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2016年11月19日 (土)

記者会見

感想戦終了後、14時45分頃から芸文館内で両対局者への共同記者会見が行われました。

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(里見香奈倉敷藤花記者会見)

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里見香奈倉敷藤花 記者会見

--今日の対局を振り返ってください。
 早い段階から仕掛けられて難しいと思っていました。室谷さんが「昼食休憩直後に錯覚があった」とおっしゃっていましたが、こちらが堅い状態で攻めることができて、押しきることができたと思います。

--よくなったと思ったのはどのあたりでしょうか。
△6八角成~△8八飛成(68手目)と竜を作ったところです。自玉を見ずに攻める展開になりました。

--居飛車穴熊は里見倉敷藤花には珍しいですが、作戦だったのでしょうか。
 今日は第1局と似た形になりましたが、こういう形もあるのかなと第1局で考えていた展開のひとつです。今日の指し手に応じて考えていましたが。どんな作戦で来られるかわからなかったですし、可能性は低いとは思っていたのですが、一応あるかなと思っていました。

--室谷女流二段の▲5七銀型の四間飛車は急戦でいきたいという声もありました。
 急戦が有力というのは頭の片隅にはありましたが、持ち時間も短いので、本意ではないですが持久戦にしてしまいました。

--相振り飛車のほうが可能性が高いと思われていましたか。
 出だしが室谷さんの将棋では見ない将棋でした。相振り飛車もあると思いましたが、せっかくの大舞台ですし今回はこれでやってみようかなと。

--第2局の中で、印象に残る手はありますか。
 うーん……。今日は室谷さんが攻めて、私は受け止めてから攻めるという展開で、自分から積極的に動く将棋ではないので思いつかないですね。

--苦しめと思われていましたが、室谷さんの▲6四歩(45手目)から飛香両取り(52手目△4六角)をかけたあたりでよくなってきたのでしょうか。
 感想戦でもいわれていましたが、昼食休憩後の▲6二角成(51手目)じゃなくて▲7七角だと難しいと思っていて、あまりいいと思っていなかったです。こちらの6四銀が活躍していなくて、端攻めされる展開になると嫌だと思っていました。

--1勝1敗になり、明日いよいよ決戦です。
 基本的には今日と同じ思いです。タイトル戦という舞台でせっかく指させていただくので、その気持ちを忘れないで、自分はとにかく一生懸命将棋のことを考えて、自分の力を出しきることが一番かなと思っています。

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(室谷由紀女流二段)

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室谷由紀女流二段 記者会見

--今日の対局を振り返っての感想をお聞かせください。
 作戦としては▲6六歩(3手目)と止めて四間飛車にしようと決めていたので予想通りの進行です。里見さんの相振り飛車も考えられましたが、本局の展開もありそうかなと思っていて、序盤は想定通りでした。

--▲5七銀型の四間飛車は最近は見られない形ですが。
 私自身、あまり角道を止める振り飛車を指すことが少ないのですが、タイトル戦に向けて研究してきた作戦ではあります。

--里見藤花には珍しい居飛車穴熊でしたが、予想通りだったでしょうか。
 穴熊はあると思いましたが、かなり(可能性が)薄いと思っていました。銀冠から組み替える穴熊は指されていますが、一直線に組む居飛車穴熊は調べた限りではあまりなかったので驚きました。でも落ち着いて指すようにとは思いました。

--▲5五角(41手目)のあたりは室谷さんもちという声がありました。どのあたりからおかしくなったと思いましたか。
 うまく行っているとは指しているときはわからなくて、ずっと難しいと思っていました。感想戦であったように▲6二角成(51手目)から急激に悪くなっていったので、大局観が悪かったです。▲7七角のほうがよかったです。

--端攻めを早めにすると里見さんも嫌だったのかなと思いましたが、そのあたりの踏み込みは。(注:感想戦では39手目▲2五桂で▲1四歩が検討された)
 悪くはないと思いましたが、途中で次の具体的な手が見えずに断念してしまいました。穴熊が完成していなくて実戦的には嫌だったでしょうし、せっかく1五まで歩を伸ばしたので、行くべきだったかもしれません。そこは調べてみないとわかりません。

--明日、ファイナルです。意気込みを。
 今日決めたいなとは思っていましたが、そう簡単には行かないということも十分わかっていましたし、切り替えて、今日のことは引きずらないで1手1手大事に指していきたいです。

(翔)

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