2021年9月10日 (金)

開幕式(1)

17時から行われた開幕式の模様です。

■主催者挨拶

■両対局者による明日への意気込み

■立会人による明日の展望

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A7308225(西浦三郎・ヒューリック株式会社代表取締役会長)

「ようやくタイトル戦になるということで、楽しみにしております。今回、日本将棋連盟さんと白玲戦女流順位戦ということで開催させていただくということでございます。3年前、清水(市代女流七段)さんから、ここで棋聖戦の就位式がございましたときに、女流は6つしかタイトルがない、男性は8つあると、ぜひ主催をしてほしいといわれまして、わかりましたとお答えしたと思います。
3年前に清麗戦を主催させていただいて、普通はトーナメント戦は1度負けると終わりなところを、2回負けるまで戦えるようなルールでやってもらいました。1局でも対局を増やそうということですね。もう1つ(タイトル戦を)何とかしないといけないと思い、清麗戦は大成建設さんにお願いして、白玲戦順位戦とスタートさせていただきました。リーグ戦ですので、8回から9回、対局をしなければいけないと、清麗戦は最低でも、2局ありますし、ほかの棋戦もあります。それなりの対局数になり、清水さんとのお約束が果たせてよかったなと思っております。
私は会社でも同じことをするのは作業だと、やはり新しいことをやるのが仕事なんだと、よくいっています。そういう意味でトーナメント方式の棋戦を増やしても、そんなに変わらないのかなと。支援のお金は少し増えますが、リーグ戦でやって対局数が増えていくと。あとは女流棋戦では初の七番勝負ということで、2日制も考えましたが、ママさん棋士もおりますので、1日制の対局で。
少しでも新しいことをやっていきたいと思ってスタートしました。このあと金沢、鹿児島、奈良と転戦していきますが、おふたりには、いい棋譜を残していただきたいと。『将棋世界』で1年間のいい対局が順位をつけられていますが、ぜひ白玲戦の対局が入ればいいなぁと思います。2か月ちょっとのシリーズになりますので、対局者には健康に気をつけていただいて、いい棋譜を残すよう頑張っていただければと思います」

A7308244 (佐藤康光・公益社団法人日本将棋連盟会長)

「本日は第1期白玲戦七番勝負第1局の開幕式。コロナ禍ということで、十分に配慮した中、開催できますことを、大変うれしく思っております。女流棋界、将棋界にとりましても、歴史的な、大きなスタートということになったと思います。棋戦を創設していただきました、ヒューリック株式会社さま、西浦会長、関係各位には厚く御礼申しあげたいと思います。女流棋界の最高棋戦がこれから始まるということですけども、初代白玲の座を懸けまして、昨年から女流順位戦と形でスタートしました。女流棋士が多くの対局を重ねました。さまざまな戦いがございまして、この2人が七番勝負を戦うと。白玲戦は、弊社団の清水常務理事によりますと、令和の王者、真っ白なページに歴史を刻むと。真っ白なページの「白」、令和の王者の「令と「王」で「玲」の名前ができたと。本当にふさわしい名前ですね。64人の女流棋士が戦いまして、この1年でかなりレベルが上がったなと感じております。棋譜を拝見することがありますが、女流棋士にとって意識を高く持っていくことができると思います。
初代白玲を懸けて戦う、西山朋佳女流三冠と渡部愛女流三段は、初対局ということで非常にふさわしい2人が残ったのかなと思います。西山さんは現在、タイトルを3つ保持していて女流棋界のトップを走り続けている存在。そうはいいましても西山さんも女流順位戦では土がつきまして、どうなるのかという心配はありましたが、最後は見事に勝ち抜かれた印象です。渡部さんは過去のタイトル獲得経験もあります実力者で、今期も女流順位戦をしっかり戦い抜きまして。順位決定トーナメントの準決勝では、タイトル争いの本命の1人といわれていた里見香奈女流四冠を見事な内容で、終盤2転3転する中で競り勝ちまして、実力の一端を見せました。ここ一番の勝負強さはさすがだなと感じました。女流棋界にとりまして、初の七番勝負ということで、どういう戦いを見せていただけるのか、今から楽しみでなりません。両対局者におきましては、初めての経験ということもあるかもしれません。非常に長丁場になりますが、体調を整えていただきながら、自分の将棋を指して、ファンの方に楽しんでもらえる七番勝負にしていただきたいと思います」

(書き起こし=吟)

揮毫

検分終了後、両対局者はポスターと色紙にサインしました。

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対局検分

14時50分頃、対局室の検分が行われました。
検分では、使用する盤・駒、対局室の照明や窓からの光の入り具合、室温や騒音などが対局を行うに当たって問題ないかを確認します。

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A7307994 (西山朋佳女流三冠)A7308021(渡部愛女流三段)A7307992A7308005

A7308048 (左から日本将棋連盟常務理事の清水市代女流七段、立会人の中村太地七段、記録係の礒谷真帆女流初段)

A7308054(検分は滞りなく進み、10分弱で終了した)

第1期白玲戦七番勝負開幕

初代白玲の座につくのはどちらか。
七番勝負の舞台に勝ち上がったのは、西山朋佳女流三冠と渡部愛女流三段。

第1局は9月11日(土)に東京都港区「グランドニッコー東京 台場」で行われます。
対局開始は9時。持ち時間は各4時間(チェスクロック使用)、切れたら1手60秒未満の着手。
昼食休憩は12時~13時。先後は振り駒によって決定されます。両者は本局が公式戦初手合いです。

