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――第2局に続けて矢倉を選んだことについて。
服部 第2局で▲9六歩~▲9五歩と端の位を取った2手に代えて、▲5五歩(33手目)と先攻しようと決めていました。
――▲7七金(67手目)について。
服部 次に△6七金が見えていたので寄りました。ただ、5六に後手の歩が垂れていて、形勢は何ともいえないと思っていました。
――どのあたりから形勢がよくなったか?
服部 ▲2六角(73手目)△5二金の形になって、▲6四角(77手目)と桂取りに角を打ったとき、7九玉型が寄せられにくいので、少し指せているかと思いました。
――2年前(前回開催の第9期)に準優勝、そして今期は優勝。いまの気持ちは。
服部 第1局は割りと大敗で、昨日の夜は厳しいと思っていました。第2局も厳しかったのですが、何とか勝つことができてとてもうれしいです。
――第1局の感想戦後、しばらく盤から離れなかった。
服部 序盤から積極的にいった割りに勝負どころがなく大敗で、ちょっと唖然としていました。
――井田四段とは手の内を知り合った関係。どのような思いで対局に臨んだのか?
服部 普段から交流があるからこそ、負けたくないという気持ちが強かったと思います。
――次の目標は。
服部 この3局を自分で振り返って、ほかの棋戦でも活躍できるように頑張りたいです。
――雁木を改めて選んだことについて。
井田 第2局の対局を終えてから、午後に何を指すかを考えていたのですが、第2局を負けたのが悔しくてリベンジできたらと思って同じ戦型を採用しました。
――積極的な攻撃のように見えたが、第3局にはどのような気持ちで臨んだのか?
井田 攻撃的にいけたのでまずまずかと思っていましたが、思ったよりも手がなかったのが誤算でした。
――△8六角(70手目)と出た局面について。
井田 その前あたりで長考してもう少しうまい手を探したかったのですが、いい手がなかったので勝負に出ました。
――準優勝という結果は。
井田 もちろん優勝したかったですが、こういった大舞台で指させてもらったのはいい経験になりましたので、これからの将棋人生に生かしたいと思います。
――これからの目標は。
井田 「もういちどこの場所に」といいたいのですが、五段に昇段すると出られないので、むしろ来年は出なくていいような形になればと思います。
(書き起こし:武蔵)
(飛龍)
第11期加古川青流戦三番勝負第3局▲服部-△井田戦は85手までで、服部四段の勝ちとなりました。終局時間は15時42分で、消費時間は▲服部37分、△井田1時間ちょうど(チェスクロック使用)。この結果、服部四段が2勝1敗で棋戦初優勝を決めました。
(武蔵)