▲7五歩以下、△同金▲8四成香△5四歩▲8五成香△8六金▲同成香(2図)と進みました。先手は飛車を取られたものの、成香を自陣に引きつけて紛れを求めています。両者ともに秒読みになっています。
2025年5月 4日 (日)
叡王の勝負手
後手が優勢に
激しい戦いに
じりじりした中盤戦
じりじりした戦いが続いています。立会人の深浦九段は1図から「斎藤さんの△3四飛▲7七桂に△5四飛(2図)がいい手順でしたね。先手の角が5五にいると後手は角を使いにくいので、飛車で角を追って△3四歩と突く構想がうまかったと思います」と感心しました。
2図以下、▲4六角△3四歩▲7四歩△6二金▲7六飛△6三金(3図)と進んでいます。深浦九段は「後手は角を使うことができましたので、見通しがたってきたと思います。△6三金でうまくキズを消しましたし、後手は歩得をしているので、先手の攻めさえ受け止めてしまえばというところでしょうか」と話し、後手持ちの見解を示しました。
か茂免
か茂免は名古屋市東区にある老舗料亭です。名古屋市の町並み保存地区に指定されている白壁エリアに位置します。敷地面積は1000坪を誇る壮観な造りです。庭園には旧皇族、陸軍軍人の賀陽宮家恒憲王氏が作った防空壕が残されています。将棋のタイトル戦は第60期王位戦第1局(豊島将之王位-木村一基九段)、第6期叡王戦第3局(豊島将之叡王-藤井聡太王位・棋聖)、第8期叡王戦第3局(藤井聡太叡王-菅井竜也八段)、第9期叡王戦第1局(藤井聡太叡王-伊藤匠七段)が行われました(肩書きはいずれも当時)。