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2021年10月

2021年10月 2日 (土)

昼と夜の指宿白水館

Img_1899Img_1693_taihi02b(敷地内の薩摩伝承館は、周辺が水で満ちている。シンメトリーが美しい)

Img_1386_taihi01a Img_1682_taihi01b(離宮とつなぐ通路から海側の風景。夜は緑色の光でライトアップされていた)

指宿市の街並み(2)

Img_1430_s03(ふれあいプラザなのはな館)

対局場から徒歩圏内、ハイビスカス通り沿いにある公共施設。エリア中央には芝生広場があり、ジョギング、ゲートボールなどを楽しむ地元民の姿が。ほかには体育館もあります。

Img_1451_s05(別アングルから。造形美を感じる造りだ)

Img_1446_s06_2(あ!やせいのサンダースがとびだしてきた!)

指宿市スポーツ・文化交流大使として、ゲーム「ポケットモンスター」のイーブイが任命されています。市内のマンホール9ヵ所に、イーブイやその進化系のイラストが描かれています。こちらのサンダースは、ふれあいプラザなのはな館内に設置されていました。

激しい応酬

20211002_71ここ数手はバタバタと手が進んでいました。渡部女流三段が技を掛け、西山女流三冠は真っ向から攻め合いに応じています。

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「ここで△8九飛成とすれば、駒割りのバランスは大体取れていますね」(谷川九段)
「あれだけ激しい応酬だったのに、不思議ですね」(清水女流七段)

Img_2033_h1520b(継ぎ盤に並べられていた一例。先手は▲4六桂の追撃、後手は△3一金の穴熊強化)

指宿市の街並み(1)

Img_1407_s02(対局場近くの並木道)

対局地である指宿(いぶすき)市は、鹿児島県薩摩半島の南東端に位置します。指宿温泉が有名で、市内は湯量が豊富です。東シナ海と鹿児島湾に面し、海岸には温泉が流れ出るところも。これは砂むし温泉として利用されています。
指宿市の名物グルメは、温泉卵料理、そうめん流し、そら豆スイーツなど。また鹿児島県は、黒豚料理、海鮮料理、しろくま(氷菓、県発祥)なども人気料理です。

Img_1458_s07(ハイビスカス通り。色とりどりの花が歩道脇を彩る)

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Img_1405_s01(近づけば必ず目に留まる位置に本局の大看板があった)

午後のおやつ

15時、両対局者におやつが用意されました。注文は、西山女流三冠が「そらどら」と「指宿温泉サイダーのブルーベリースカッシュ」と「アイスコーヒー」、渡部女流三段が「和栗のお着物ケーキ」。ドリンク類は対局室に、そのほかは対局者用控室にそれぞれ運ばれます。
※対局者とは別に注文したものを撮影しました。

Img_2039_o1500f (「そらどら」は餡にそら豆を使用している)

Img_2021_o1500c_2(対局者には袋入りのまま提供)

Img_2017_o1500b(ドリンク2杯手筋)

Img_2015_o1500a(西山女流三冠のおやつ)

Img_2023_o1500d(渡部女流三段が注文した「和栗のお着物ケーキ」は、確かに着物のようだ)

飛車の取り合い

20211002_62局面が大きく動きました。進行速度がどうなるのか分からない中盤戦から、一気に飛車を取り合う手順に。いま渡部女流三段が先手陣に飛車に打ち下ろしたところです。控室の清水女流七段から「後手の穴熊は、どれぐらい堅いのでしょうか」と声が漏れます。控室で類似局面が検討されていたとき、▲2二角成と切る筋があることは評価されていました。

Img_2009_h1500(大盤解説のゲスト出演から戻ってきた清水女流七段)

薩摩伝承館

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指宿白水館の敷地内にある「薩摩伝承館」は2008年に開館。薩摩の美術品を中心に展示しています。展示室のほか、館内にはレストランやショップがあり、本局の現地大盤解説会も行われています。

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【薩摩伝承館 公式サイト】
http://www.satsuma-denshokan.com/

ここまでの振り返り

Img_1990_h1340(中盤戦の要所を迎えている。控室の谷川九段に、ここまでの進行を振り返っていただいた)

20211002_39_2「39手目▲5六飛のところは長い戦いになることも予想されました。例えば以下△2四歩~△2三銀といった手順ですね」

20211002_42「40手目△2四角~42手目△4五歩が後手の趣向です。2四角型のままゆっくりしていると▲2六歩が味のよい突き出しになるため、動いていきました。ただ先手は直前の▲7六飛で、この攻めを誘っていた可能性もありますね」

20211002_52「52手目△2四馬(7九地点から引いた)のところは、代えて△8九馬と桂を取ることも考えられました。ただ馬の働きが弱くなるため、先手の攻めを支えきれないと見たのでしょうか。しかし本譜の馬引きでは後手が少しつらいようにも思います」

20211002_56「56手目△4六歩には以下▲同銀△7三桂にどうするか(飛車成りで取ると△4六馬が王手竜取り)。(1)▲4七金だと△5五桂の筋、(2)▲3七銀引だと△2五桂の筋がいずれ生じそうです。現局面は先手が長期戦に持ち込みたいところで、そうすると▲銀△桂交換であることや、持ち歩の多さが生きてきます」

対局再開

20211002_51対局再開の合図が、立会人の谷川九段からありました。すぐに西山女流三冠は▲5四歩を着手しています。

Img_1979_ha01(再開の15分前には対局室に戻っていた両対局者)

Img_1978_ha03(手番の西山女流三冠)

Img_1974_ha02(渡部女流三段)

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Img_1989_ha06(対局再開の一着。記録係の伊藤明女流初段がチェスクロックを押下する。棋譜はタブレットと手書きで記入し、対局者に見せる消費時間は午前から引き続きこの形式で行う)

昼食メニュー

Img_1964_hs04(西山女流三冠の注文した中のメイン、鹿児島黒牛のステーキ)

Img_1956_hs03(鹿児島黒牛膳)

Img_1949_hs02(渡部女流三段の注文したメイン。鰻は白米とは別盛り)

Img_1943_hs01(指宿産鰻重)