2024年4月19日 (金)

Dsc_0887(元谷拓・アパホテル株式会社代表取締役専務が閉会のあいさつをした)
「棋士の皆さんが表舞台で大活躍されているのは、日本将棋連盟の方やファンの方やスポンサーの方という裏方さんが支えているから成り立っているのだと思います。アパグループも取引先やお客様の支えで成り立っています。裏方さんを大切にしようという気持ちを持ち、日本将棋連盟、叡王戦を盛り上げて、もっともっといい会社にできるよう、従業員一同継続していきたいと思います。ありがとうございました」
(書き起こし=生姜、写真=銀杏)

大盤解説会を担当する伊藤真吾六段と村田智穂女流二段、記録係の上野裕寿四段が対局の見どころを話しました。

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Dsc_0722 (伊藤真吾六段)
「明日は伊藤七段が先手なので角換わりを目指すと思うのですが、それに対して藤井叡王が真正面から立ち向かって研究を披露するのか、少し前例の少ない力戦形にするのか。午前中から目が離せないです」

Dsc_0739 (上野裕寿四段)
「対局者のふたりは角換わりをよく指されているので、ちょっと変えてくるのかなと思います。戦型予想は相掛かりです。やっぱり研究勝負というか、早い展開で進んでいくんじゃないかと思います」

Dsc_0773 (村田智穂女流二段)
「相掛かりを見てみたいなというのがあります」

(書き起こし=生姜、写真=銀杏)

前夜祭で出された料理をいくつか紹介します。

Dsc_0420(海の幸)

Dsc_0440 (能登ワインでマリネしたビーフシチューと柴山野菜)

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Dsc_0433 (フルーツタワー)

Dsc_0692 (今日、初めて出された「王将パルミジャーノ・レッジャーノ 魚介の漁師風小松うどん)

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両対局者が決意表明を述べました。

Dsc_0614 (藤井聡太叡王の決意表明)
「皆さまこんばんは。今日こちらには先月新しく延伸開業しました北陸新幹線に敦賀から乗ってまいりまして、名古屋からだと乗り換えが増えてしまうんですけど、それでもこの加賀温泉がこれまでよりまたさらに近くなったような感じがしました。第1局を指していろいろ振り返りがあったり課題も見つかったりと感じていますので、それを踏まえてこれまでよりもよい内容の将棋にできるよう精一杯指していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」

Dsc_0630 (伊藤匠七段の決意表明)
「皆さまこんばんは。私は加賀市に訪れるのは初めてですが、やはり加賀といえば温泉かなということで、今日は温泉に浸かってゆっくり休んで万全の状態で明日を迎えればと思っています。明日の一局は持ち時間が比較的短い設定ですので、時間配分も意識しつつ、よい内容の将棋をお見せできるよう全力を尽くしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」

Dsc_0660 (谷川浩司十七世名人が乾杯の音頭を取った)
「おふたりの対局の立会人を務めるのは2回目になりまして、前回は半年前に竜王戦第2局でありました。竜王戦のあとも棋王戦、叡王戦と続きまして、タイトル戦は3回目になります。藤井叡王の力は皆さんご存知でしょうけど、伊藤七段もこの短期間で3回挑戦されたというのはトップ棋士の証でありまして、ふたりのタイトル戦が令和の名勝負になる予感がします。
実はタイトル戦の同一カードの回数というのがありまして、私と羽生(善治九段)さんのタイトル戦がいちばん多い(22回)のですが(会場拍手)、2番目が羽生さんと佐藤(康光九段)さんになります(21回)。まだまだ先は長いんですけど、対局者はふたりとも若いですし、同年代というのは活躍を続ける時期が重なるということでもあるので、ぜひともこの記録を破ってほしいなと考えております。それでは明日の名局の誕生を祈念いたしまして、乾杯とさせていただきます。乾杯!」
(書き起こし=生姜、写真=銀杏)

現地では18時から前夜祭が開かれました。

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Dsc_0486 (佐竹康峰・日本将棋連盟常務理事)
「叡王戦はひとつだけほかのタイトル戦と違うところがありまして、新聞社報道機関の方々が主催に入っていない、民間企業の皆様に支えられている棋戦となっております。そして今回、その協賛社に新たに加わっていただきましたのが、アパホテルグループさまになります。その御縁でこの素晴らしい対局場で対局ができるということで、大変ありがたいことでございます。厚く御礼申し上げます。明日は元谷一志社長が誕生日ということで、喜びがいくつも重なっています。こういった喜びを被災地の皆様に届けるとともに、皆様も熱い声援を両棋士に送っていただきたいと思います」

Dsc_0541_2(白水美樹 レオス・キャピタルワークス株式会社専務取締役CHRO)
「私どもは第6期叡王戦からスポンサーを務めてまいりまして、不二家さんとともに4期目となります。私ども叡王戦のスポンサーを務めましたら、会社の業績がぐんぐんと上がってまいりまして、この叡王戦が毎年楽しみになってまいりました。今回の対局は藤井叡王と伊藤七段という将棋界のふたりのスターが織りなす戦いとなっております。明日の対局も最高のパフォーマンスで臨まれることを期待しております」

