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2024年9月

2024年9月14日 (土)

西山朋佳白玲

◆西山 朋佳(にしやま ともか)白玲(女王・女流王将)◆
1995年6月27日生まれ、大阪府大阪狭山市出身。伊藤博文七段門下。2021年、女流三段。2023年、女流五段。女流棋士番号は73。 タイトル戦登場は26回。獲得は白玲2期、女王7期(永世女王)、女流王座2期、女流名人1期、女流王将4期の計16期。

前期七番勝負でフルセットの末に白玲の座に返り咲きました。今期は通算3期目となる白玲の座を懸けて防衛戦を戦います。現在は棋士編入試験五番勝負を戦う最中でもあり、重要な対局が続きます。白玲戦第1局は苦しい将棋ながらも終盤での勝負順が実り、逆転勝ちを収めました。2局目以降も勝ちの流れを引き継ぎ、白玲初防衛に向けてリードを広げられるでしょうか。
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午前のおやつ

10時、午前のおやつの時間となりました。西山白玲はフルーツ盛りと知覧茶。福間女流五冠はフルーツ盛りとアップルジュース、デコポンソーダです。
Img_2101(知覧茶は鹿児島県南九州市で生産されているブランド緑茶)
Img_2103(メロンやキウイ、ドラゴンフルーツなど季節のフルーツが彩りよく盛りつけられる)
Img_2102(デコポンジュースは、鹿児島県不知火のシロップをソーダで爽やかに仕上げた)

戦型は先手三間飛車

2024091415初手▲7八飛、2手目△5四歩で始まりました。上図▲8六歩ですでに前例がありません。
しばらく進んだ下図▲6六角に、福間女流五冠は手を止めました。2024091419互いに角頭を伸ばして相振り飛車の様相ですが、△5五銀▲7七角△8四歩のような進行も考えられ、乱戦となる可能性もありそうです。
Img_2098(挑戦者側に座るのは、深浦九段と野原女流初段)
Img_2097(白玲側には大石七段と西浦会長が座る)

対局開始前

Img_2018(9時40分頃には、関係者が盤側に座った)
Img_2025(福間女流五冠は8時47分に着座)
Img_2028(西山白玲は8時50分に姿を見せた)
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対局開始

9時、定刻どおりに対局が始まりました。大石七段が予想したように、西山白玲は▲7八飛と三間飛車に構えました。
Img_2071(対局開始の一礼)
Img_2076(先手の西山朋佳白玲)
Img_2084(後手番の福間香奈女流五冠)
Img_2092(序盤は進行が早い)

対局当日の朝

おはようございます。白玲戦第2局の朝を迎えました。現地の朝は晴れていますが、午後からは雨が降る見込みです。8時6分には種子島を震源とする地震が発生しましたが、対局に関して大きな影響はありません。
本日のタイムスケジュールは以下のとおり。

9:00 対局開始
10:00 午前のおやつ
11:00 現地大盤解説会開始
12:00 昼食休憩
13:00 対局再開
15:00 おやつ
?:? 終局
Pxl_20240914_075455322(晴れ間が見えるも、雲が多い)

2024年9月13日 (金)

現地大盤解説会情報

現地の大盤解説会情報です。詳しい情報は以下のURL先(薩摩伝承館)をご確認ください。

・日時 9月14日(土)受付:10時開始 解説:11時から終局まで
・場所 薩摩伝承館 維新の間
・解説、聞き手 大石直嗣七段、野原未蘭女流初段
・入場料 2000円(未就学児は参加不可)。

【白玲のタイトルをかけた秋の七番勝負が開幕|薩摩伝承館】
https://x.gd/zLh9H


以上で、本日のブログ更新を終了します。対局は明日9時開始です。
熱戦にご期待ください。

開会式(3)

両対局者が退席したあと、深浦九段と大石七段が明日の対局の見どころを説明しました。
Img_1983(明日の見どころについて、見解を述べる)
Img_1969_3(深浦九段)
Img_1975(大石七段は大盤解説会の解説を務める)

