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4階では大盤解説会が始まった。トップバッターは船江恒平五段と村田智穂女流二段。船江五段は加古川出身、第1期の覇者でもある。
船江 三段リーグに行ったとき、一番強いと思ったのが伊藤さんです。永瀬さんとの対局では忘れられない将棋がありまして。よく覚えてるんですよ。投了図は自分はガチガチの穴熊なんですけど、敵陣に竜が2枚あって、こっちはこれ(穴熊)以外全部永瀬さんの駒で。
村田 トラウマになるような。
船江 トラウマですよもう。
自分が出演しているBAN-BANネットワークスのセールストークも巧みに織り交ぜるなど、流れるような話で会場を沸かせていた。
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▲7六歩△3四歩▲2六歩の出だしで始まった本局。両者とも振り飛車党ゆえにまずは戦型が注目されたが、永瀬五段が居飛車を志向して対抗形を目指す格好になった。伊藤四段の作戦は角交換から△2二飛とダイレクトに2筋へまわる向かい飛車。これが成立するなら△4二飛の途中下車をせずにすむため、後手が得をする。▲6五角(図)は「それは許せない」ととがめる最強の手だ。これには△7四角と打ち返すのが定跡で、以下(1)▲4三角成△4二金と(2)▲7四同角△同歩▲7五歩という2つの大きな変化がある。永瀬五段が選んだのは後者。ところがそこから1歩損して角を敵陣に打ち込む大胆な順で仕掛けていった。
珍しい指し方だが、プロの間では知られている順だという。稲葉陽六段は「先手の指し方は『ちょっと無理』という認識だと思います」と話した。永瀬五段の研究が出るのだろうか?
(13時過ぎの控え室)
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