Dsc_0549 (元谷一志・アパグループ株式会社社長兼CEO)
「1月1日の能登半島地震でアパリゾート佳水郷も甚大な被害を受けました。約2ヵ月間の休館という形をとって一生懸命復興にあてさせていただいて、ようやく今日を迎えることができました。御影石のモニュメントに関しましても、ようやく本日に間に合ったということで、感無量の除幕式でした。この地を復興拠点としてぜひ将棋文化を広め、多くの方に広く知られるように尽力してまいりたいと思います。藤井叡王と伊藤七段との対局をとても楽しみにしています」

Dsc_0570(深村富士雄・加賀副市長は、公務で欠席となった宮元陸・加賀市長のあいさつ文を代読した)
「明日の対局は将棋ファンが本当に楽しみにしていると思います。お二人にはぜひとも熱戦を繰り広げていただきたいと思います。本年3月には北陸新幹線が敦賀まで延伸され、加賀温泉駅に停車するようになりました。これを機に加賀温泉郷ではコロナ禍からの復活に加えて能登半島地震の復興に向けて地域一丸となり頑張っています。今回の対局は将棋の普及と将棋文化の発展につながり、日本全国からの注目が集まることも大いに期待しておりますので、少しでも加賀温泉郷の魅力が伝われば幸いでございます」
(書き起こし=生姜、写真=銀杏)

現地では16時45分から検分が行われました。駒は大竹竹風師の錦旗と菱湖のものが用意され、最終的に錦旗書の駒が選ばれました。
Dsc_0402 (本局では2組の駒が用意された)

Dsc_0357 (谷川十七世名人から駒を受け取る藤井聡太叡王)

Dsc_0363 (駒を確認する藤井叡王)

Dsc_0377 (伊藤七段)

Dsc_0378(盤や駒台は日本将棋連盟石川県支部連合会理事の塩井一仁さんが所有しているものを使用する。塩井さんは元日に発生した能登半島地震で被災し自宅は全壊。夫人を亡くしている。2月に金沢市で行われた第49期棋王戦五番勝負第2局でも盤駒を提供した

Dsc_0383 (駒を選ぶ際に、二人とも「どちらでも」といった答えだったので、谷川十七世名人が笑みを浮かべた)

対局場のアパリゾート佳水郷では、対局開催を記念してモニュメントが設置されました。両対局者はモニュメントの前で記念撮影を行いました。

Dsc_0260 (関係者と雑談する伊藤匠七段)

Dsc_0275 (藤井聡太叡王(右)と立会人の谷川浩司十七世名人)

Dsc_0305 (両対局者による記念撮影)

Dsc_0286 (立会人の谷川十七世名人も交えての記念撮影)

藤井聡太叡王に伊藤匠七段が挑戦する第9期叡王戦五番勝負第2局は、4月20日に石川県加賀市「アパリゾート佳水郷」で行われます。
対局は9時開始。昼食休憩は12時から13時。おやつは10時と15時に出されます。持ち時間は各4時間(チェスクロック形式)、使いきると1手60秒未満の秒読みです。本局の先手番は伊藤七段です。立会人は谷川浩司十七世名人、記録係は上野裕寿四段が務めます。
現地で開かれる大盤解説会の解説・聞き手は、伊藤真吾六段と村田智穂女流二段が務めます(事前申し込みは終了)。
本局の棋譜中継は生姜、ブログは銀杏が担当します。よろしくお願いいたします。

【主催:株式会社不二家】
https://www.fujiya-peko.co.jp/eiou/

【特別協賛:ひふみ】
https://hifumi.rheos.jp/
【叡王戦 レオス社員による観戦・舞台裏レポート|ひふみラボ note】
https://labo.rheos.jp/m/m5848f6b94fb4

【協賛:中部電力株式会社】
https://www.chuden.co.jp/

【協賛:株式会社豊田自動織機】
https://www.toyota-shokki.co.jp/index.html

【協賛:豊田通商株式会社】
https://www.toyota-tsusho.com/

【協賛:日本AMD株式会社】
https://www.amd.com/ja.html

【協賛・対局場:アパリゾート佳水郷】
https://www.apahotel.com/resort/kasuikyo/
【4月20日(土)「第9期叡王戦 第2局」アパリゾート佳水郷で開催】
https://www.apahotel.com/resort/eiousen/

【第2局 棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/eiou/kifu/9/eiou202404200101.html

2024年4月 7日 (日)

感想戦は30分ほど行われました。伊藤七段が終局直後のインタビューで振り返ったように、▲2九飛(93手目)には△5五歩ではなく△8七歩成のほうがまさったようです。しかし、後手が具体的にどう勝つかの結論は出ませんでした。

Dsc_3129(対局場に戻り、感想戦が始まった)

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(藤井叡王は4連覇に向けて好スタート)

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(伊藤七段は終盤で競り合いに持ち込んだものの、先に秒読みに入って追い込まれた)Dsc_3156_2

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本局の中継は以上で終了となります。ご観戦いただき、ありがとうございました。第2局もお楽しみに。