―― 初のタイトル戦で、本局はどのような気持ちで?
高見 初めての対局で緊張がありましたが、1月29日に七番勝負進出が決まって、2ヵ月半ほど時間があり前向きに積み重ねてきました。
2ヵ月半やってきたことによって、力が上がっているはずといい聞かせて指していました。
―― 本局は横歩取りになりました。ある程度は予想通りでしたか。
高見 前夜祭でも横歩取りを予想されていたようですが、横歩取りで今期の叡王戦で、強い方に勝てたので、できれば指したいと思い、温めていた作戦でした。
―― 夕食休憩のあたりはどのように?
高見 後手番でスローペースになりましたが、アクセルを踏むと一期に終わってしまうような局面が続きました。夕食休憩のところはよくわからず、局面を進めて、
また考えようと思っていました。
―― どのあたりでよくなったと思いましたか。
高見 △7四桂と銀取りにかけたところは、受けにくいと思いました。
―― 第2局目以降については。
高見 第2局以降、経験していない場所で指せるので、前向きに楽しむ気持ちも忘れずに臨みたいと思います。
―― 初のタイトル戦でしたが。
金井 七番勝負の組み合わせ決まってから、一定の期間がありましたので、この日のために過ごしてきました。気持ちを乗せて指せればと思っていました。
―― 横歩取りは予想されていたと思うのですが。
金井 横歩取り自体は予想できていましたが、細かい工夫の中で、どうバランスを取っていくのかが難しいと思いました。
―― 夕食休憩のあたりは?
金井 ▲7五金が悪い手だと思うのですが、その前からどう指せばいいかわからない局面が続いて、自分で形勢判断ができていなかったのが
よくなかったと思います。
―― 最後は後悔の念を持たれて指されていたということですか?
金井 △7四桂からは勝負どころはないと思います。
―― 第2局以降はどのような気持ちで?
金井 第1局は負けましたが、これで終わりではないので、切り替えて臨みたいと思います。