2026年4月 3日 (金)

20260403g▲2二歩(1図)から、実戦は△3三桂▲2一歩成△4二銀▲2七角△2五角▲3五飛△2七飛成▲同銀(2図)と進みました。後手はと金を作らせた代償として△3三桂~△4二銀の活用を重く見たようです。

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先手の▲2七角は飛車を封じ込める手で、場合によっては▲3九金から取りにいく手を含みにしています。
対して△2五角が後手の狙いだったのかもしれません。▲3五飛に△2七飛成と角を取って▲同銀(2図)に△2四角が検討されていました。いずれ△4六角を見ています。また、▲7五飛には△3七歩成▲同桂△4七角成と攻める狙いですが、斎藤八段は△4四角と打ちました。前述した△4六角の筋がなくなっているため、角の位置の違いがどう出るのでしょうか。

20260403f16時35分、図の局面を迎えました。斎藤八段が△2八飛と打ち込んだところです。▲2七歩には△4七角を見ています。伊藤叡王は図で▲2二歩と打ちました。△2二同銀は▲3二飛成、△2二同金は▲3一飛成があるため、後手は歩を取ることができません。▲2二歩以下、△3三金▲3六飛△2二銀が予想される手順で、先手の指し手が難しいといわれています。

Dsc_3962(攻勢に出ている斎藤八段)

対局場の「シンガポール日本人会」は1915年に設立された会員制クラブ。施設内には多目的ルームやカラオケルーム、日本料理や売店などがあり、対局日には日本人の親子の姿が多く見られた。対局には4階の和室が使用されている。

Dsc_4093(シンガポール日本人会の外観)

Dsc_4087(シンガポール日本人会のロゴマーク)

Dsc_4098(エントランス)

Dsc_4101(今年は日本とシンガポールの外交関係樹立60周年となる)

Dsc_4114(エレベーターホールの様子。日本の伝統文化が感じられる)

Dsc_4120(対局室の中庭)

【シンガポール日本人会】
https://www.jas.org.sg/

シンガポール対局は1993年の第6期竜王戦七番勝負第1局・羽生善治竜王-佐藤康光七段戦が初で、昨年9月の第73期王座戦第1局・藤井聡太王座-伊藤匠叡王が2回目、本局が3回目となります(肩書きはいずれも当時)。

Dsc_1782(夜のマーライオン)

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伊藤叡王は昼食休憩を挟む1時間3分の長考で▲3四飛(1図)と指しました。控室では▲3五飛が検討されていました。▲2二角成△同銀▲3二飛成が狙いです。▲3五飛だと△8八角成▲同銀△4四角といった筋が生じるため、角筋を避けたのかもしれません。1図以下、△8八角成▲同銀△5五角(2図)と進んでいます。△5五角は▲2二歩を消しながら△1九角成を見ています。

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Dsc_3571(受け身寄りの進行になっている伊藤叡王)




三枚堂達也七段は後手持ちの見解を示す。「ペースまではいってはいないと思いますが、後手のほうが攻め筋(△1九角成や、△9五歩▲同歩△9八歩▲同香△9七歩▲同香△9八飛)が見えますので。▲3四飛は3六の歩を取る狙いで、受け寄りの展開ですし、1筋の2手をどう生かすのか。先手のほうがより神経を使うでしょう」と三枚堂七段は話しています。

15時、午後のおやつは伊藤叡王がチーズタルト、フレッシュオレンジジュース。斎藤八段がチーズタルト、ミルキーカステラ、マンゴージュースです。チーズタルトはデンマーク産のクリームチーズを使用したなめらかなチーズタルトです。ミルキーカステラはミルキーの練乳を使用し、しっとりふわふわに仕上げたカステラです。

Dsc_3826(伊藤叡王が注文したおやつ)

Dsc_3839(斎藤八段が注文したおやつ)

Dsc_3830(チーズタルト)

Dsc_3865(ミルキーカステラ)

14時から現地大盤解説会が始まりました。

Dsc_4008(大盤解説会場の様子)

Dsc_4015(トップバッターは糸谷八段と野原女流二段が担当した)

Dsc_4020(糸谷八段)

Dsc_4047(野原女流二段)

Dsc_4073(通訳は石川泰指導棋士四段が務めた)

Dsc_4081(会場の様子)

Dsc_4121(控室では出番を控えた三枚堂七段と北尾女流三段が継ぎ盤を挟む)

Dsc_4127(相掛かりを得意にしている三枚堂七段)

Dsc_4134(4月1日付けで昇段した北尾女流三段)

Dsc_3872(休憩中の対局室)

Dsc_3914(昼食休憩中の局面。手前が先手の伊藤叡王)

Dsc_3886(伊藤叡王の王将。駒は淘水師作の菱湖書が使用されている)

Dsc_3898(斎藤八段の玉将)

Dsc_3922(上座の視線)

Dsc_3927(下座の視線)

Dsc_3931(記録用のタブレットと棋譜用紙)

Dsc_3935(記録係は宮嶋四段)

Dsc_3940(対局者の脇には不二家のお菓子が叡王戦専用箱に詰められている)

Dsc_3945(対局再開を待つ静寂な対局室)

20260403c12時30分、この局面で伊藤叡王が19分使って昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲伊藤1時間35分、△斎藤54分。昼食の注文は両者ともにチキンライス、アイスティーです。対局は13時30分に再開します。

Dsc_3784_2(両者が注文した昼食)

Dsc_3791(チキン以外も豊富なメニュー)

Dsc_3796(チキンライス)

Dsc_3803(ごろっとしていて食べ応えがありそうなチキンがたっぷり)