記者会見
(終局後、芸文館アイシアターで対局者の記者会見が行われた)
(第2局に勝った加藤桃子清麗)
【加藤桃子清麗記者会見】
--今日の戦いを振り返っての感想と、勝ちを意識した局面を教えてください。
「今日の将棋は直前に指した戦型だったので、里見さん側が工夫されていると思いました。私は対応するだけなので自然に指すことを心掛けていました。具体的によくなったと思ったのは△5六銀(52手目)の飛角両取りから角を取れたところで。角を取れるのは珍しいので優勢なのか、私の判断が間違っているのかどっちかなと思いましたが、角を取れたので優勢ではないかと思って指していました」
--あとはそのまま指し進めたということでしょうか。
「そうですね、自分の形勢判断を信じて。ちょっと慎重になりすぎていたところもあったと思いますが、手堅く、逆転させないように意識しながら指していました」
--タイに持ち込めました。明日の抱負をお聞かせください。
「倉敷に来ることができて1日で帰るのはさみしいし物足りないので、明日があることが本当にうれしいです。連日でタイトル戦を指すのは初めてでどういう感じになるかわかりませんが、わずかな時間でも目一杯楽しみたいです。先後がわかりませんが、いつも通りのびのびと指せたらいいなと思います」
--△6六飛(64手目)から△7八角(66手目)という順を大盤解説会で菅井八段が高く評価されていましたが、あのあたりはどういう構想でしたか。
「3四桂を取りきれるかという勝負になっていました。△6六飛は感触のいい手というわけではないですが、馬を作りながら3四桂を取りたかったのでああいう順になってしまいました。でも菅井先生に抜群にいいと褒めていただいてうれしかったです」
--終盤以降は着実に指すことを心掛けていましたか。
「左美濃は堅いですが万が一があると1日に帰ることになっちゃって、それは絶対に嫌だったので、倉敷への愛を込めて慎重に指しました」
(敗れた里見香奈倉敷藤花)
【里見香奈倉敷藤花 記者会見】
--今日の戦いを振り返っての感想をお聞かせください。
「早い段階で先のことを読みすぎて簡単なうっかりをしてしまいまして、そこからは取り返しがつかない局面になってしまったので、残念な一局でした。ふがいない内容になってしまいました」
--うっかりというのは具体的には。
「▲6五桂(47手目)に△同桂から清算されるのを、ほかの変化を読みすぎてうっかりしてしまいました。△5六銀(52手目)と両取りをかけられて駒損してしまい、そこからはさすがに立て直すことができなかったです」
--第3局への抱負をお聞かせください。
「今日はゆっくり休んで、明日は自分の力を出し切れるように集中して迎えられたらと思います」
(翔)