2023年9月27日 (水)

感想戦

Dsc_1369 (笑顔を見せる西山女流三冠)

Dsc_1383 (質問に答える加藤結李愛女流初段)

Dsc_1391 (感想戦は14時23分ごろに終了した)

(銀杏)

終局後インタビュー

Dsc_1345 (終局直後の様子)

――対局を振り返って

西山 後手でしたが、少し無理気味な仕掛けで動いていった将棋でした。
途中はどのように手をつないでいくかという展開だったと思います。
飛車を成り込めてはこちらの攻めが速い可能性があるかなと思いました。

――どのあたりで勝ちと感じましたか。

西山 △5七歩と垂らしたあたりで一手勝ちかなと感じました。
指し手がわかりやすいので、よくなっていると思っていました。

――中飛車を選んだ理由は?

西山 これもある一つの変化だと思っていました。

――加藤結李愛女流初段とは初手合いでした。

西山 勢いのある若い方だと思っていて、ここに至るまでもいろんな方を負かしてこられているので手強い相手だと思っていました。

――今期をここまで振り返られていかがでしょうか。

西山 持ち時間が2時間なのであっという間でしたが、一局一局、自分の中で一つ定跡になった将棋があったりして内容の濃い将棋が多かったと思います。

――倉敷藤花戦では2回目の挑戦です。抱負をお願いします。

西山 変わらずに自分らしい将棋を指せたらと思います。

――里見倉敷藤花との対戦です。

西山 常にタイトルをほとんど保持されて絶対王者の印象が強いです。中飛車を主体とした振り飛車党で、安定して強い指し回しをされている方だと思っています。

Dsc_1337 (挑戦権を得た西山女流三冠)



――今日の対局はいかがでしたか。

加藤 自信のない時間が続きました。

――どのあたりからうまくいかないと感じたのでしょうか。

加藤 △4五飛と回られて取れないようでは悪いと思いました。

――今期のトーナメントでは伊藤沙恵女流四段に勝つなど、手応えもあったと思います。これまでの戦いを振り返られていかがでしょうか。

加藤 なんとか勝てた将棋もあって運がよかったですが、伊藤さんに勝てたのは自信になりました。

――挑戦まであと一息でした。今後、ここを磨いていこうというところはありますか。

加藤 序盤の組み立てなど、足りないところがいっぱいあると思いました。

Dsc_1359 (敗れた加藤結李愛女流初段)

(銀杏)

西山女流三冠が2期連続の挑戦を果たす

20230927_104

里見香奈倉敷藤花への挑戦を目指す、大山名人杯第31期倉敷藤花戦挑戦者決定戦▲加藤結李愛女流初段-△西山朋佳女流三冠戦は、13時55分に104手で西山女流三冠の勝ちとなりました。▲加藤結2時間0分、△西山1時間5分。勝った西山女流三冠は前期に続いての挑戦権を獲得しました。

(銀杏)

マムシのと金

20230927_78

図は78手目△5八歩成の局面。「マムシのと金」といわれますが、と金の大群が先手玉に押し寄せており、しのぎ切るのは大変な形です。位取りは厚みがある半面、上ずった形を下から突かれると弱いところがあります。現局面も四段目の銀が後手の攻めに対応しきれていないのが先手の泣きどころです。
駒損でも先に囲いを切り崩している後手が優勢とみられています。

(銀杏)

Dsc_1272 (厳しい攻めを繰り出す西山女流三冠)

切り返し

20230927_61

図は61手目▲2六銀の局面。飛車角取りがかかって先手よしに見えますが、西山女流三冠は△4五飛の切り返しを用意していました。▲同銀なら△4七角成から△3九角と飛車を攻める狙いがあります。
実戦は▲2六銀△4五飛に▲4六歩△同飛▲2五銀△4九飛成。加藤結女流初段は△4六同飛と飛車をずらしてから▲2五銀と角を取りましたが、西山女流三冠も先手陣深くに竜を作ることができました。銀得の加藤結女流初段は西山女流三冠の攻めを緩和しながら反撃したいところです。

(銀杏)



Dsc_1314 (熟考する加藤結女流初段)

対局再開

Dsc_1279 (二人とも12時20分ごろに対局室に戻っていた)

Dsc_1283001 (加藤結女流初段)

Dsc_1290_2 (中盤戦で昼食休憩に入り、緊迫した局面を迎えている)

Dsc_1305 (対局再開からさらに2分ほど考えて△3五銀と打った)



(銀杏)

昼食休憩時の対局室

Dsc_1266 (昼食休憩時の特別対局室)

Dsc_1244 (昼食休憩時の盤面)

Dsc_1260 (本局で使用されている駒は香月師作の菱湖書)

Dsc_1252 (将棋会館近くの鳩森八幡神社の将棋堂には、香月師作による大きな王将の駒が奉納されている)

(銀杏)

カテゴリ