第3期七番勝負第2局 Feed

2023年9月 9日 (土)

感想戦

西山女流三冠

西山女流三冠

立会席

里見白玲

里見白玲

感想戦

以上でヒューリック杯第3期白玲戦七番勝負第2局の中継を終了いたします。次戦、第3局は9月16日(土)に石川県金沢市「ホテル日航金沢」で行われます。お楽しみに。

大盤解説会場へ

両対局者はインタビューを受けたあと、大盤解説会場の薩摩伝承館に移動しました。

大盤解説会場

里見白玲

西山女流三冠

検討
(大盤を使った振り返り。114手目△9一香の局面が検討された)

里見白玲

「皆さま、本日は長時間ご観戦いただき、誠にありがとうございます。本局は逆転負けということで、少し悔しい敗戦になってしまいました。白水館で対局させていただき、大変幸せに思っております。第3局目以降もご注目していただけると幸いです」(里見白玲)

西山女流三冠

「本日は皆さま遅くまでありがとうございました。第3局はまた一週間後ということで、あっという間だと思うので、しっかり準備して挑んでいきたいと思います」(西山女流三冠)

終局直後

終局直後
(終局直後)

西山朋佳女流三冠

■勝った西山朋佳女流三冠へのインタビュー

――一局を通じて?

西山 中盤あたりは少し模様がいいかなという局面もあったのですが、そこから二転三転したのかなと思います。

――本局のポイントは?

西山 ジリジリした展開になって、(89手目▲9五歩以降)端で戦いが起きて、もう少しいい方針があったのかと思います。

――序盤、8手目△4四歩は作戦?

西山 △4四歩と突くと結構、▲2八飛と回った将棋になりやすいので、いろんな展開があるかなあと思っていました。

――ちょうど1週間前に開幕したばかりだが、すぐ1週間後に第3局となる。意気込みは?

西山 また1週間後ですので、しっかりコンディションを整えて挑みたいと思います。

里見香奈白玲

■敗れた里見香奈白玲へのインタビュー

――本局のポイントは?

里見 いや、いくつもあって分からないです。

――23手目は▲6八銀上だった。6八銀型がやってみようという作戦だったのか?

里見 そうですね。

――中盤の手応えは?

里見 駒が上ずってしまって自信がなかったのですが、攻めがつながったので、まずまずかなとは思いました。お互い、一手一手難しかったです。

――次局への意気込みを。

里見 しっかり準備して挑みたいと思います。

(書き起こし:飛龍/写真:夏芽)

西山女流三冠が1勝1敗のタイに追いつく

Hakurei202309090101_154七番勝負第2局は154手で西山女流三冠の勝ちとなりました。終局時刻は18時35分。消費時間は▲里見4時間0分、△西山4時間0分(チェスクロック使用)。七番勝負は1勝1敗と西山女流三冠がタイに追い着きました。第3局は9月16日(土)に石川県金沢市「ホテル日航金沢」で行われます。

大詰め

△6八成桂

両者とも持ち時間を使いきって一分将棋に入る中、控室では図の△6八成桂のあと▲同銀に△6九角と打って「西山女流三冠が寄せきったのではないか」と言われています。

大盤解説会場
(大盤解説会場は、村山八段と山根女流二段の解説が休みなく続いている)

角捨ての勝負手

△5七角

時刻は18時を過ぎ、一手争いの終盤戦の中、西山女流三冠が△5七角とタダの場所に打つ勝負手を放ちました。▲同金と取れば△4八飛成が詰めろ、かつ飛車取りですし、角を取らなければ△9三角成で後手玉が堅くなります。

控室の佐藤康光九段からは「これは第2ラウンドかな」と長期戦を匂わせる言葉が出ました。

夕日
(外は少しずつ日が落ちてきたが、本局はまだまだ終わりが見えない)

攻めるか受けるか

△8一玉

17時40分、上図は里見白玲の▲9三角の王手に西山女流三冠が△8一玉と引いた局面です。

控室の佐藤康光九段は「▲6一銀と打ってみたい」と話していますが、先手玉にも△8八角や△4六角など、怖い筋が残っています。互いに攻めるか受けるか悩ましい場面。先手はどこかのタイミングで▲6八金の一手が必要でしょうか。

残り時間は▲里見白玲19分、△西山女流三冠6分(チェスクロック使用)です。

西山女流三冠
(西山女流三冠は白玲奪還に向けて、タイに戻したいところ)

激戦

▲9七角

時刻は17時を回りました。里見白玲の端攻めに対し、西山女流三冠は香を捨てて△9六桂と跳ぶ形で攻め合っています。その直後、里見白玲が▲9七角とぶつけたのが勝負手。一見△同角成で先手玉が危なそうですが、角交換になれば▲9三角の寄せが狙えます。果たして、どちらが読み勝っているのでしょうか。

佐藤康九段
(控室の継ぎ盤の前で考え込む佐藤康九段)

両者、残り1時間を切る

▲9五歩

時刻は16時を回り、里見白玲が▲9五歩と端攻めに出ました。この手に控室の佐藤康光九段は「さすがですね」とコメント。9筋の端攻めは危険をともないますが、△9五同歩なら▲9三歩や▲9四歩などで攻め続けることができます。

なお、本譜▲9五歩で里見白玲も残り1時間を切りました。残り時間は▲里見白玲50分、△西山女流三冠47分(チェスクロック使用)です。

里見白玲

立会人が解説会場へ

現地大盤解説会では、立会人の佐藤康光九段がゲスト出演でステージに上がりました。

解説会場
(立会人は和服姿での登壇)

佐藤康光九段
(佐藤康光九段が、深い読みを披露しながら解説していく)

山根ことみ女流二段
(聞き手は山根ことみ女流二段。来期の女流順位戦はA級4位の位置で戦う)