2017年10月21日 (土)

交流レセプション(2)

次に森内俊之・日本将棋連盟専務理事が挨拶を行いました。

Photo_73 (森内俊之・日本将棋連盟専務理事)
つい最近始まったと思っていたこの棋戦も、本日、7期目の決勝戦を迎えました。以前、アマチュアの方が残って盛り上がったこともありましたが、今回はプロが貫禄を見せ、前回優勝の井出四段と関西で活躍している西田四段の決勝戦となりました。本日は相穴熊戦の最新形になりまして、たいへん見応えのある将棋になり、その中で井出四段の勝利となりました。明日は第2局が行われます。優勝者が決まるということで、本日以上の盛り上がりが期待されます。引き続き、どうかよろしくお願いいたします。 加古川市はプロ棋士5人を輩出しており、人口に対する棋士の割合がとても高い街だと思います。先ほど伺ったところ、将棋に対する取り組みも新たに始められ、本当に感謝しております。今後さらに将棋を取り上げていただけるということで、ますます将棋が盛んになっていくことを確信しております。今後とも将棋界のご指導、ご支援をよろしくお願いいたします。明日の第2局以降の成功と、加古川市様、皆様方のますますのご多幸を祈念して私からの挨拶とさせていただきます。皆様ありがとうございました。

Photo_74 (話を聞く井出四段)

2 (西田四段も聞き入っていた)

Photo_75

(書き起こし=飛龍記者:写真=潤)

(潤)

交流レセプション(1)

18時30分から、加古川プラザホテルで交流レセプションが行われました。

Photo_64 (開始前、谷川浩司九段、久保利明王将、畠山鎮七段が姿を見せた)

Photo_66 (稲葉陽八段、糸谷哲郎八段、増田裕司六段も入室。その他、たくさんの棋士が出席した)

 

Photo_68 (両対局者が登壇。交流レセプションが幕開けした)

Photo_76 (壇上に立った井出四段)

Photo_77 (西田四段)

Photo_69 (まずは岡田康裕・加古川市長による挨拶)

 

Photo_71 (岡田康裕・加古川市長)
加古川青流戦も第7期を迎えることができ、今日もお越しの樽本(庄一)前市長の代から毎年開催できますのも協賛企業、日本将棋連盟、応援してくださる皆様のおかげさまです。まず、お礼を申し上げます。加古川青流戦は若手棋士の方の登竜門の位置づけをいただいております。第1期を制された地元の船江恒平さんがいま六段になられ、ご活躍されていることは皆様もよくご存知のとおりです。また、第5期の決勝三番勝負に進まれた増田さん(康宏四段)も新人王戦で2年連続で制されたご活躍をされております。
決勝戦の対局者のお二方、井出隼平さんと西田拓也さんにおかれましても、どちらが優勝されるかは別に、きっと近いうちに「あっ、あのときの井出さんだ、西田さんだ」と思い返していただく瞬間がくるのではないかと思っております。ぜひ、明日も頑張っていただきたいと思います。
加古川市では皆様に応援いただいて、将棋の取り組みをいろいろ進めてまいりました。3つ紹介させていただきます。
1つめは「かこがわ将棋プラザ」という拠点がオープンいたしました。加古川駅南のデパートの専門店ゾーンの一角に開設しまして、井上慶太九段ほかプロ棋士の皆さんに将棋教室をご開催いただいております。今年はブームもあり、たくさんの子どもさんや、いろいろな方がお越しいただいて市のひとつのにぎわいの拠点となっております。
2つめは、加古川には伝統工芸の国包(くにかね)建具があります。昔、川(加古川)の舟運で栄えた場所であることによりますが、国包建具の職人の皆さんが、最近、将棋の関係でいろいろな創作品を作っています。今日はその何点かをお持ちいただいております。面白いのはベンチですね。最近は公園などに防災ベンチがあり、いざ地震があったときなどにベンチを開けたら調理器具が出てくるものがありますが、防災ベンチならぬ将棋ベンチを作られていて、座って横をパカッと開けると将棋盤が出てくるという。ぜひご覧ください。
3つめは、将棋は集中力が高まり、認知機能の低下に効果があるのではないかと定性的な効果をいわれることがよくありますが、定量的に評価して、その結果をぜひPRに使っていきたいと思いました。日頃のストレスで塞ぎ込んでしまう方がいますが、そういうときに考え方やものの見方を変えることによってどう解決していくか、私の留学時代にお世話になったお医者さんでもある帝京大の中尾(睦宏)教授に指揮をしていただき、将棋を使ってストレスマネージメントをできるのではないかと市内の何十人かの高齢者の方にプロジェクトに参加いただいております。高齢者の皆さんにプロ棋士の方から将棋の指し方をご指南いただき、その前とあととでいろいろな調査をして、結果を数字で出そうとしております。中尾教授によりますと、フランスで何十年とかけて何千人というサンプル数でされた研究では、チェスが認知機能の低下を予防する効果が統計的にキチッと出ているようです。小規模ではありますが、中尾先生と一緒にそうしたプロジェクトもしております。結果を楽しみにしていただきたいと思っております。
加古川市は久保利明さんが今年は王将に復位をされたり、また稲葉陽八段が名人戦であと一歩のところまでいかれたりと、市のゆかりの棋士の皆さんにもご活躍いただいております。皆様と一緒に将棋をますます盛り上げていきたいと思います。今後とも、ご支援をなにとぞよろしくお願い申し上げます。本日はどうもありがとうございました。

