
決断よく早指しで飛ばしてきた福間女流四冠ですが、図の局面で時間を使っています。
和田あき女流二段、内山女流二段、宮澤女流初段は(1)▲2一銀成△2九竜▲1一成銀△1九竜を検討中。以下、後手は△3九竜から△3七歩成を間に合わせたいのですが、その余裕を得られるかどうか。先手は桂香を手にしたことで▲9五歩から端攻めも狙えそうです。宮澤女流初段は(2)▲5六角も考えていました。2九の桂にヒモを付け、△2八竜▲1一銀成△1九竜には▲2七飛をみています。
このように先手はいろいろ手段がありそうです。指し手が多くて迷っているのか。それとも検討陣が考えるほど先手がよいわけではないのか。「福間女流四冠は難しいと考えているのかも」と推測する声もあります。
上図で西山白玲が手を止めています。当初の検討では▲2二歩△同角▲5五飛に(1)△5四歩▲2二銀不成△3九飛成▲5七飛△2九竜▲2一銀成△1九竜▲1一成銀(変化1図)で先手が指せるという評判でした。
変化1図は1一の成銀が遊ぶものの、先手の駒得がものをいいそう。▲5九歩があるのも心強いです。しかし51手目の局面に戻り、▲2二歩△同角▲5五飛に(2)△5四金があるとわかりました。以下、同じように▲2二銀不成△3九飛成▲5七飛△2九竜▲2一銀成△1九竜▲1一成銀と進めると変化2図。
変化1図と似ていますが、△5六歩▲同飛△6四桂の筋があるのが大きな違い。これなら後手も戦えるかもしれません。「△5四銀は少し考えたけど△5四金なのか」と中村太八段。変化1図は△5四歩だったので△5六歩の筋がなく、△5四歩に代えて△5四銀だったとしても△5六歩に▲3七飛から▲3二飛成があるのが大きな違いです。変化2図は△5六歩を残しつつ、▲3二飛成の筋も消しています。
実戦は△2二同角▲5五飛まで進みました。「ここですね。△5四金は相当に見えづらい手です」と中村太八段が話しています。
「グランドニッコー東京ベイ 舞浜」は千葉県浦安市舞浜にあり、東京ディズニーリゾートのオフィシャルホテルです。1990年に開業、2014年にヒューリック社の所有物件となり、2020年のリブランドで現在の名に改名しました。
客室数は709室。ホテル東側には東京ディズニーランドがあり、西側は東京湾に面しています。JR舞浜駅からホテルまで無料の送迎バスが出ています。ディズニーリゾートライン(有料モノレール)を利用することも可能です。
白玲戦は第1期から「グランドニッコー東京ベイ 台場」で第1局を開催してきました。今回は初めて舞浜での開催となります。以下の写真は18日に撮影。
【グランドニッコー東京ベイ 舞浜】
https://tokyobay.grandnikko.com/
(舞浜駅からホテルまで送迎バスが出ている。モノレールを利用するのも楽しい)
10時30分の局面。激しい流れのまま、先手は勢いに乗って攻めています。消費時間も注目。▲福間19分、△西山1時間9分と、かなり差がつきました。福間女流四冠の早指しに自信を感じます。図から△3五同銀▲同飛に「後手のさばきがわからない」と中村太八段。一例は以下△5六歩▲9七角△6四歩▲5四歩△4三金▲6四角。先手が主導権を握りながら攻める展開です。
実戦は△3五同銀▲同飛△4三銀でした。交換した銀をすぐ受けに使う。しかも、指したのは剛腕の攻めで鳴らす西山白玲。前述の▲5四歩や▲2三銀~▲3四銀成に備えたものと思われますが、中村太八段は「すごい辛抱だ」と驚いていました。「先手はチャンスにも見える」とも。