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2023年9月

2023年9月 9日 (土)

指宿白水館

指宿白水館

対局場の指宿白水館は、1947年に「鹿児島白水館」として創業し、1960年に現在の地に建てられました。約5万坪の敷地には緑鮮やかな芝の庭園が広がっており、宿泊部屋からは錦江湾を一望できます。温泉は江戸時代を再現した「元禄風呂」や、砂の重さと温泉の効果で温まる「砂むし温泉」などが有名です。

将棋に関しては、2017年に羽生善治九段が「永世七冠」を達成した地として知られています。白玲戦は第1期から3年連続の開催で、西山女流三冠は過去2戦とも勝利を収めました。

フロント
(1階フロント)

白玲戦

指宿白水館

風呂
(館内にある元禄風呂、砂むし風呂へと続く橋)

■指宿白水館
〒891-0404鹿児島県指宿市東方12126-12
TEL0993-22-3131/FAX0993-23-3860
http://www.hakusuikan.co.jp/

1歩交換

▲6五同銀

19手目▲2八飛以降、里見白玲は5筋の位を確保し、西山女流三冠は「木村美濃」と呼ばれる囲いに組み替えました。

そして里見白玲が▲6五歩△同歩▲同銀と1歩交換に動いたのが上図。以下△6四歩なら▲5六銀と引いて穏やかですが、▲6五同銀に△3五歩と攻めるようだと一気に激しくなる可能性があります。

里見白玲
(先に仕掛けた里見白玲)

ようこそ指宿へ

昨日、里見白玲は大阪から、西山女流三冠は東京から飛行機で現地入り。鹿児島空港からはバスで移動し、その道中では地元の多くの方々が両対局者の到着を歓迎しました(写真撮影:飛龍)。

花束贈呈
(鹿児島空港のロビーで行われた歓迎イベント)

記念撮影
(中央はかごしまPRキャラクター「さくら」)

記念撮影
(日置市観光PRの武将隊とも記念撮影)

ようこそ指宿へ
(バスの移動中は、指宿市の職員や学生らが横断幕を掲げてエールを送っていた)

午前のおやつ

時刻は10時を回り、両対局者には午前のおやつが用意されました。里見白玲のおやつはフルーツ盛り(メロン、シャインマスカット)、ホット知覧茶。西山女流三冠のおやつは知覧茶ようかん、アイスコーヒー、黒酢ソーダジュース、指宿サイダー、ホット知覧茶でした。 ※写真は撮影用のものです。

里見白玲のおやつ
(里見白玲のおやつ)

フルーツ盛り
(フルーツ盛りはメロンとシャインマスカットのみを希望した)

西山女流三冠のおやつ
(西山女流三冠のおやつ)

知覧茶ようかん
(知覧茶ようかん)

対局開始まで

対局室
(開始前の対局室)

和田あき女流二段
(盤を拭く和田あき女流二段。第1局は妹の和田はな女流1級が記録係だった)

西山女流三冠
(8時45分、西山女流三冠が入室)

西山女流三冠
(黒の着物に深緑色の袴)

扇子

里見白玲
(里見白玲は8時47分の入室)

里見白玲
(西山女流三冠とは対照的に白地の着物だった)

開始前

駒

里見白玲

西山女流三冠

開始前

相振り飛車

▲2八飛

第2局は里見白玲が中飛車、西山女流三冠が向かい飛車に振り、戦型は相振り飛車になりました。ただし、里見白玲は相手の△2四歩~△2五歩の動きに対し、▲2八飛と元の位置に戻しており、居飛車対振り飛車の対抗形のような展開になっています。

昨日の開会式では、佐藤康光九段と村山慈明八段が、この里見白玲の作戦を予想していました。

控室
(控室の検討の様子。立会人の佐藤康九段はスーツに着替えている)

対局開始

定刻9時に対局が始まりました。第2局の先手は里見白玲です。

開始の一礼
(七番勝負第2局、開始の一礼)

里見香奈白玲
(先手の里見香奈白玲)

西山朋佳女流三冠
(後手の西山朋佳女流三冠)

中飛車
(里見白玲は3手目で中飛車の形を決めた)

対局室

動画配信のお知らせ

本局は、日本将棋連盟YouTubeチャンネル「Japan Shogi Association」で、対局室の映像が生配信されます。放送は8時45分から。下記のリンク先からお楽しみください。

【ヒューリック杯第3期白玲戦七番勝負第2局 - YouTube】
https://www.youtube.com/watch?v=HssXhle7Y80

本日のタイムスケジュール

おはようございます。白玲戦七番勝負第2局は、対局当日の朝を迎えました。本日のスケジュールは以下の通りです。

  • 09:00 対局開始
  • 10:00 午前のおやつ
  • 11:00 現地大盤解説会開始(解説:村山八段、聞き手:山根女流二段)
  • 12:00 昼食休憩
  • 13:00 対局再開
  • 15:00 午後のおやつ
  • ??:?? 終局

※現地の大盤解説会は、当日受付も行っております(会場は薩摩伝承館)。

朝
(朝の指宿市は晴れ)

2023年9月 8日 (金)

開会式(4)

見どころ解説
(佐藤康光九段と村山慈明八段による見どころ解説)

佐藤康光九段

佐藤康光九段「昨年のリターンマッチとなりましたが、このおふたりは12回のタイトル戦で6勝6敗と実力伯仲なんですね」

村山慈明八段「おふたりは棋風なども似ていますね。指す戦型も振り飛車で、力強いと言いますか」

佐藤「お互いに飛車を振れば相振り飛車という戦型になりますが、このおふたりも相振り飛車はかなり指していますよね。棋士のほうは相居飛車が全盛なので、振り飛車党のファンには今回のおふたりの対局は参考になるのではないかと思います。ひとつ不満なのは『相振り飛車』って予想したらそれで終わりじゃないですか。居飛車党同士の対戦で『相居飛車』って予想したら怒られますよね。そろそろ相振り飛車にも角換わりとか矢倉とか、その他の戦型とか色々付けてもいいのではと思うのですが」

村山「本当におふたりとも相振り飛車の将棋でも色々と工夫を凝らされていまして、特に私が最近よく感じるのが、里見白玲のほうが少しずつ西山女流三冠への対策を練って、指し方を変えてきているのかなと。それまでは豪快な攻め将棋だったのが、最近はバランス型で相手に攻めの糸口をつかませない指し方をされている印象があります」

佐藤「第1局も里見白玲のほうが途中まで居玉で通す、非常に難しい将棋だったのですが、見事にそれを制されて、新たな一面を見られたかなと思います」

村山慈明八段

佐藤「戦型予想ではないけど、里見白玲はよく食べるイメージがあるのですが」

村山「そうですね。私は大阪で、里見白玲と研究会をやっているのですが、お昼休みとか結構しっかりとお肉とか食べているイメージはありますね」

佐藤「BSフジで白玲戦の番組があって、西山女流三冠は最近よく歩くようにしていると。それを見て私も万歩計を買いまして。棋士って将棋の研究をしていると、なかなか体力作りができないので、そういうところも留意されているのかなと」

村山「最近はどうか分からないですが、里見白玲も以前、筋トレをやっていたとか」

佐藤「女流棋士に限らず、棋士でも筋トレしている人多いですよね。七番勝負は長い戦いなので体力戦という部分もありますし、本当に知力、体力、精神力すべて必要だなと思います」

下竹原利彦代表取締役社長
(締めのあいさつは、下竹原利彦・指宿白水館代表取締役社長が務めた)

以上で本日のブログ更新は終了いたします。対局は明日の9時に開始ですのでお楽しみに。