終局後インタビュー
終局後に主催の山陽新聞によるインタビューが行われました。(銀杏)
(終局直後の対局室)
(福間倉敷藤花は第29期三番勝負第3局から倉敷藤花戦の三番勝負で8連勝中)
――今日の将棋を振り返って、どのあたりがポイントだったと思いますか。
福間 こちらから動いていきましたが、薄くて怖い形なのであまり成算があったわけではありませんでした。駒を取り合ったところは少し駒得しているのでどうかと思っていました。
――駒得を生かして勝負できそうな感触はあったのですね。
福間 そうですね。そこに至るまで変化が多かったので、仕掛け自体はどうだったかはわかりませんが。
――中飛車から飛車を2筋に戻す戦型でした。準備していた展開でしたか。
福間 序盤の細かいところで用意してきたものと別の展開にしてしまったので、準備してきたわけではなかったです。自分の中でパッと指してしまった手があって、そこから別の将棋になりました。
――中盤の終わりごろに踏み込まれたと思うのですが、手応えはいかがでしょうか。
福間 こちらは攻められてしまうのですが、対応してカウンターを狙う将棋かなと思っていました。指している最中は怖い形でしたが、そういうものだと思って指していました。
――防衛に王手となりました。第2局に向けて、どのように準備していきたいですか。
福間 第2局は先後が決まっています。自分なりにベストを尽くせる状態で臨めたらと思います。
――昨日に棋士編入試験を受験されるという大きな決断をされました。前回を受けての再挑戦になります。決断に至った決め手、どのようなところで挑戦しようと思われましたか。
福間 今回は家庭のこともあって家族と相談しながらではありました。自分なりに全力を尽くせるようにという気持ちです。
――今回は前回の経験も力になるという思いもあるでしょうか。
福間 すごく厳しい戦いになると思っています。いまの自分にできることをやっていけたらと思います。
――今日の将棋はどのあたりがポイントだったと思われますか。
伊藤 序盤はいろんな候補手があって、一つ一つ読んでいくとどれもあるのかなという感じで難しかったです。
――中盤は駒がさばけて指しやすい感じなのかなと思いましたが、どのように感じられていましたか。
伊藤 駒がさばけて振り飛車っぽい感じで指せていると思ったのですが、具体的な形勢をよくする手が見つからなくて。具体的な一手が難しかったです。
――戦前に熱戦にしたいと話しておられました。一局通して熱戦になったと思います。手応えはいかがでしょうか。
伊藤 前期の第1局は一方的に早い段階で差がついてしまう対局でした。それと比べるといいほうかなと思いますが、何か手がありそうな気がしたので、何かなかったかなと。
――第2局に向けて、どのような将棋を見せたいですか。
伊藤 自分がやることは変わらないので、いつも通りの対局前のように過ごしたいです。
