて思うように指せなかったですが、第3局は硬さが取れていい将棋が指せたと思います」

--昨日の会見で「気持ちを新た」とおっしゃられていましたが。
「昨日の段階では今回は厳しいと思っていたのですが、逆に緊張感が抜けたのかもしれません」

--今後の目標をお聞かせください。
「普段はあまりそういうことを考えないのですが、結果よりも自分が思うような将棋を指したい思ってきたので、今後もそういうところを目指したいです」

--今回は最年長挑戦者として注目された山田女流四段が相手でした。
「本当に山田さんの気迫というものを感じていましたし、一局一局すごく準備や勉強をされてきているのが伝わりまして、厳しい三番勝負だったと思います」

--先ほど「昨日の段階で今回は厳しいと思った」とおっしゃっていましたが、それでも今日勝ち切れた要因は何だと考えられますか。
「自分が指したい手をできるだけ指そうと思っていて、今後につながるようないい内容の将棋を指そうと思ううちに、第1局の頃に感じていたプレッシャーがなくなったのがよかったと思います」

--今日の将棋で心に残る一手はあれば教えてください。
「うーん、▲5九金(35手目)ですかね。昨日の将棋でも金を5一に行くか7二に行くかで迷っていまして、どちらに行くかでその後の指し方が変わるんですが、今日は昨日のことを思い出して、固めて攻める将棋を指したいと思っていました」

--優勝カップを持った感想はいかがでしたか。
「すごく重かったです。実感がわきました」

--今日で女流五段に昇段しました。
「実力はまだまだ未熟ですが、長い間積み重ねてきたことのの結果なのかなと受け止めています」

--今後倉敷でやってみたいことはありますか。
「今年も大原美術館に行くことができなかったので、次の機会に行きたいです。美観地区もゆっくり回りたいです」

【山田久美女流四段】

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--お疲れ様でした。本局を振り返ってください。
「情けない将棋にしてしまって申し訳ありませんでした。勘違いをしたと言えば言い訳になるのですが、第1局、第2局のような内容にしたかったので情けなかったですね。……すみません、将棋に負けて泣くのは久しぶりなんですけれども。
 ある人に『試合に負けて泣くのは、涙は嘘をつく。泣いても強くならないぞ』という言葉を言われまして。流す涙よりも流す汗が本当なんだと思ってしばらく泣かなかったのですが、この涙が嘘にならないようにまた来期も勝ち上がってこられるように頑張りたいです」

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(目頭を押さえながらの記者会見になった)

--25年振りの挑戦でしたが。
「年齢のことばかり書かれているなと思っていましたが、話題にしていただいて同世代や仲間が自分も頑張ればまだまだいけると思っていただければと思っていたのですが、うっかり昨日勝っちゃったものですから欲が出たのでしょうかね。今日の敗戦がものすごく残念な気持ちです。でも、まだこれで終わったわけではないので舞い戻ってきたいと思います」

--来期に向けては?
「対局者として来られたら一番ですが、聞き手や立会人で呼んでいただければ嬉しいです」

--夢を追った倉敷での2日間だと思いますが。
「人間は欲深いもので、全然そういう気持ちはなかったのですが、前夜祭で優勝カップを目の前にするといいなぁと思いましたね。あの重さを感じてみたかったです」

--この三番勝負、いい対局になったでしょうか。
「引退するときに『生涯の好局は第22期倉敷藤花戦の第3局』と答えたかったのですが、1番情けない将棋になってしまいました。これから1番の将棋が指せるように頑張りたいです」

--大盤解説会で有吉九段から「山田さん、最後まで頑張りましたね」と言われると拍手が起こりました。
「連休の中、将棋を見に来てくださったお客様には感謝していますし、甲斐さんのファンも私のファンもいらっしゃったと思いますが、見てくださるファンがいるのでがんばることができますし、その方たちが明日(新聞で)棋譜を改めて見て『なんだ山田、情けなかったな。でも頑張ったな』と思っていただければいいなと思います。大勢の方に来ていただいて感謝しています」

--序盤で工夫され、新しい一面が見られた三番勝負でした。
「今回は甲斐さんとの対戦に絞って研究をしてきました。今まで自分が指さなかった戦型も水面下では研究していました。少しでも今後の対局に役立て、幅を広げられたらと思います」

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(写真=翔、書き起こし=太郎)

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