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2025年10月

2025年10月11日 (土)

西山白玲が勝って3勝2敗

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▲福間-△西山戦は、127手で西山白玲が勝ちました。終局時刻は18時16分。消費時間は▲西山白玲4時間0分、△福間女流六冠4時間0分(持ち時間は各4時間、チェスクロック使用)。
勝った西山白玲は3勝2敗で、防衛まであと1勝となりました。次戦の第6局は10月18日(土)、石川県金沢市「ホテル日航金沢」で行われます。

竜を捕獲

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西山白玲の攻める時間が続きましたが、福間女流六冠は自陣に馬を引きつけて粘り強く指します。図は△4三銀と打った局面で、ひとまず先手の攻めを受け止めた印象です。実戦は▲2五角△2六飛▲4七角△5四銀▲2五金△2八飛成▲1八金(下図)と進行しました。▲2五金~▲1八金が好手順で、後手の竜が捕まっています。佐藤九段は「鍛えが入ってますね」とうなりました。後手は竜を取られては戦力不足のため、再び先手優勢になったようです。

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17時20分頃の控室

控室の様子です。佐藤康光九段と西浦三郎会長が盤を挟み、瀬川晶司六段が検討に加わっています。

Dsc_0359(難解な終盤戦に厳しい表情を浮かべる検討陣)

決めにいく

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終盤戦が続いています。上図では▲2八歩や▲5八玉など安全に指す手もありましたが、西山白玲は▲3四角△6二玉▲7三歩成△同銀▲7四歩(下図)と決めにいきました。

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△7四同銀なら▲6六桂△6五銀▲5三飛成△同金▲7五飛(変化図)で、後手玉は▲6一金までの詰めろになります。

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そこで福間女流六冠は下図から歩を取らず、△8四銀とかわしました。西山白玲が優勢を維持していますが、福間女流六冠は決め手を与えない指し手を続けています。

瀬川晶司六段がゲスト出演

現地の大盤解説会は、瀬川晶司六段と門倉啓太六段のW解説を行っています。

Dsc_0350_2(瀬川晶司六段。日本将棋連盟の常務理事を務める)

Dsc_0353_2(門倉啓太六段)Dsc_0352

勝負手

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福間女流六冠は勝負手を放ちました。図は▲5六飛の王手銀取りに対して、福間女流六冠は△5四角!で王手を防いだところ。▲5四同飛とタダで取られますが、△5三金右▲5六飛△2七角▲4七玉△3五銀で先手玉に迫る狙いです。「先手がいいと思ってると焦りますよ」と佐藤九段。西山白玲は△5四角の着手を確認すると、前傾姿勢となりました。福間女流六冠の勝負手に対して、どう対応するでしょうか。

先手優勢

2025101156対局に動きがありました。福間女流六冠が△2六銀と出た局面ですが、▲5二馬△同玉▲5六飛で王手銀取りがかかりました。途中の△5二同玉に代えて△5二同金でも▲2一飛が王手銀取りになります。佐藤康光九段は、自玉の嫌みが消えて先手優勢と見ています。

Dsc_0243(西山は王手銀取りをかけて優勢に)

大通公園

 

札幌ビューホテル大通公園のそばに、大通公園があります。札幌市の中心に位置し、長さ1.5kmもある特殊公園となっています。フェスなどのイベントも行われており、2月には「さっぽろ雪まつり」が開催されます。

Dsc_0302(大通公園から、さっぽろテレビ塔を撮影)

佐藤康光九段がゲスト出演

現地の大盤解説会。解説の門倉啓太六段からバトンタッチし、立会人の佐藤康光九段がゲスト出演しました。

Dsc_0346_2(佐藤康光九段)

Dsc_0347(山根ことみ女流三段)

Dsc_0343(佐藤九段は「なかなか指し手が当たりませんね」と苦笑い)


札幌ビューホテル大通公園

対局場の札幌ビューホテル大通公園は札幌市中央区にあり、大通り公園に面した位置にあるホテルです。吹き抜け構造となっており、開放感があります。白玲戦では第2期と第3期で指されており、今回で3回目となりました。

Dsc_0285(ホテルのロビーから撮影)