14時頃の局面
35分考えた豊島六段は△5五桂は打たずに単に△4五桂と取りました。以下▲同歩△9五桂▲7七金△6四角までパタパタと進んでいます。図の一手前▲7七金の局面までの消費時間は▲佐藤1時間41分、△豊島1時間2分。△6四角の一手も1分前後で指されています。
「現局面から▲9六歩は△3七歩成▲同歩△同飛成(参考図)が厳しいですね。ここまで進むと先手が相当苦しいでしょう。どうするのでしょうか、ここでうまい手がないと後手がよくなりそうです」(鈴木八段)
(八雲)
35分考えた豊島六段は△5五桂は打たずに単に△4五桂と取りました。以下▲同歩△9五桂▲7七金△6四角までパタパタと進んでいます。図の一手前▲7七金の局面までの消費時間は▲佐藤1時間41分、△豊島1時間2分。△6四角の一手も1分前後で指されています。
「現局面から▲9六歩は△3七歩成▲同歩△同飛成(参考図)が厳しいですね。ここまで進むと先手が相当苦しいでしょう。どうするのでしょうか、ここでうまい手がないと後手がよくなりそうです」(鈴木八段)
(八雲)
12時10分、図の局面で昼食休憩に入りました。消費時間は▲佐藤1時間21分、△豊島27分。昼食の注文は豊島六段が親子丼(みろく庵)、佐藤六段は注文しませんでした。対局は13時に再開します。
棋譜コメントより抜粋。
「ここで△4五桂▲同歩△3三角は▲5五桂(参考1図)で先手がいいでしょうね」と鈴木八段は話す。「やっぱり先手がよさそうに見えるけどなあ。あ、ひょっとすると△5四歩ですか。いい手かもしれないです」。△5四歩に▲3三桂成△同角▲同角成△同飛(参考2図)と進めると、次に△6六歩という厳しい手が残る。▲同歩は△6七桂だ。自陣の整備が遅れている先手の泣き所をついている。
(八雲)
図は11時10分頃の局面。消費時間は▲佐藤29分、△豊島2分。豊島六段はここまでほとんど時間を使わずに進めています。
立会人の鈴木大介八段の見解。
「この形は関東では先手よしという結論で最近は研究されていないと思います。豊島さんがこの形に誘導したということは、関西では新手が発見されて研究が進んでいる可能性がありますね。佐藤さんとしては怖いところでしょう」
46手目から▲2六飛△3六歩▲3八歩△6四歩と進んで図の局面。
「あっ、羽生流だ」(鈴木八段)
前例は今年6月に行われた名人戦七番勝負第7局の1局のみ。▲森内俊之九段-△羽生善治名人戦(肩書は当時)で後手の羽生名人が敗れています。
「もちろん豊島さんには、研究手があるのは間違いありません。もうすでに勝負所ですね」(鈴木八段)
(八雲)
佐藤天彦六段が5分の遅刻で波乱の開始となりました。遅れた時間の3倍、15分が持ち時間から差し引かれます。振り駒の結果は「歩」が3枚で佐藤六段の先手に決まりました。図は10時20分頃の局面。戦型は横歩取りに進んでいます。
(八雲)