(終局直後の西山白玲。逆転勝利だった)
――先手に仕掛けられてから時間を使うようになった。
西山 駒組みの早い段階で戦いになり、こちらの応手はけっこうあったと思うのですが、間違えてしまったかなと。大きく作戦負けにしてしまったと思っていました。
――途中は後手が角損になった。どこで苦しいと感じたか。
西山 駒割りはけっこう厳しくても(先手の)銀の働きだったりで、実戦的には難しくあればいいと思っていたんですけど、少し足りないような気もしていて読みきれていなかったです。
――どのあたりで手ごたえをつかんだか。
西山 △5五同歩(96手目)と銀を取った手が詰めろになっているので、手になっている可能性はあるのかなと思っていました。
――本局全体について。
西山 けっこう粘る展開だったんですけど、ギリギリつなげる配置だったのが幸いだったと思います。
――第2局に向けて。
西山 すぐに対局なので、しっかり準備できればと思います。
福間 自然に指していたつもりです。
――角得したあたりの形勢判断は。
福間 少し指しやすいのかなと思っていました。
――終盤で逆転があった。こう指していれば、という局面は。
福間 (長考して)ところどころでミスをしてしまったかなと思います。
――本局全体について。
福間 難しい将棋だったと思います。
――第2局に向けて。
福間 力を尽くせるように頑張りたいと思います。
第1局は18時10分、128手で西山白玲が勝ちました。消費時間は▲福間4時間0分、△西山3時間58分(持ち時間は各4時間)。第2局は8月29日(土)、鹿児島県指宿市「指宿白水館」で行われます。
検討されていた△7八香まで進みました。(1)▲4三竜△7九香成▲9七玉△8九成香▲7五桂△6四金▲同角成△7四桂▲同馬△同歩▲8四桂が長い時間をかけてひねり出された検討手順のひとつ。これで先手が勝ちそうという話でした。▲8四桂が詰めろかどうかも定かではないですが、後手は角2枚を持っても先手玉を寄せづらいからです。ただ、後手は玉頭戦に持ち込むことはできます。玉頭戦は攻防手の宝庫。逆転を狙う側はまぎれを生みやすい戦いになります。
実戦はノータイムで(2)▲7七玉でした。長時間の検討で一切出てこなかった手。福間女流四冠が75手目▲5九金寄に30分近くもかけたのは、この手の発見に時間がかかったからでしょう。とはいえ、▲7七玉は玉が前に出ていくのだから相応のリスクも伴います。決断の一手です。
△5六桂で後手が攻めに転じました。ただ、先手の思惑通りかもしれません。先手はここ数手、比較的じっくりとした指し手を続けており、後手の攻めを待っていた雰囲気もあります。もっとも後手はじっとしていても勝機は薄く、どこかで攻めるしかなかったと思われます。
図から▲5八金寄△6八歩▲5九金寄の利かしは入りますが、後手の駒不足は否めません。以下△4八桂成▲同金上に(1)△6四金▲同角成△6九角だけでは先手玉が寄らず、▲7四桂が厳しく残るので先手勝勢。(2)△6九竜▲8八玉△7八香と手を渡すのはどうか。後手は苦しいながらも曲線的に指してチャンスを待ちたいところです。