« 2013年11月 | メイン | 2014年11月 »
【山田久美 新女流四段インタビュー】
――久しぶりにタイトル挑戦者となり、同時に四段昇段も達成されました。
「挑戦者になれたことがまず一番で、久々というよりは、初めて挑戦者になった気持ちです。四段に昇段というのは、あと1勝というのは知っていました。今日負けてしまうと、たぶん対局が来年までなくなってしまうので……。今日は勝ちたかった、ということはありますが、相手のあることですから、気負わずに臨もうと思いました」
――三番勝負まで1カ月ほどありますが、どういう気持ちで過ごされますか。
「いま(挑戦者に)なったばっかりなので、ちょっとまだ……。でも、倉敷の方に面白いと言っていただけるような将棋を指したいというのはあります。でも自分のペースは崩さないようにしたいです」
【貞升女流初段インタビュー】
――残念ながら敗れてしまいましたが、一言お願いできますか。
「はい。(挑戦者決定戦に進出するまで)結構逆転勝ちが多かったので、ここまで来ることができた、という気持ちはありました。地道に勉強して、また来られるように頑張りたいと思います」
(八雲)
図の局面で貞升女流初段が投了。山田女流三段がタイトル挑戦を決めました。終局時刻は15時31分。消費時間は両者とも2時間0分。
(牛蒡)
15時10分頃の局面。両者とも1分将棋に入っています。
手のなくなった後手は8筋~9筋を絡めて必死の手作りを目指しますが、その間に先手の金がスルスルと前進して、いよいよ後手陣を攻め潰す態勢が整いました。控室は先手勝勢で見解が一致しています。
(八雲)
図は13時45分頃の局面。消費時間は▲山田1時間18分、△貞升1時間38分。
控室では「先手の模様が良い」と見られています。このまま駒組みが続くと、先手は▲3六歩~▲3七桂で4五歩が安定し、さらに銀冠に組み替える発展力があります。そこまで組みあがれば先手が態勢勝ちを望めるようです。
したがって、後手はどこかで仕掛けを決断する必要があります。仕掛け方の例としては、△4四歩や、図の2手前の局面(先手の飛車が5六にいる)では△6二銀~△7三桂~△6五桂(▲同銀なら△6四歩の狙い)なども予想されていました。
いま指された△6二飛は6筋に歩を合わせる狙いもありますが、仕掛けのタイミングを計った意味合いが強いようです。いずれにしろ、本格的な戦いはすぐそこまで迫っています。
(八雲)