深浦九段「おふたりの特徴というのはどのようなことが言えますか」
大石七段「ともに振り飛車党でして、西山白玲はどちらかというと力将棋で、踏み込みがいいです。一方、福間女流五冠は余して勝つ将棋をとても得意とされています。研究会の中の感想戦などでも、すごく繊細な方というのが私のイメージです」
深浦九段「同じ振り飛車党ながら、作戦の幅が広いですよね。居飛車にして対抗形を指されたりなどもありますし」
大石七段「はい、ですので明日は序盤の出だしがどうなるのかがひとつ注目だと思います。具体的には明日は西山白玲が先手なので、初手▲7八飛だと思うのですが、それに対して福間女流五冠がどういった作戦を用いるかです」
深浦九段「確かに。西山白玲は初手▲7八飛なんでしょうね。福間女流五冠は後手番だとあまり居飛車を選ばれない印象ですので、相振り飛車戦が見られるのではないかなと思っています」
大石七段「第1局がすごく大熱戦で、終盤、福間女流五冠が優位に進められていたと思うのですが、西山白玲が勝負手を連発されて逆転勝ちを収められて、名局だったように思いました」
深浦九段「大石さんは明日は大盤解説を担当されますが、どういったところを鹿児島の皆さんに伝えていきたいですか」
大石七段「明日は相振り飛車の戦型が本命ながら、福間女流五冠の居飛車による対抗形が見られるかもしれず、そういった駆け引きをはじめ、互いに終盤は切れ味があって得意分野でもあり、そのような勝負についても解説していければと思います」

Img_1992(締めのあいさつは下竹原利彦・指宿白水館代表取締役社長のひとこと)
「指宿市は台風10号の直撃を受けて大きな被害が出たのですが、西浦会長様からご到着早々にお見舞いいただきました。本当にありがとうございます。台風13号も接近して、受け入れができるのかどうか心配だったのですが、こうやって白玲戦第2局を開催できることをうれしく思います」

開会式の書き起こし=潤

開会式(2)

関係者あいさつのあと、両対局者に花束や記念品の贈呈がされ、両対局者が決意表明を行いました。
その後、対局者は退席となりました。
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Img_1896(地元の名産品が数多く贈られた)
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Img_1932(西山白玲)
「今年も空港から道中、到着と温かくお出迎えていただきまして、うれしい気持ちで来させていただきました。今月はたくさん対局がありまして、一局一局が大切なのですが、明日も七番勝負の2局目ということで、また気を引き締めて臨みたいと思います。こちらの砂むし温泉に入らせていただきますと、体調がなんだかリセットされるように思っていまして、そういった前夜を過ごさせていただいて、明日は気持ちを新たに対局に臨めればと思います」
Img_1943(福間挑戦者)
「今日、こちらに空港からバスで来たのですが、道中で旗を振ってご歓迎いただきました。鹿児島県の関係者の皆様に温かくご歓迎いただけましたことを改めて感謝申し上げます。明日は第2局ということで、自分の力を精一杯出し切れるように、頑張ってまいりたいと思います。今日、明日と2日間お世話になります。よろしくお願いいたします」

開会式(1)

18時30分から、関係者のみの開会式が催されました。
Img_1807(開会式は薩摩伝承館「維新の間」で開かれた。明日は大盤解説会場として使用される)
Img_1814(西浦三郎・ヒューリック株式会社代表取締役会長)
「西山白玲は棋士編入試験五番勝負第1局に勝利され、是非ともあと2勝していただきたいです。福間挑戦者はご結婚され、赤ちゃんを授かられたということで大変おめでたいです。そんな両者による第2局を楽しみにしております」
Img_1832_2(深浦康市・立会人)
「今期もまた、おふたりの戦いが見られるのがうれしいです。おふたりともいまは想像を超えるような中での戦いですので、対局に集中できますよう、将棋連盟としても立会人としましても、しっかりと務めていく所存です」
Img_1847(打越明司・指宿市市長)
「最近は『将棋を指す宿と書いて、いぶすきと読む』というのを常套句にさせていただいているくらい、指宿での将棋熱が増しています。おふたりはもう指宿での過ごし方も身につかれていますでしょうが、体調を整えられ、明日は熱戦を見せていただければと思います」