図は75手目▲4四銀の局面。少し前に両者秒読みに入っています。
常務理事として現地を訪れている西尾明七段は、▲4四銀に代えて▲4四歩で先手勝ちだったのではないかといいます。▲4四歩に△5二玉▲3四馬△6二玉▲7四桂と進むと後手玉は詰み筋でした。
実戦は▲4四銀に△5二玉▲3四馬△5一玉と引いた形は後手玉が詰みませんが、伊藤七段は▲3五馬と桂を取って△5七飛成以下の先手玉の詰めろを解除しました。どちらが勝ちか、秒読みで判断が難しい終盤戦です。
(旅館内はさまざまなものが展示されている。その中の一つ)