第12期三番勝負

2022年10月16日 (日)

感想戦

表彰式のあと、館内の和室で感想戦が行われました。

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(阿部隆九段も見守る感想戦)

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(徳田拳士四段)

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(齊藤優希三段)

以上で第12期加古川青流戦決勝三番勝負の中継を終了いたします。ご観戦いただきましてありがとうございました。

(翔)

表彰式(2)

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(徳田拳士四段)

「なかなか奨励会に入ってから、トロフィーとかカップとかいただく機会がなかったので、久々にこのような賞をいただけて素直にうれしく思います。こういう賞をいただくために日々努力して、また、こういう舞台に戻ってきたいと思います。どうもありがとうございました」

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(齊藤優希三段)

「結果としては残念だったのですが、それでも加古川の大舞台で戦えて、本当にいい経験になりました。準優勝という結果でしたが、この経験を生かしてまた頑張りたいと思います。本日はありがとうございました」

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(来場者から大きな拍手で祝福された)

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(脇謙二・日本将棋連盟専務理事のあいさつ)

「本日はたくさんの方にお越しいただきまして、ありがとうございます。齊藤三段は初めてお会いしましたが非常に好青年で、ぜひ来年は四段になってこの舞台に帰ってきてほしいと思います。徳田四段はすごく勝ってはるそうで、私も、井上常務理事も負かされました。これまで1回しか負けておらず、もしかしたら中原誠十六世名人の年間勝率の記録(1967年度、0.855)を更新するんじゃないかと期待しています。こういう若いふたりが機会を盛り上げていってくれたらと思います」

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(岡田康裕・加古川市長のあいさつ)

「今日は表彰式の会場に来まして、例年より人が多い気がしました。棋士の皆様にわぁっとカメラを向ける熱気もいつもより熱く、主催する身としてはありがたく思います。徳田さんは連勝していて、9割以上勝っていると聞いて、素人ながら驚いています。齊藤さんも新人王戦をはじめ、準決勝、決勝にぐいぐい来られている方で、控室等で棋士の皆さんも『そういうところで勝たれている方はあとでぐんと伸びてくるんですよ』ということでしたから、楽しみなおふたりだなと思っています。
 皆様もご存知の通り、過去の青流戦で決勝まで来られた方がタイトルホルダーになるような事例も出てまいりました。まさに若手の登竜門になってきているのかなと思いまして、私たちもわくわくしながら見ています。
 今年度は加古川市ウェルネス協会の主催で第1回の高校生大会(8月開催のウェルネス杯第1回棋士のまち加古川 高校将棋大会)も開きまして、市外・県外からも高校生がお越しになってにぎやかでした。将棋連盟の皆さんと相談しながら将棋振興に努力してまいりますので、引き続き応援していただければと思います」

(翔)

表彰式(1)

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(大盤解説会場でそのまま表彰式が行われる)

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(脇謙二・日本将棋連盟専務理事から優勝した徳田拳士四段に表彰状が贈られる)

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(岡田康裕・加古川市長からトロフィーが贈呈される)

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(準優勝の齊藤優希三段にもトロフィーが贈られた)

(翔)

対局者が大盤解説会に出演

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(大盤解説会場の加古川市役所北館)

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(徳田拳士四段)

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(齊藤優希三段)

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(稲葉陽八段と村田智穂女流二段が進行した)

(翔)

終局直後

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(終局直後)

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(インタビューを受ける徳田拳士四段。棋戦初優勝を飾った)

■優勝した徳田拳士四段のコメント

── 序盤は果敢に攻められる展開でしたが。
徳田 経験があった形だったので、局面が複雑になる変化を選んだのですが、こちらの形がいびつで、すぐに負けになる変化も多く、怖い思いをしながら指していました。

── どのあたりで勝ちを意識しましたか。
徳田 △4二玉(86手目)と上がって詰めろが続きそうにないので、少し余しているかなと思いました。

── 一局を振り返って。
徳田 昨日よりは、いい将棋を指せたのかなと思います。

── 棋戦初優勝です。いまの気持ちを。
徳田 以前、何度か記録係で来させていただいて、そのときに「今度は対局者として優勝したい」という思いがあったので、それがかなって、すごくうれしく思います。

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(敗れた齊藤優希三段)

■準優勝の齊藤優希三段のコメント

── 本局は序盤から果敢に攻める展開でした。
齊藤 第1局では時間がなくてミスをしてしまったので、なるべく早い展開で時間が余るようにと急戦策を取ったのですが、思った以上に手の作り方が難しくて、仕掛けた割には、いまいちな内容だったと思います。

── どのあたりで苦戦を感じましたか。
齊藤 こちらの飛車角が使えていないのと、攻めていかないといけない忙しい展開で、仕掛けたあとは全体通してうまくいっていない内容だったと思います。

── 決勝三番勝負を終えて。
齊藤 こういった舞台で指すのは初めてなので、貴重な、いい経験になった思うのですが、緊張で手が伸びなかったところもあったので、今後に生かしていければと思います。

── 今後の抱負を。
齊藤 公式戦で何度も勉強する機会があったので、そういった経験を生かして奨励会のほうも抜けていければと思います。

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(このあと、大盤解説会場に移動した)

(インタビュー書き起こし=夏芽、写真=翔)

第2局は徳田四段が勝ち、優勝

第12期加古川青流戦決勝三番勝負第2局▲齊藤優希三段-△徳田拳士四段は94手で徳田四段が勝ちました。

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終局時刻は12時4分。消費時間は、▲齊藤優1時間0分、△徳田58分(持ち時間各1時間、チェスクロック使用、使いきると1手60秒未満の秒読み)。
この結果、三番勝負で2連勝した徳田四段の優勝が決まりました。徳田四段は棋戦初優勝です。

(翔)

齊藤三段、一分将棋に入る

齊藤三段は▲5九金から一分将棋に入りました。苦しい局面が続いていますが、粘っています。

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(開始時の齊藤三段)

(翔)

後手勝勢

△8八竜まで進み、後手勝勢と見られています。△7七角以下の詰めろになっています。

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(開始前の徳田四段。優勝が近づいている)

(翔)

攻め合いに入る

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上図の△7六歩では△5二玉もありましたが、徳田四段が踏み込みました。齊藤三段も▲9二歩成と攻め合いを選びます。

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上図から▲7三同角成。ここも踏み込みます。

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ただ、上図まで進んで後手が優勢と見られています。先手の仕掛けがどうだったか、と言われています。

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(連勝での優勝を目指す徳田四段)

(翔)

第2局大盤解説会

今日も加古川市役所北館(旧青少年女性センター)では大盤解説会が行われています。

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(今日は10時半時点でほぼ満席)

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(村田智弘七段。加古川市の隣の高砂市出身)

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(榊菜吟女流2級は、加古川市出身の久保利明九段門下)

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(大盤解説会控室。井上慶太九段、出口若武六段、稲葉陽八段の姿がある。ほかに日本将棋連盟専務理事の脇謙二九段も来場している)

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(色紙に揮毫する久保翔子女流2級。今月プロ入りした)

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(父親で師匠の久保利明九段が、文字のバランスを指導していた。記者が会場に到着する前には、ふたりで大盤解説会に出演したそうだ)

(翔)