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2010年10月22日 (金)

戦型はまたも力戦調。加來アマの「阪田流向かい飛車」に

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注目される本局の戦型は、「一手損角換わり」模様の出だしから加來アマが△3三角(図)と上がった。以下▲3三同角成△同金と進む。これは「阪田流向かい飛車」に分類されるオープニングで、後手が△2二飛と飛車を振れば作戦が明らかになる。本局の進行は△3三同金以下、▲6八玉△4四角▲8八角△2二飛(下図)。
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こうして戦型は加來アマの阪田流向かい飛車に。この戦型は舗装された定跡が少なく、第1局、第2局と同じように力戦調の戦いになりそうだ。後手の狙いとして、△2四歩▲同歩△同金の飛車先逆襲がある。先手はこれに気をつけつつ、駒組みを進めることになる。

「△4四角はあまり見ないですね。▲8八角を打たすことによって先手の穴熊を牽制する意味もありそうです。先手から▲4四角と取ると△同歩で1手損になりますが、△2四歩▲同歩△同金のときに4三の地点があいていると▲2三歩△同飛▲3二角の筋が生じます。先手としては▲4六歩から▲4七銀として後手の4四角にプレッシャーを掛けていきたい。ただ、▲4七銀と上がったときに銀が飛車から離れるので、△2四歩からの逆襲を気にしておかないといけません」(西尾五段)

(文)