2013年10月27日 (日)

開戦

47

15時59分、対局開始からおよそ1時間30分経過したところで、先手の千田四段から仕掛けました。直前に後手が△1二香として穴熊を目指した瞬間に動いた形です。先手が機敏にチャンスをとらえたのか、あるいは黙って穴熊を許すわけにはいかないと、無理をして動いたのか。いずれにしてもここから戦いは中盤戦に入ります。

Img_1941解説会は、今日の午後に現地に到着した室谷由紀女流初段(左)と谷川九段という貴重なツーショット。

(八雲)

先手が遅れている感じ

3315時20分頃の局面。

Img_1928大盤解説会は斎藤五段(左)と船江五段のコンビ。
「この形は、先手は▲2五歩と伸ばしているため、▲3七桂~▲2五桂の筋がない。その分だけ先手の駒組みが少し遅れている印象を受けるんです。少しだけ損をするイメージですね。もちろん、名人戦でも出た形ですし、先手が悪いというわけではないんですが」(船江五段)

Img_1938

Img_1936

船江「第1局、第2局と千田さんが先に持ち時間を使い果たしましたが、持ち時間が少なくなってくると追い詰められたような気がするんですが、1分将棋になってしまうと開き直れるということもありますね。千田さんは、そういうつもりで時間を使い切っているのかもしれない」
斎藤「確かにそうかもしれませんね。1分将棋になってから、指し手がどんどん冴えてくる印象があります」

(八雲)

対局開始前の様子(第3局)

Img_1873

Img_1877

Img_1888

Img_1900加古川市の樽本庄一市長による振り駒。

(八雲)

第3局開始

Img_1906振り駒で先手を引いた千田四段。初手は▲2六歩だった。

Img_1910佐々木四段は△3四歩と応じた。

Img_1918

Img_1919

7駆け引きのある序盤から、矢倉模様に進行しています。

(八雲)

終局直後(第2局)

Img_1825大逆転で終局直後の対局室は重苦しい雰囲気。

Img_1827インタビューでは笑顔が見られた。

【千田四段】
「第3局につなげられてよかったです。時間については今日も短かったですね。最終局も頑張ります」

Img_1833くちびるをかみ締めながらインタビューに応える。

【佐々木四段】
「途中よかった局面もあったと思うのですが、勝ち切ることができませんでした。気持ちを切り換えて第3局に臨みたいと思います」

第2局の終局が遅くなったため、感想戦はごく簡単なもので終了しました。
また、第3局は開始を30分遅らせて、14時30分開始と決まりました。

Img_1865

第2局棋譜。

(八雲)

162手で千田四段が制す 1勝1敗に

Seiryu201310270101162

第2局は162手で千田四段が制して三番勝負は1勝1敗になった。

チャンス到来

134寄せに出た先手ですが、▲3四桂~▲1六歩の構想がやや甘く、図の△3九角で後手にチャンスが出てきたようです。1分将棋の中、形勢が揺れています。

(八雲)

佐々木四段、踏み込む

127

12時50分過ぎ、△6四桂の両取りに対して、佐々木四段は馬を切る強手を繰り出しました。次に▲2四歩と取り込んで寄せに出ると思われます。
「今日は佐々木四段の慎重な指し回しが続いていましたが、やっと佐々木さんらしい攻めが出ましたね。先手がリードを広げていると思います」(稲葉七段)

(八雲)

天王山の馬

109

12時40分頃の局面。先手は馬を天王山に引き付けました。絶大な厚みを築いており、駒得も果たしています。
「はっきり先手優勢だと思います」(船江五段)

Img_1681加古川名物「かつめし」のパンフレット。

(八雲)

第2ラウンド

94

佐々木四段が▲8七歩と打ってキズを消しにいけば、千田四段も力強い駒音で△2三銀と自陣を補強しました。
「これは……。第2ラウンド開始という感じですね」(久保九段)

第1局に続いて、本局も大熱戦になりそうです。

Img_1666加古川市役所には、青流戦の垂れ幕がかけられている。

(八雲)