2020年8月 1日 (土)

20200801_98図の局面の考慮中に豊島竜王・名人も持ち時間を使いきりました。局面はまだまだ中盤ですが、以降はともに1手60秒未満の着手となります。

Toyoshima08 (豊島竜王・名人も秒読みに入った)

20200801_88図は玉頭にタダの桂を放った局面。角の利きを止めた金取りで、▲5七同角なら△6五桂打▲同歩△同桂▲7九角△5七銀の狙いがあります。

Nagase08 (永瀬叡王は秒読みのなか、迫力のある桂捨てで迫る)

20200801_80本局はいまのところ千日手筋が見えていませんが、永瀬叡王が千日手が多いことは有名です。2009年のデビューから10年あまりで40局に達しました。しかし、現役最多は57局、自身も気づかなかった阿部隆九段だそうです。

Hikae06 (阿部九段の千日手はキャリア35年で57局)

最後は5階です。5階は江戸城本丸御黒書院を模して造られており、和室の対局室が並びます。

Ks501 (対局ボード)

Ks502 (本局は最上室の「御上段の間」が使われる)

Ks503 (御上段の間に次ぐ「御下段の間」)

Ks504

Ks505 (「芙蓉の間」)

Ks506 (エレベーターホールにアルコール消毒液)

20200801_69豊島竜王・名人はこの一手と思われた▲3四桂に32分を費やしました。以下、△3三角▲4二桂成△同角▲7四飛。阿部九段は「▲7四飛は△8三香を避けた意味が強いですね。何かやってきてほしいのですよ。先に受けると駒不足になってしまいますから」と解説しました。△4四香ならば、そこで▲3八銀と受けるようです。

20200801_73

Hikae04_2(モニターを見ながら見解を述べる阿部九段)

Hikae05

20200801_63上図は再開後、▲3七桂△2九歩成▲同金と進んだ局面。△6九銀▲同玉△4九飛のような順も考えられたところ、永瀬叡王は△2七飛と打ちました。以下、▲2八香△3七飛成▲2二香成△同角と進んでいます。対しては▲3四桂の両取りがパッと目につくところですが、豊島竜王・名人は20分以上もの考慮に沈みました。

20200801_68

Toyoshima07 (豊島竜王・名人は時間を使う)

4階には多目的ルームと、2部屋の対局も行われる和室があります。

Ks401 (教室などが行われる多目的ルーム)

Ks402 (「錦旗の間」と隣の「水無瀬の間」が控室になっている)

Ks403 (エレベーターホールには大山康晴十五世名人の肖像画)

Ks404

18時30分、対局が再開されました。終局まで休憩はありません。

Saikai01 (永瀬叡王が先に戻っている)

Saikai02 (まるで手番かのように盤上に没頭)

Saikai03_2 (豊島竜王・名人も定刻までに余裕を持って戻る)

Saikai04 (両者着座。永瀬叡王は難しそうな表情)

Saikai05 (再開の声がかかり、豊島竜王・名人は盤上に手を伸ばす)

Saikai06 (再開の一手は桂を逃げる▲3七桂だった)