終局直後に各報道機関からインタビューが行われました。
◆井出隼平四段へのインタビュー◆
── 優勝を決めた、いまのお気持ちを聞かせてください。
井出 本当にうれしいですね。第2局を負けたときはヤバいと思ったので、それがあったぶん余計にうれしいです。
── 三番勝負を振り返っていかがですか?
井出 第1局、第2局と序盤で押されて、二転三転という内容だったのですが、第3局は初めて序盤でリードを奪えたかなと。途中は怪しいところもありましたが、最後はうまくいってよかったです。
── 今回の勝因はどのあたりでしょうか?
井出 第3局の将棋は、いままで指したことがない戦法だったので、それが結果的にうまくいったのかなと思います。
── 今後の目標は?
井出 ほかの棋戦でも本戦に入ったり、順位戦でも昇級できるように頑張りたいと思います。
◆石川優太三段へのインタビュー◆
── 対局を終えた、いまのお気持ちを聞かせてください。
石川 最初のほうで少し指しにくくしてしまったかなと思います。
── 第2局を勝って1勝1敗で、第3局を迎えました。
石川 2局で負けるのは絶対、嫌だったので、第3局まで指せたのはよかったのですが、そこで負けてしまったのは残念です。
── 井出四段と3局対戦した印象は?
石川 第1局、第2局の戦型は予想していたのですが、第3局は3手目(▲7八飛)からまったく予想していなかった戦型で、一局を通してうまく指されたなという印象です。
── 三番勝負を振り返っていかがですか?
石川 今回の3局で自分の弱いところが少しは見えたので、それを克服しながら少しでも強くなっていければと思います。
(書き起こし:夏芽記者、写真:飛龍)
(飛龍)
第6期加古川青流戦決勝三番勝負第3局は、89手で井出四段の勝ちとなりました。終局時刻は16時27分。消費時間は、▲井出四段1時間0分、△石川三段1時間0分(チェスクロック使用)。
この結果、2勝1敗で井出隼平四段の優勝が決まりました。
(夏芽)
図の▲3一とに△同玉▲2二と△同玉▲1三角△2一玉▲4二桂成の順で鮮やかに必至がかかります。本譜は△5一玉と逃げました。
(飛龍)
図の局面で井出四段も一分将棋に入りました。
(飛龍)
図はじっと▲6六歩と打った局面。控室では驚きの声が上がりましたが、形勢は依然として先手がいいと見られています。この局面で石川三段が持ち時間を使いきり、一分将棋に入りました。
(飛龍)