2026年4月 3日 (金)

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▲伊藤匠-△斎藤慎戦は125手で伊藤匠叡王が勝ちました。終局時刻は19時36分。消費時間は▲伊藤4時間0分、△斎藤4時間0分。第2局は4月18日(土)に石川県加賀市「アパリゾート佳水郷」で行われます。

20260403n1図から▲7七銀△2五銀▲5六桂△同桂▲同角上△6四桂▲3五歩△5六桂▲6四桂△4二玉▲3四香(2図)と進みました。先手はカベ銀を解消しながら後手玉を追い詰めていますが、木村九段は「まだまだ先は長そうです」と話しています。

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20260403l△3七同桂不成以下、▲1六角△4三銀▲3四歩△同銀▲3七銀△2四歩▲5六角△2五銀▲3四歩△4三飛▲3八角右(2図)と進みました。危うい形に見えた伊藤叡王が踏みとどまったようです。

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Dsc_3996_2(踏みとどまった伊藤叡王)

20260403j1図は先手が2七にいた銀を3八に引いたところです。△3七歩成を間接的に受けた手で、▲3七同桂▲同桂成に▲3四歩△同飛▲1六角の切り返しを見ています。しかし、斎藤八段は△3七歩成を決行しました。▲3七同桂に△同桂不成(2図)が斎藤八段の読み筋のようです。▲3四歩には△4九桂成と金を取る意味です。一気に激しくなり、糸谷八段は「これはすぐに終わってしまう可能性も」と口にしました。

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Dsc_4142(継ぎ盤を挟む木村九段と糸谷八段)

20260403g▲2二歩(1図)から、実戦は△3三桂▲2一歩成△4二銀▲2七角△2五角▲3五飛△2七飛成▲同銀(2図)と進みました。後手はと金を作らせた代償として△3三桂~△4二銀の活用を重く見たようです。

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先手の▲2七角は飛車を封じ込める手で、場合によっては▲3九金から取りにいく手を含みにしています。
対して△2五角が後手の狙いだったのかもしれません。▲3五飛に△2七飛成と角を取って▲同銀(2図)に△2四角が検討されていました。いずれ△4六角を見ています。また、▲7五飛には△3七歩成▲同桂△4七角成と攻める狙いですが、斎藤八段は△4四角と打ちました。前述した△4六角の筋がなくなっているため、角の位置の違いがどう出るのでしょうか。

20260403f16時35分、図の局面を迎えました。斎藤八段が△2八飛と打ち込んだところです。▲2七歩には△4七角を見ています。伊藤叡王は図で▲2二歩と打ちました。△2二同銀は▲3二飛成、△2二同金は▲3一飛成があるため、後手は歩を取ることができません。▲2二歩以下、△3三金▲3六飛△2二銀が予想される手順で、先手の指し手が難しいといわれています。

Dsc_3962(攻勢に出ている斎藤八段)

対局場の「シンガポール日本人会」は1915年に設立された会員制クラブ。施設内には多目的ルームやカラオケルーム、日本料理や売店などがあり、対局日には日本人の親子の姿が多く見られた。対局には4階の和室が使用されている。

Dsc_4093(シンガポール日本人会の外観)

Dsc_4087(シンガポール日本人会のロゴマーク)

Dsc_4098(エントランス)

Dsc_4101(今年は日本とシンガポールの外交関係樹立60周年となる)

Dsc_4114(エレベーターホールの様子。日本の伝統文化が感じられる)

Dsc_4120(対局室の中庭)

【シンガポール日本人会】
https://www.jas.org.sg/

シンガポール対局は1993年の第6期竜王戦七番勝負第1局・羽生善治竜王-佐藤康光七段戦が初で、昨年9月の第73期王座戦第1局・藤井聡太王座-伊藤匠叡王が2回目、本局が3回目となります(肩書きはいずれも当時)。

Dsc_1782(夜のマーライオン)