(終局直後の様子)
■勝った渡部愛女流三段へのインタビュー
── 一局を振り返って。
渡部 香を取っていいのかなと思ったのですが、そこからちょっと間違えてしまって、最後は負けがあってもおかしくないのかなと。中盤は反省点が残ります。
── 中盤、▲5三桂(59手目)と打った辺りは?
渡部 二枚飛車になってしまうのですが、金得なのでと思っていたのですが、もっといい指し方があったかもしれません。
── ▲7八金(85手目)と受けた辺りは?
渡部 あそこはあまり自信がなくて、向こうの王様を見えなくしてしまったので、それまでの指し方に問題があったかなと。
── 勝ちだと思ったのは?
渡部 詰めろで迫ればいい局面になって、勝ちになったかなと思いました。
── 里見女流四冠には一週間前に同じ部屋で敗れたわけですが、その点については?
渡部 しょうがないと言いますか、自分で戦った結果だったので、そこはあまり気にせず本局に臨めました。
── 白玲戦七番勝負の進出が決まりました。
渡部 久しくタイトル戦に出られていなかったので、ひとつの結果としてはうれしいのです。初めての七番勝負ですので、不安な気持ちもありますが、楽しみな気持ちのほうが大きい。七番勝負は体力が必要になると思うので、将棋だけでなく、体調管理も含めて気を引き締めたいと思います。
── 対戦相手の西山女流三冠について。
渡部 やはり女流のトップの強豪なので、厳しい戦いになると思いますが、一戦一戦、準備していけたらと思います。
── LPSAの立場として、新棋戦の番勝負に臨むわけですが。
渡部 団体間のことは、そこまで意識はしていないです。できれば協会に結果を持って帰りたいですが、自分がちゃんと将棋を指せるかどうかが大事と思っています。
■敗れた里見香奈女流四冠へのインタビュー
── 一局を振り返って。
里見 ちょっと駒損でそれに見合った戦果がなかったので、自信がない展開が続いたかなと思います。
── 終盤は勝ちになった局面もあったかと思いますが。
里見 最後、読み抜けがあって負けにしてしまったので、もう少し丁寧に受けるべきだったかなと。
── 清麗戦の防衛戦も始まります。それに向けては?
里見 まだまだ実力が不足しているので、自分の欠点をなくせるように勉強していけたらと思います。