(書き起こし=飛龍記者:写真=潤)

 

感想戦(2)

Photo_49 (井出四段は明日、史上初の加古川戦連覇に挑む)

Photo_50 (第2局は先手番となる西田四段は、どんな作戦を用いるだろうか)

Photo_51 (活発な感想戦が行われていた)

以上で本局の中継を終了いたします。このあと18時から加古川プラザホテルで、交流レセプションが行われます(事前申し込み制)。その模様は本日の夜に掲載致します。また三番勝負第2局は、明日22日(日)の10時に開始予定です。明日の中継もどうそお楽しみください。

(潤)

感想戦(1)

Photo_46 (終局直後、西田四段は頭に手をやっていた)

Photo_47 (幸先のいい勝利を挙げた井出隼平四段。加古川青流戦連覇まであと1勝とした)

Photo_48 (得意の四間飛車穴熊で敗れた西田拓也四段。第2局以降の巻き返しを目指す)

(潤)

井出四段の勝利

125

加古川青流戦三番勝負第1局は、15時37分、124手で井出四段の勝ちとなりました。消費時間は両者1時間(チェスクロック使用)。三番勝負第2局は、明日22日(日)の10時に開始予定です。

(潤)

最後の突撃

116 図は15時30分ごろの局面。馬を逃げると詰まされる西田四段が、7八にいた馬で△8九馬と桂を取り、最後の突撃を掛けたところですが、先手玉に詰みはなさそうと見られています。

(潤)

厳しい王手竜取り

113 図は15時28分の局面。井出四段は手にした角を1八にそっと置き、王手竜取りを掛けました。竜はヒモつきではあるものの、消されてしまうのは後手に取って非常に痛そうです。

(潤)

最終盤

104 図は15時20分ごろの局面。西田四段が攻防の角を放ったところ。先手玉は△8九馬からの詰めろになっており、井出四段はどのように対抗するでしょうか。

Photo_45 (記者に解説を行う北浜立会人)

(潤)

井出四段、食いつく

97 図は15時13分の局面。井出四段は馬を逃げずにと金を作り、穴熊の勝ちパターンである食いつきに出ました。北浜八段は先手優勢の見解を示しています。

(潤)

大盤解説会場 控室

大盤解説会場のひとつ下の階に、棋士の控室がありました。

Photo_40 (14時20分ごろ、大盤解説会場の控室で検討が行なわれていました)

Photo_41 (稲葉陽八段。加古川にゆかりのある棋士だ)

Photo_42 (村田智弘六段。隣の高砂市の出身だ)

Photo_43 (窪田義行七段は龍の描かれた扇子を広げていた)

Photo_44 (船江六段)