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2024年9月

2024年9月20日 (金)

検分

両対局者を含む関係者一行が、対局場のふふ奈良に到着しました。検分は16時30分からの予定でしたが、少し早く始まりました。

検分
(対局前日の検分)

西山白玲
(西山朋佳白玲)

福間女流五冠
(福間香奈女流五冠)

立会席
(左から記録係の佐々木海法女流初段、日本将棋連盟常務理事の清水市代女流七段、立会人の稲葉陽八段)

検分
(今期の七番勝負はイス対局で行われる)

西山白玲

福間女流五冠

検分
(盤駒のほか、照明や室温など入念に確認。検分は10分ほどで終了した)


第3局では開会式、大盤解説会などは行われず、本日のブログ更新は以上となります。対局は明日の9時に開始ですので、お楽しみに。

第3局は奈良対局

西山朋佳白玲(女流三冠)に福間香奈女流五冠が挑んでいるヒューリック杯第4期白玲戦七番勝負は、第1局を西山白玲が、第2局を福間女流五冠が制し、両者1勝1敗のタイになりました。

続く第3局は9月21日(土)、奈良県奈良市「ふふ奈良」「瑜伽山園地 茶室:たく庵」で行われます。立会人は稲葉陽八段、記録係は佐々木海法女流初段が務めます。対局は9時に始まり、先手は福間女流五冠。持ち時間は各4時間(チェスクロック使用)で、昼食休憩は12時から13時まで。途中10時と15時におやつが出される予定です。

【棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/hakurei/kifu/4/hakurei202409210101.html
【主催:ヒューリック株式会社】
https://www.hulic.co.jp/

ふふ奈良

インターネット中継は、棋譜コメント入力を飛龍、ブログを夏芽が担当します。よろしくお願いいたします。

2024年9月14日 (土)

感想戦

Img_2222(勝った福間香奈女流五冠は1勝を返した)
Img_2230(敗れた西山朋佳白玲は積極的な指し回しが実らず)

Img_2223

Img_2227

Img_2235(感想戦では序盤のやり取りを主に調べ、15分あまりで終了した)


以上で本局の中継ブログを終了します。ご観戦、誠にありがとうございした。

終局直後インタビュー

□勝った福間香奈女流五冠のインタビュー

―― 戦型は相振り飛車。駆け引きの序盤に見えた。
福間 形によって変化しようかなと思っていたんですけど、こちらが神経を使う将棋になってしまったかなと思います。
―― 44手目△9四歩で反発した。そのあたりの心境は。
福間 普通に組み合うと玉形がちょっと心もとないのかなと。常に怖い形なのかなと思っていました。
―― 65手目▲7五歩を逆用して、手厚く指された印象だった。リードを奪ったと思う局面は。
福間 角を取れて(78手目△6六桂)、指しやすいのかなと思っていたんですけど、そのあと急所が見えなくて、ちょっと焦りながら指していました。ただ、5八の金をはがせて(106手目△5八桂成)、見落としがなければと考えていました。
―― 次局の意気込み。
福間 次局まで1週間ほどしかないので、体調に気をつけながら準備していけたらと思います。


■敗れた西山朋佳白玲のインタビュー

―― 25手目▲9五歩で仕掛けたのは、どのような気持ちで。
西山 突けるタイミングとしては、そのあたりくらいなのかなと。突かないとじっくりした将棋になると思っていました。
―― 65手目▲7五歩から激しくなった。形勢判断は。
西山 全く自信がなくて、その前の▲6六香(53手目)がよくなくて、形勢が傾いたかと思います。その周辺であまりいい手を重ねられず、積極的ではあったものの、ちぐはぐな指し回しになってしまいました。
―― 次局に向けて。
西山 第3局ということで、シリーズの中盤戦ぐらいなのかなと思いますので、また気を引き締めて頑張りたいと思います。
Syuukyoku(インタビュー終了後、感想戦に移った)

福間女流五冠の勝利

Hakurei202409140101128

七番勝負第2局、▲西山朋佳白玲-△福間香奈女流五冠戦は、17時42分、128手で福間女流五冠の勝ちとなりました。消費時間は▲西山3時間38分、△福間3時間52分(チェスクロック使用)。これでシリーズ成績は1勝1敗となりました。第3局は9月21日(土)に、奈良県奈良市「ふふ奈良」「瑜伽山園地 茶室:たく庵」で指されます。

詰みがありそう

20240914114福間女流五冠は銀を捨てて、勝負を決めに出ました。▲3六同玉△5四馬▲4五桂打の局面で、深浦九段は「詰みがありそうですね」。控室は後手勝勢と見て、終局に備えます。西山白玲の残り時間は29分、福間女流五冠は22分です。

勝負手が出るか

2024091493上図▲8一銀成に△9三角なら▲9五歩から目標にできます。福間女流五冠は△6五馬と角を見捨て、▲8二成銀△6四馬▲8三成銀△6五馬▲7三成銀に△5五歩(下図)と進めました。

20240914100嫌みな歩を取り払い、△5四桂や△5四馬の楽しみがあります。
先手は飛車を押さえ込まれ、苦しい情勢です。深浦九段は先手の狙い筋として、▲4五銀や▲4五桂を候補に挙げました。駒数で劣る地点に駒をぶつけて、▲4五桂に△同桂▲同銀△同銀には▲3三角の王手飛車取りが決まります。西山白玲の持ち味でもある鋭い勝負手が飛び出すでしょうか。
Img_2163(西山白玲は勝負手を繰り出し、劣勢の将棋をひっくり返せるか)

受けの決め手

2024091488モニターに△8九角が映ると、深浦九段は「これは受けの決め手になるかもしれません」と見解を述べました。▲9七飛△5六角成のあと、△6五馬から△6四角と桂を取って自玉が手つかずとなります。控室では、福間女流五冠優勢と見られています。
Img_2166(福間女流五冠は、1勝を返せるか)

焼酎道場

サツマイモの本場、鹿児島の酒といえば芋焼酎です。芳醇な香りと独特の優しい甘みを感じる焼酎は、全国で愛されます。
Img_2125(白水館内の焼酎道場)
Img_2126(地元産の銘酒が並ぶ)
Img_2127(入手困難な焼酎3M(村尾酒造の村尾、白玉醸造の魔王)のひとつ、森伊蔵酒造の森伊蔵)
Img_2128

思いきったさばき

2024091467西山白玲が自玉の堅陣を頼りに踏み込みました。香捨ての強手で1歩を取り、上図から△6四同角▲6五桂△9四歩▲7三桂成△同桂▲7七角(下図)と進みました。2024091473負担の香を捨てて駒損にはなりましたが、後手玉の守りを薄くしています。検討する深浦九段と西浦会長は「思いきったさばきですね」と声をそろえました。
▲7七角の局面で、西山白玲の残り時間は1時間を切っています。
Img_2212(現地は雨が降ったり止んだり)