2024年10月13日 (日)

銀がぶつかる

Seiryu202410130101_39上図▲4六歩は4四に取り込んだ歩を打ち直したもの。相手からの△4六歩を防いだ意味がありますが、上野四段は△5五銀左と銀をぶつけていきました。銀交換に進めば△3九銀の割り打ちがあります。

Seiryu202410130101_40

Ueno1(カナ駒を先にぶつけたのは上野四段だった)

(飛龍)

上野裕寿四段

上野 裕寿(うえの ひろとし)四段。
【プロフィール】2003年5月5日生まれの21歳、兵庫県加古川市出身。井上慶太九段門下。2023年、四段。棋士番号は340。
棋戦優勝は1回。
【本年度成績】14勝6敗(0.700)。対局数ランキング19位タイ、勝数ランキング13位タイ、勝率ランキング14位タイ。
【通算成績】21勝10敗(0.677)。

Ueno2(地元、加古川市出身の上野四段)

(飛龍)

岡部怜央四段

岡部怜央(おかべ れお)四段。
【プロフィール】1999年4月8日生まれの25歳、山形県鶴岡市出身。加瀬純一七段門下。2022年、四段。棋士番号は331。
【本年度成績】25勝3敗(0.893)。対局数ランキング2位、勝数ランキング1位、勝率ランキング2位、連勝ランキング1位。
【通算成績】69勝35敗(0.663)。

Okabe2(先に棋士になった岡部四段が上座に就く)

(飛龍)

第1局対局開始前(2)

駒を並べ終わったあとは先手、後手を決める振り駒を行います。上座の自陣から歩を5枚取り、広げられた白布の上によく振って散らします。歩が多く出たら上座の対局者が先手、と金が多い場合は下座の対局者が先手です。

Kaishi13 (記録係の佐々木女流初段が歩を5枚取る)

Kaishi14 (振り駒は岡田市長が行う。渡された歩を手のひらの中でよく振って)

Kaishi15 (白布に散らす)

Kaishi16 (振り駒の結果は歩が3枚。第1局は岡部四段の先手に決まる)

Kaishi17(対局開始までは5分以上、静かな時間が流れた)

(飛龍)

第1局の戦型は角換わり

Seiryu202410130101_33角換わりから先手腰掛け銀、後手早繰り銀に進み、14時30分には歩がぶつかりました。

Okabe01(先手番らしく先に手を出した岡部四段)

(飛龍)

第1局対局開始前(1)

Kaishi06 (記録係の佐々木女流初段が先に入室。駒を磨きながら見つめる先は)

Kaishi07 (立会人の福崎九段は場を和ます達人)

Kaishi08 (岡田康裕加古川市長。初手観戦の方々も見守る)

Kaishi09 (13時41分、岡部四段が先に対局室に入った)

Kaishi10 (盤側中央、日本将棋連盟常務理事の井上慶太九段も姿を見せる)

Kaishi11 (その弟子でもある上野四段は13時44分の入室)

Kaishi12_2 (駒を並べる両者)

(飛龍)

第1局対局開始

岡部四段の振り歩先で、振り駒の結果は歩が3枚。第1局は岡部四段の先手に決まりました。明日午前の第2局は上野四段の先手になります。

Kaishi01 (対局開始の一礼を交わす)

Kaishi02 (先手は岡部怜央四段。初手▲2六歩)

Kaishi03 (後手になった上野裕寿四段。2手目△8四歩)

Kaishi04 (対局開始まもない両者)

Kaishi05(5手目▲7六歩で角換わりを志向した)

(飛龍)

1日目昼食

両対局者の昼食写真を撮る機会がありました。岡部四段は天ざるうどんに、かつめし(ご飯少)、上野四段がかつめしでした。かつめしはデミグラスソースのかかったカツがご飯にのった、加古川のソウルフードです。

Hiru1 (岡部四段の頼んだ天ざるうどん)

Hiru2(通常サイズのかつめしは上野四段の胃袋に)

(飛龍)

揮毫

両者は検分を終えると、色紙と衝立にそれぞれ揮毫していきました。

Kigou01 (2人横に並んで揮毫)

Kigou02 (いずれも右手で書くため左側に揮毫する上野四段が先に書く)

Kigou03 (色紙に書き終えて落款を押す岡部四段)

Kigou04 (今度は衝立に)

Kigou05 (衝立にもギューッと)

Kigou06 (衝立には福崎九段も揮毫し、落款を押す)

Kigou07(完成!)

(飛龍)

検分

11時から検分が始められました。盤駒や脇息、座布団など使用するものから照明の具合まで確認されます。

Kenbun01 (福崎九段の軽快なトークが場を和ませる)

Kenbun02 (人生初となる検分。平箱を盤の上に置いたままでは……)

Kenbun03 (平箱を預けてピシッ)

Kenbun04 (上野四段も駒の感触を確かめる)

Kenbun05 (床の間の明かりを消してみる)

Kenbun06 (明かりはつけたほうがよいとなった)

Kenbun07 (ふすまを閉めた状態でも明るさを確認)

Kenbun08(特に問題は指摘されず、検分は10分足らずで終了した)

(飛龍)