2024年5月 2日 (木)

投了図

第9期叡王戦五番勝負第3局▲藤井聡太叡王-△伊藤匠七段戦は、146手で伊藤七段が勝ちました。終局時刻は18時43分。消費時間は▲藤井4時間0分、△伊藤4時間0分(チェスクロック使用)。

この結果、五番勝負は伊藤七段の2勝1敗。初のタイトル獲得まであと1勝となりました。

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図の△3六銀成が鮮やかな決め手と言われています。以下▲同玉△3五銀▲3七玉△2五桂▲3八玉に△2一馬で先手玉は受けがありません。

控室では△3六銀成が伝えられると「匠、かっこいい」「いいものを見た」と賛辞が送られています。

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111手目の▲4三桂から王手を続けていた藤井聡太叡王、後手玉が2四まで逃げたのを見て▲6六飛成と受けに回りました。竜と馬が利いていますが、△6七歩がうるさい攻めのようです。ただ先手玉もすぐ寄るわけではなく、大激戦になってきました。

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18時15分頃の局面。▲6八同玉△6六歩▲同飛成△同馬は後手が勝ちそうです。控室では△6六歩に▲4三桂△同金寄▲2三桂が検討されています。正確に指せば後手玉は詰まないと思われていますが、かなり王手が続きそうです。7六馬が動くと先手玉の受けが生じる可能性も出てきます。

「出題者、藤井聡太。大変だよこれは」(勝又七段)

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上図で△7八とと取りたくなりますが、それは▲同玉△7六馬に▲6七銀で受けきれると言われていました。

一分将棋まで考えた伊藤七段は、△7六馬。これは▲6七銀と打てないようにした攻め方。控室の検討陣から思わずどよめきが起こりました。

少しして、島九段と勝又七段が「これはすごいものを見た」とため息をついています。

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図は△7六銀と、歩を取りながら出た局面。この局面で▲8一飛△4一香に▲8七銀と受けたいところですが、△6八歩成▲7六銀△7八と▲同玉△6八金▲8八玉△7六馬の局面は形勢がはっきりしないようです。

検討で複数の手を検討した結果、▲6一飛△4一香▲7九桂△6八歩成▲7七銀打なら先手勝ちかと言われています。ただこの手順はひと目では先手負けと即断してしまいそうです。一手誤ると一気に形勢逆転しかねない局面になっています。

18時前、藤井叡王が先に一分将棋に入りました。

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(糸谷八段を中心とする検討)

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伊藤七段は15分使って△6六桂と打ちました。残り8分です。

糸谷八段は「△6八銀では▲8八玉で足りないと見たのでしょう。△6六桂に▲8二角成は△6八銀▲同銀△7八歩成▲同玉△6八歩成で先手玉が寄りそうです。▲6六同銀と取るしかありませんが、△6八角と打つ狙いだと思います」と話しています。

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(昼食休憩明けの伊藤匠七段。追い上げられるか)

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図は7三から桂馬を跳ねた局面。先手にだけ攻められてはいけないと、後手も反撃に転じました。

ただ先手優勢と見られています。糸谷哲郎八段は「▲1三香成△6四香▲2五桂なら△7七桂成▲同角△6六桂で勝負に出るのでしょうか。△6六桂は詰めろではありませんが、後手に駒が入ると危なくなります。その間に先手が攻めきる筋がありそうですね」と話しています。

島朗九段は「先手がよさそうですが、激戦になっているように見えます」と話しています。

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(昼食休憩明けの藤井聡太叡王)

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(15時半頃の大盤解説会。中電ホールで行われている)

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(島朗九段と野原未蘭女流初段が解説していた)

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(控室も訪れた、元中日ドラゴンズの平田良介さんがゲスト出演。場内がどよめく。対戦アプリ「将棋ウォーズ」で初段で指していると話していた)

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(休憩していた佐々木勇気八段がひょっこり登場。「せっかくなので聞き手をしていただきましょう」)

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佐々木勇八段「現在の局面、どちらを持ちたいですか」
平田さん「先手です」
佐々木勇八段「それはなぜですか」
平田さん「攻めているからです」
佐々木勇八段「では、次は何を指しますか」

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(長考し、4四に歩を置く平田さん)

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平田さん「いま打たないと、△4四桂と角道を止められるのが気になります」

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平田さんの予想が的中し、拍手が起きていました。