2015年12月 6日 (日)

76図は19時50分過ぎの局面。
先手の桂頭攻めに対して、強く△2五歩と突いたのは郷田九段らしい剛直な手と評判です。ただ、それによって局面はギリギリの勝負の様相を呈してきました。
「正しく指せば後手が残していると思いますが、先手も攻める楽しみが出てきました。先後ともに玉形が傷んでいますので、攻め合いの1手違いの勝負になることは間違いないですね」(阿久津八段)

Img_4682夕休明けから追い込みを見せる山崎八段。

6919時20分過ぎの局面。
後手が桂を取って駒損を回復。そこで手番が回ってきた先手は、かねてから狙いの桂頭攻めに出ています。控室の評判は後手持ちで変わっていませんが、「なんだかんだ勝負にしてきている」と阿久津八段。

Img_4699_219時15分頃、控室に糸谷哲郎八段が来訪した。
「▲2六桂に△2三銀はちょっと意外でした。△2五銀を予想していたので」(糸谷八段)

Img_4700糸谷八段の差し入れ、黒豆マドレーヌ。

58図の局面で夕食休憩に入りました。消費時間は▲山崎3時間16分、△郷田3時間45分。夕食の注文は山崎八段が「おにぎりとアップルジュース」、郷田九段が「握り寿司と紅茶(ホット)」。対局は19時に再開します。

Img_4676_4おにぎり。

Img_4679_2握り寿司。

51山崎八段は▲3五歩△同歩と突き捨てを入れてから、一転して▲8八角と引きました。この手の直接の意味は、次に▲6六歩から桂を取りにいく狙いです。では、▲3五歩△同歩を入れたのはどういう意味でしょうか。

「単に▲8八角には△9五歩の端攻めが気になるのでしょうね。以下▲6六歩と桂を取りにいったときに猛攻を受けそうです。このとき▲3五歩△同歩の突き捨てが入っていれば、▲6六歩から桂を取って▲3四桂の狙いがあるので、先手も戦えそうです」(西尾六段)
「ただ、相手に1歩渡したデメリットがあるので、▲3五歩△同歩▲8八角が、うまい組み立てなのかといえば難しいところです。▲3五歩△同歩に▲2四飛以下の攻めがうまくいかないと見て、予定変更で▲8八角と引いたのかもしれません」(阿久津八段)

控室では、▲8八角に△2三銀と飛車の走りを押さえて、以下▲6六歩には△5七桂成と成り捨てて先手の玉形を乱してから、△9五歩と端攻めに出て後手好調と見られています。

49図は16時40分の局面。
山崎八段は桂頭を狙って▲3五歩と仕掛けました。ついに本格的な戦いが始まる気配です。
控室でも▲3五歩は検討されていましたが、△同歩▲2四飛△2三銀▲6四飛△6三銀▲6五飛△6四歩で、桂得でも飛車を目標にされて、うまくいかないとされていました。山崎八段はどんな組み立てを見せるのでしょうか。

Img_4659山崎八段は控室では、うまくいかないと見られていた仕掛けを決行した。

Img_4609上野公園といえば、不忍の池。

Img_4610水深が浅く、一面にハスとアシが広がっている。

Img_4608池に突き出した弁天島に弁才天が祀られている。

Img_4616桜並木の枯葉はほとんど落ちた。本格的な冬の到来だ。

Img_4618枝先をよく見るとつぼみができている。冬来たりなば春遠からじ。

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時刻は15時半を回りました。郷田九段が長考してます。
控室には西尾明六段が来訪しました。
「進行の一例を挙げますと、△6五桂▲4七銀△2四歩▲5六銀△6四歩が考えられます。そこから持久戦に進んだ場合、先手から攻める手は難しく、後手からは△9五歩▲同歩△9七歩と攻める筋があります。そうなると後手が作戦勝ち模様なので、先手は動いていきたいところだと思います。動くとすれば、先ほどの変化の△6四歩のあと▲2四飛と走る手が見えますね。以下△2五歩▲3四飛△6三銀で、ここで何か手があるかどうか」(西尾六段)

Img_4672控室で検討する西尾六段。

15時を回り、対局室におやつが運ばれました。注文は山崎八段が「どら焼き」とアップルジュース、郷田九段が「フルーツゼリー」とアイスティー。

Img_4670どら焼き。

Img_4667フルーツゼリー。

上野の森、上野の山などの通称もある上野恩賜公園。都民の憩いの場です。

Img_4597対局場の国立科学博物館の隣には、国立西洋美術館がある。

Img_4599ご存じ「考える人」(ロダン)。棋士が鬼の形相で考えている姿を銅像にすれば、凄い迫力のものができそうだ。

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Img_4623こちらもご存じ、上野動物園。