立会人は中村太地七段、記録係は礒谷真帆女流初段が務めます。

【主催:ヒューリック株式会社】
https://www.hulic.co.jp/

本局の中継は棋譜コメントを吟、本ブログを玉響が担当します。よろしくお願いいたします。

2021年7月 9日 (金)

第1期白玲戦七番勝負日程・対局場

第1期白玲戦七番勝負は、西山朋佳女流三冠と渡部愛女流三段の対戦になりました。七番勝負の日程、対局場は以下の通りです。

  • 第1局 9月11日(土) 東京都港区「グランドニッコー東京 台場」
  • 第2局 9月18日(土) 石川県金沢市「ホテル日航金沢」
  • 第3局 10月2日(土) 鹿児島県指宿市「指宿白水館」
  • 第4局 10月16日(土) 奈良県奈良市「ふふ奈良」「瑜伽山園地 茶室:䕪庵(たくあん)」
  • 第5局 10月23日(土) 京都府京都市「ゲートホテル京都高瀬川」
  • 第6局 11月6日(土) 東京都台東区「浅草ビューホテル」
  • 第7局 11月12日(金) 東京都渋谷区「東京・将棋会館」

以上で、本日の中継を終了いたします。ご観戦ありがとうございました。

▲渡部-△里見香 感想戦

渡部女流三段

里見女流四冠

渡部女流三段

里見女流四冠

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(感想戦を終えての一礼)

▲渡部-△里見香 終局直後

終局直後
(終局直後の様子)

渡部女流三段

■勝った渡部愛女流三段へのインタビュー

── 一局を振り返って。
渡部 香を取っていいのかなと思ったのですが、そこからちょっと間違えてしまって、最後は負けがあってもおかしくないのかなと。中盤は反省点が残ります。

── 中盤、▲5三桂(59手目)と打った辺りは?
渡部 二枚飛車になってしまうのですが、金得なのでと思っていたのですが、もっといい指し方があったかもしれません。

── ▲7八金(85手目)と受けた辺りは?
渡部 あそこはあまり自信がなくて、向こうの王様を見えなくしてしまったので、それまでの指し方に問題があったかなと。

── 勝ちだと思ったのは?
渡部 詰めろで迫ればいい局面になって、勝ちになったかなと思いました。

── 里見女流四冠には一週間前に同じ部屋で敗れたわけですが、その点については?
渡部 しょうがないと言いますか、自分で戦った結果だったので、そこはあまり気にせず本局に臨めました。

── 白玲戦七番勝負の進出が決まりました。
渡部 久しくタイトル戦に出られていなかったので、ひとつの結果としてはうれしいのです。初めての七番勝負ですので、不安な気持ちもありますが、楽しみな気持ちのほうが大きい。七番勝負は体力が必要になると思うので、将棋だけでなく、体調管理も含めて気を引き締めたいと思います。

── 対戦相手の西山女流三冠について。
渡部 やはり女流のトップの強豪なので、厳しい戦いになると思いますが、一戦一戦、準備していけたらと思います。

── LPSAの立場として、新棋戦の番勝負に臨むわけですが。
渡部 団体間のことは、そこまで意識はしていないです。できれば協会に結果を持って帰りたいですが、自分がちゃんと将棋を指せるかどうかが大事と思っています。

里見女流四冠

■敗れた里見香奈女流四冠へのインタビュー

── 一局を振り返って。
里見 ちょっと駒損でそれに見合った戦果がなかったので、自信がない展開が続いたかなと思います。

── 終盤は勝ちになった局面もあったかと思いますが。
里見 最後、読み抜けがあって負けにしてしまったので、もう少し丁寧に受けるべきだったかなと。

── 清麗戦の防衛戦も始まります。それに向けては?
里見 まだまだ実力が不足しているので、自分の欠点をなくせるように勉強していけたらと思います。

▲加藤圭-△西山 感想戦

Dsc_09361 (別室に移ってのインタビューのあと、感想戦が行われた)

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◆西山女流三冠の談話

――本局を振り返って、いかがでしょうか。

西山 変わった陣形から始まって、急所が分かりませんでした。膠着状態になりそうだったところをで手を作りにいったんですけど、ちょっと……。でも、桂得したところは少し指しやすいかなと思っていました。

――本局の勝利で、七番勝負進出が決まりました。

西山 長い期間、コンスタントに勝たなければいけない中で結果を残せたことを素直に喜びたいと思います。

――順位決定リーグ戦では途中で1敗して、最終戦まで優勝が決まらないという展開でした。ご自身ではいかがでしたか。

西山 1敗の将棋は、ひどいうっかりをしてしまって。立て直すのに時間がかかったんですけど、もう負けられないという状況が、逆に奮起する材料になったかなと思います。

◆加藤圭女流二段の談話

――本局を振り返って、いかがでしょうか。

加藤 難しい内容になってしまって、先手なのにどこからやっていけばいいのか分かりませんでした。結果的に桂を取られてしまって、ずっと自信がない状態でした。

――順位決定リーグ戦からここまでを振り返って、いかがでしょうか。

加藤 思っていた以上に勝ち上がることができましたが、今日の将棋で、まだ実力が足りないなと思いました。

▲加藤圭-△西山 終局直後

Dsc_09181(大一番を制した西山女流三冠)

Dsc_09211 (加藤圭女流二段。初のタイトル戦出場はかなわなかった)

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▲渡部-△里見香 渡部女流三段の勝利

投了図

▲渡部-△里見香戦は、123手で渡部女流三段が勝ちました。終局時刻は15時0分。消費時間は▲渡部女流三段2時間0分、△里見女流四冠2時間0分(チェスクロック使用)。

勝った渡部女流三段は、第1期白玲戦七番勝負の出場が決まりました。