開会式(4)
佐藤康光九段「昨年のリターンマッチとなりましたが、このおふたりは12回のタイトル戦で6勝6敗と実力伯仲なんですね」
村山慈明八段「おふたりは棋風なども似ていますね。指す戦型も振り飛車で、力強いと言いますか」
佐藤「お互いに飛車を振れば相振り飛車という戦型になりますが、このおふたりも相振り飛車はかなり指していますよね。棋士のほうは相居飛車が全盛なので、振り飛車党のファンには今回のおふたりの対局は参考になるのではないかと思います。ひとつ不満なのは『相振り飛車』って予想したらそれで終わりじゃないですか。居飛車党同士の対戦で『相居飛車』って予想したら怒られますよね。そろそろ相振り飛車にも角換わりとか矢倉とか、その他の戦型とか色々付けてもいいのではと思うのですが」
村山「本当におふたりとも相振り飛車の将棋でも色々と工夫を凝らされていまして、特に私が最近よく感じるのが、里見白玲のほうが少しずつ西山女流三冠への対策を練って、指し方を変えてきているのかなと。それまでは豪快な攻め将棋だったのが、最近はバランス型で相手に攻めの糸口をつかませない指し方をされている印象があります」
佐藤「第1局も里見白玲のほうが途中まで居玉で通す、非常に難しい将棋だったのですが、見事にそれを制されて、新たな一面を見られたかなと思います」
佐藤「戦型予想ではないけど、里見白玲はよく食べるイメージがあるのですが」
村山「そうですね。私は大阪で、里見白玲と研究会をやっているのですが、お昼休みとか結構しっかりとお肉とか食べているイメージはありますね」
佐藤「BSフジで白玲戦の番組があって、西山女流三冠は最近よく歩くようにしていると。それを見て私も万歩計を買いまして。棋士って将棋の研究をしていると、なかなか体力作りができないので、そういうところも留意されているのかなと」
村山「最近はどうか分からないですが、里見白玲も以前、筋トレをやっていたとか」
佐藤「女流棋士に限らず、棋士でも筋トレしている人多いですよね。七番勝負は長い戦いなので体力戦という部分もありますし、本当に知力、体力、精神力すべて必要だなと思います」
(締めのあいさつは、下竹原利彦・指宿白水館代表取締役社長が務めた)
以上で本日のブログ更新は終了いたします。対局は明日の9時に開始ですのでお楽しみに。