■西山朋佳白玲
――本局を振り返っての感想をお願いします。
西山 力戦調の出だしから強引に手を作りにいったんですけど、途中はいなされているような感じもありつつ、最後は細い攻めがつながったのかなと思います。
――手応えを感じたのはどのあたりでしょうか。
西山 ▲7三銀成(89手目)で桂馬を取ったところで、少し攻め駒が増えたので手になっているかなと思いました。
――これで2勝2敗になりました。次局に向けて一言いただけますでしょうか。
西山 少し空くと思うので、自分の将棋をお見せできるように頑張りたいと思います。
■里見香奈女流五冠
――本局全体の感想を教えてください。
里見 途中ちょっと大事なところで間違えてしまったので、そこは悔やまれます。
――ひとつポイントを挙げるとすればどこになりますか。
里見 △6二玉(68手目)と上がった手がちょっとひどかったので、代わる手を指すべきでした。
――次局に向けて一言お願いします。
里見 力を出しきれるように頑張りたいと思います。
第4局は西山白玲が勝ち、シリーズ成績を2勝2敗のタイにしました。終局時刻は17時35分。消費時間は▲西山白玲3時間25分、△里見女流五冠4時間。第5局は10月1日(土)、奈良県奈良市「ふふ奈良」「瑜伽山園地 茶室:䕪庵」で行われます。
西山白玲が▲6六飛(73手目)と玉頭に照準を定めたところで里見女流五冠の手がぴたりと止まりました。後手陣には西山白玲による揺さぶりの痕跡が残り、ジャブで体勢が崩れたところにストレートが当たった印象です。深浦九段は「順調だと思っていたらいきなり受けが難しいから愕然としますよね」と話していました。
里見女流五冠は約40分の長考で△7四歩と打ちました。数が足りていないのでハッとしますが、▲7四同銀なら飛車の利きが、▲6四銀なら角の利きが止まります。ただ、攻め駒を呼び込む受けなのでそのまま押し切られる恐れもあります。
実戦、西山白玲の選択はなんと角で飛び込む▲7四同角! 控室でモニターを見ていた加藤桃女流三段は「迫力満点!」と驚きの声を上げました。
対局場の札幌ビューホテル 大通公園は札幌市中央区の大通公園に面した位置にあるホテルです。タイトル戦が開催されるのは今回の白玲戦が初めて。館内は吹き抜けが特徴的で開放感のある構造になっています。
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