2011年10月27日 (木)

終局直後

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(勝った宮本広志三段はあと1勝で優勝)

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(敗れた船江恒平四段は2連勝が優勝条件となる)

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(にこやかな笑顔で始まった感想戦)

(潤)

宮本三段、先勝

Seiryu20111027_94第1期加古川青流戦決勝三番勝負第1局は12時31分、94手までで宮本三段の勝ちとなりました。消費時間は両者1時間0分(持ち時間各1時間)。第2局は10月29日(土)9時より、兵庫県加古川市「加古川市立青少年女性センター」で行われます。

(翔)

後手優勢に

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図は12時20分頃の局面。この角打ちが厳しく、現局面は後手の宮本三段が優勢と言われています。

両者は既に秒読みに入っています。船江四段は61手目に、宮本三段は62手目に持ち時間を使い切りました。

攻め合いに

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図は船江四段が▲7五桂と打った手に対し、宮本三段が△7六金と打ち返した局面。

ここで▲8三桂成△同玉▲6五角で打ったばかりの金を取られるが、以下△7二玉▲7六角△7五金と金を一枚犠牲に嫌味な桂を除去し、更に角をいじめていくのが宮本三段の狙いと棋士室ではみている。

(潤)

終盤戦に

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米長邦雄永世棋聖はこの手を見て、「うわぁ、両方のファンになっちゃうよ」と満面の笑みを浮かべた。

「現局面は一番面白い局面ですね。このあと、▲7七同桂に△4七角と打ち込むけれども、▲2六飛打などという手があってよくわからない。だから面白いんですね」。と更に続けた。

その後局面は進み、12時前の現在は下記の局面。



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「△9九飛成と香を取ると思うけれども、そこでじっと▲2八飛、あるいは▲6五桂、単に▲5三角などがあって形勢不明です」(米長永世棋聖)

(潤)

11時40分頃の棋士室

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(検討をする森安正幸七段、稲葉陽五段と奨励会員達)

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(米長永世棋聖の軽妙な解説に思わず笑みをこぼす谷川浩司九段)

(潤)

米長邦雄永世棋聖の見解

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「現局面は▲4六歩と突いて、桂跳ねを防いだところだが、次の一手は勝敗を決めることになるだろう。相当に難しい局面で早指し戦でなければ1時間以上考えるところです。形勢は、と聞かれたので傾城(けいせい)は阿波の鳴門と答えたが、難しかったかなぁ」(米長永世棋聖)

(潤)

対局開始前

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(本局の対局場となる関西将棋会館。第2局は主催の加古川市で行われる)

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(開始前の盤と駒箱)

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(本局ではチェスクロックが使用される)

(潤)

宮本三段 飛車成りを受けず

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図から8分半考えて歩を突いた。▲2一飛成が見えるが……。
米長永世棋聖と雑談していた井上九段が、モニターを見て「ええっ!?」と素っ頓狂な声を上げた。もちろん実戦例はない。
米長永世棋聖は「そうか、飛車を成ったら銀を上がろうということか」。
消費時間は両者19分。
早速稲葉五段を中心に継ぎ盤が動かされる。▲2一飛成△2二銀に(1)▲4一角△3一金▲5二角成△同金▲3二飛△同金▲同龍△4二飛で、意外と続かなさそう。(2)▲2三歩も△3一金▲2二歩成△2一金で、米長永世棋聖は「これはこっち(先手)が悪いんだろうねぇ」。
「久しぶりに面白い手を見た」と検討陣は盛り上がっている。

(棋譜コメントより)

(潤)

宮本三段が四間飛車から中飛車に

4手目△3三角戦法から始まった本局は、角交換から宮本三段が四間飛車に構えました。

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その後宮本三段は中飛車に振りなおしています。

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(潤)