第2期三番勝負

2012年10月28日 (日)

雨の加古川

今日の加古川市は朝から雨が降ったりやんだりで、時折ざあっと激しい雨が降ることも。決勝三番勝負の第2局は10時開始。会場の加古川市立青少年女性センターでは、対局の準備が進められている。

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2012年10月27日 (土)

感想戦

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解説会場へ

BAN-BANテレビによるインタビューののち、二人は解説会場へ移動。船江五段の質問に答えながら、ファンの前で感想を話した。

船江「永瀬さん、一局を振り返っていかがでしたか」
永瀬「序盤は失敗してしまって自分らしいなぁと思ったのですが、開き直れました」
船江「▲7三歩成(19手目)、私は見たことがなかったのですが、あれは作戦でしょうか」
永瀬「作戦でしたが、うまくいきませんでした」
船江「伊藤さんはいかがでしたか」
伊藤「序盤は工夫できたかなと思います。終盤は追い込めたけど……相手の持ち駒が多かったですね(会場笑)」
船江「随分追い込みましたね。先手玉は初形に戻っていますし(会場笑)。明日に向けての抱負をお願いします」
永瀬「今日は序盤で失敗してしまったので、序盤でリードしてそのままゴールしたいと思います」
伊藤「ゴールさせないように、はばみたいと思います」

(以上、棋譜コメントより)

そして最後にお楽しみ抽選会。二人の色紙がプレゼントされるということで、まず永瀬五段がくじを引く。……が、当たった人は現れず。2回目の当選者は見事色紙を手に入れた。伊藤四段もくじを引き、こちらは1回目でもらい手が現れた。「対局する前に(抽選会を)やりたなかったなあ」と伊藤四段が冗談めかして言うと、「第1局に負けるといいことありますからね。私が保証します」と船江五段が返す。船江五段は昨年第1局に敗れたが、続く第2局と第3局を連取して優勝したからだ。抽選が終わると、二人は頭を下げ、会場を後にした。

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終局直後

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■永瀬拓矢五段
――第1局を終えていかがでしょうか。
「序盤早々失敗してしまったのでひどかったと思います」
――転機はどのあたりでしたか。
「自分らしく受けに回ったのでちょっと盛り返したかなと思いました」
――今日を振り返ってください。
「内容が悪かったので明日はこれよりはいい将棋を指したいと思います」
――改めて、明日への抱負を聞かせてください。
「本局は序盤で失敗してしまったので、次局は序盤を失敗しないようにして力を出し切りたいと思います」

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■伊藤真吾四段
――第1局を振り返っていかがでしょうか。
「序盤はうまく立ちまわれたかと思ったのですが仕掛けのあたりで失敗してしまいまして、そのあとはチャンスらしいチャンスはなかったように思いますね」
――今日の相手の印象はいかがでしたか。
「相手、強いですね(笑)。……相手の印象というのは……、予想外の展開になりましたので2局目は気持ちを切り替えて臨みたいと思います」
――明日への抱負を改めてお願いします。
「明日は先後が入れ替わるので、また作戦を練り直してまた一からやりたいと思います」

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永瀬五段、先勝。

Seiryu201210270101_109 第2期加古川青流戦決勝三番勝負第1局は15時20分、109手までで永瀬五段の勝ちとなりました。 消費時間は両者1時間0分(持ち時間各1時間、チェスクロック使用)。
第2局は明日28日10時より、本局と同じく加古川市立青少年女性センターにて行われます。
(翔)

千日手?

_100永瀬五段が▲4二金と攻め、伊藤四段が△3一金打(図)と受ける。このまま▲3二金△同金▲4二金△3一金打……と進めば千日手だ。しかし永瀬五段がいくら千日手指し直しを得意にしているとはいえ、局面は先手優勢と見られている。はたして永瀬五段は▲3一同金△同金▲4三成桂と打開した。
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(15時10分頃の控え室。皆モニタに注目)

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終盤戦

_9115時、局面は終盤戦。伊藤四段はすでに1分将棋の秒読みに入っている。控え室では図で△5五桂が予想されていたが、伊藤四段は△9四香と角を攻めた。以下▲5三成桂△3一玉▲9四竜!△2二玉! 詰めろで香を取られてしまった伊藤四段、△2二玉と鬼の辛抱。永瀬五段はどうやって決めにいくのだろうか?
_95これに△9四同歩は▲4二金で、(1)△同金は▲同成桂△同玉▲5一角以下、(2)△2二玉は▲3二金△同玉▲4一角成以下詰み。角の利きを通すのが急所だ。
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大駒に守られた先手玉

_81二人の持ち時間が残り少なくなり、局面も佳境を迎えている。形勢は駒得の先手がよさそうだ。竜と角が攻防に利く位置で、駒の効率がいい。永瀬五段は大駒の強さを引き出している。劣勢と見られる伊藤四段だが、図から△8五歩と「焦点の歩」で切り返した。まだ勝負の行方はわからない。
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(村田智六段と里見女流四冠の大盤解説)

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(14時45分頃の控え室。船江五段と稲葉六段が関係者向けに解説をしている)

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先手よしの評判

_64伊藤四段が飛車を切って猛攻を開始した。△4九銀(図)は馬を作る狙いだ。飛車が取られそうで厳しい攻めに見えるが、船江五段は「この攻めはうまくいかなさそう」と話す。プロ的には後手が無理をしている、という見解のようだ。ここから▲6八飛△5七角成▲6七銀が一例で、最後の銀引きが駒取りを避けつつ△5八銀成を受けている。控え室では後手が攻めきるのは難しいという見解だが、伊藤四段はどう攻めをつなげるのだろうか?
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(解説中の稲葉六段と長谷川女流二段。会話が途切れ、「話がうまい方に助けていただきます」と稲葉六段が舞台袖を見る)

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(井上九段と神吉宏充七段が登場。軽妙なトークに笑いが止まらない)

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攻め駒を責める永瀬流

_59対局開始から1時間、戦型はいつの間にか相居飛車に落ち着いている。もともとダイレクト向かい飛車はこうした変化を含んでいるとはいえ、振り飛車党同士だけに驚きがある。永瀬五段は▲7六金(図)と守り駒を押し上げて前進。攻め駒を圧迫して積極的に指し進めるさまはいかにも永瀬流だ。
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(加古川青流戦のポスター。解説会場でも配布されている)

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