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2020年11月

2020年11月 5日 (木)

関西将棋会館ギャラリー

5階のエレベーターホールには(故)大山康晴十五世名人の写真が飾られています。

5f01 (本棋戦名にも冠されている大名人が対局を見守る)

Ue09(対局室上座の掛け軸。歴代永世名人が並び、大山十五世名人は右から2番目)

4f01 (4階エレベーター前には肖像画)

4f02(堂々たる実績)

(飛龍)

午後の控室

小林健九段が継ぎ盤を挟んでいます。

Hikae01 (相手は『将棋世界』誌取材の野間俊克指導棋士六段)

Sekai01 (『将棋世界』最新12月号には挑戦者決定戦の記事が載っている)

Kurashikitouka202011050101_65

局面は65手目▲9六歩まで進みました。△7八歩成と金を取れば▲7八同飛成で飛車が捕まります。

(飛龍)

桂をさばく

Kurashikitouka202011050101_58昼食休憩明けの△6九飛から▲7九歩△6五桂と進みました。後手は△7七歩▲同桂△同桂成のあと、△3六桂と王手に打つ狙いがあります。控室では中井女流六段がうまく手を作ったのではないかとの声が聞かれました。食いついて攻める形を作れば、金銀4枚の堅陣が生きる展開が望めます。

Kurashikitouka202011050101_60

Nakai11(中井女流六段は食いつく展開に持ち込めるか)

(飛龍)

対局再開

定刻前に両者とも戻っていました。

Saikai01 (観戦記担当は北村實・大山名人記念館館長。小林健九段は洋服に着替えている)

Nakai08 (手番の中井女流六段。休憩のほとんどの時間、盤の前にいた)

Satomi08 (里見倉敷藤花は鋭い視線を盤上に注ぐ)

Saikai02 (13時になり、対局再開の声がかかる)

Nakai09 (一拍置いて中井女流六段は△6九飛と打った)

Satomi09(里見倉敷藤花の表情は変わらなかった)

以降は終局まで休憩がありません。

(飛龍)

里見倉敷藤花の昼食

注文があったのは里見倉敷藤花のみでした。

Hiru01(ふな定のうな重)

Hiru03(香ばしそうな焼き色がつく)

(飛龍)

昼食休憩

Kurashikitouka202011050101_57

12時、昼食休憩に入りました。消費時間は▲里見39分、△中井1時間19分。昼食の注文は里見倉敷藤花がうな重(ふな定)、中井女流六段はありませんでした。対局は13時から再開されます。

Ue10 (12時10分過ぎ、写真追加。定刻を過ぎても中井女流六段は盤の前で考えていた)

Hiru05 (中井女流六段のかばん。見ているだけでお腹が満たされる?)

(飛龍)

両者のタイトル戦

両者がこれまでに登場したタイトル戦番勝負の数を表にまとめました。ともにクイーン称号を持ちながら、両者がタイトル戦を戦うの初めて。それもそのはず、中井女流六段の前回のタイトル戦登場時、里見倉敷藤花はまだ1度もタイトル戦に登場したことがありませんでした。なお、登場回数、獲得回数の最多は清水女流七段の71回登場、43期獲得です。Match

(飛龍)

早くも戦いに

Kurashikitouka202011050101_39上図は5筋から飛車を回ってぶつけたところ。控室では△7四銀が本命視されていましたが、中井女流六段は△7八同飛成と飛車を交換しました。思わず「気が強い」と小林健九段。進んで下図は11時10分頃の局面。飛車の打ち込みの隙は後手陣に多く、後手が忙しい状況です。

Kurashikitouka202011050101_48Nakai07(中井女流六段は果敢に飛車交換に応じた)

(飛龍)

対局者のおやつ

11時頃、対局室に飲み物が運ばれました。里見倉敷藤花が黒烏龍茶と特茶、中井女流六段はアイスコーヒー。おやつは両者とも「ハイジ」の「ダックワーズ」という焼き菓子で、朝から両者の控室にそれぞれ出されています。写真は撮影用に別途、同じものを用意しました。Oyatsu01 (里見倉敷藤花のおやつ)

Oyatsu03(中井女流六段のおやつ)

Oyatsu05(ダックワーズはプレーンモカと紅茶味の2種類)

(飛龍)

中井広恵女流六段

Nakai06◆中井 広恵(なかい ひろえ)女流六段◆
1969年6月24日生まれ、北海道稚内市出身。(故)佐瀬勇次名誉九段門下。女流フリー棋士。1981年、女流2級。2002年、女流六段。
タイトル登場は44回。獲得は女流名人9期(クイーン名人)、女流王位3期、女流王将4期、倉敷藤花3期の計19期。棋戦優勝は10回。

タイトル戦初登場は1982年度の第5期女流王将戦三番勝負で、13歳でのタイトル戦登場は史上最年少。今シリーズは2007年3月以来のタイトル戦番勝負登場。昨年、初タイトル(王位)を46歳の史上最年長で獲得した木村一基九段とは同門で、刺激を受けたと話します。51歳でのタイトル戦登場は女流棋戦史上、最年長。通算勝数676勝は女流最多で、女流史上最多勝利数を更新中です(2位は清水市代女流七段の657勝)。

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