BAN-BANテレビによるインタビューののち、二人は解説会場へ移動。船江五段の質問に答えながら、ファンの前で感想を話した。
船江「永瀬さん、一局を振り返っていかがでしたか」
永瀬「序盤は失敗してしまって自分らしいなぁと思ったのですが、開き直れました」
船江「▲7三歩成(19手目)、私は見たことがなかったのですが、あれは作戦でしょうか」
永瀬「作戦でしたが、うまくいきませんでした」
船江「伊藤さんはいかがでしたか」
伊藤「序盤は工夫できたかなと思います。終盤は追い込めたけど……相手の持ち駒が多かったですね(会場笑)」
船江「随分追い込みましたね。先手玉は初形に戻っていますし(会場笑)。明日に向けての抱負をお願いします」
永瀬「今日は序盤で失敗してしまったので、序盤でリードしてそのままゴールしたいと思います」
伊藤「ゴールさせないように、はばみたいと思います」
(以上、棋譜コメントより)
そして最後にお楽しみ抽選会。二人の色紙がプレゼントされるということで、まず永瀬五段がくじを引く。……が、当たった人は現れず。2回目の当選者は見事色紙を手に入れた。伊藤四段もくじを引き、こちらは1回目でもらい手が現れた。「対局する前に(抽選会を)やりたなかったなあ」と伊藤四段が冗談めかして言うと、「第1局に負けるといいことありますからね。私が保証します」と船江五段が返す。船江五段は昨年第1局に敗れたが、続く第2局と第3局を連取して優勝したからだ。抽選が終わると、二人は頭を下げ、会場を後にした。
(文)
■永瀬拓矢五段
――第1局を終えていかがでしょうか。
「序盤早々失敗してしまったのでひどかったと思います」
――転機はどのあたりでしたか。
「自分らしく受けに回ったのでちょっと盛り返したかなと思いました」
――今日を振り返ってください。
「内容が悪かったので明日はこれよりはいい将棋を指したいと思います」
――改めて、明日への抱負を聞かせてください。
「本局は序盤で失敗してしまったので、次局は序盤を失敗しないようにして力を出し切りたいと思います」
■伊藤真吾四段
――第1局を振り返っていかがでしょうか。
「序盤はうまく立ちまわれたかと思ったのですが仕掛けのあたりで失敗してしまいまして、そのあとはチャンスらしいチャンスはなかったように思いますね」
――今日の相手の印象はいかがでしたか。
「相手、強いですね(笑)。……相手の印象というのは……、予想外の展開になりましたので2局目は気持ちを切り替えて臨みたいと思います」
――明日への抱負を改めてお願いします。
「明日は先後が入れ替わるので、また作戦を練り直してまた一からやりたいと思います」
(文)
第2期加古川青流戦決勝三番勝負第1局は15時20分、109手までで永瀬五段の勝ちとなりました。 消費時間は両者1時間0分(持ち時間各1時間、チェスクロック使用)。
第2局は明日28日10時より、本局と同じく加古川市立青少年女性センターにて行われます。
(翔)