【見どころ解説】
(右から、立会人の谷川浩司九段、現地大盤解説の豊川孝弘七段)
谷川九段 今日は鹿児島空港に11時頃に着きまして、日置市の武将隊の方に歓迎していただきました。それから1時間半ほどかけて指宿にきたのですが、ちょうど学校がお昼休みでして、生徒が道の両サイドから手を振ってくださり、そのあと市役所の数十名の方の歓迎を受けて、ほかにも南さつま市の方が作った白玲戦の砂の像の碑や、開幕式での大島紬の和服だったりと、本当に指宿市だけでなく、鹿児島県をあげて白玲戦と盛り上げてくださっていると強く感じました。
豊川七段 対局者ふたりは負けたくないに決まっているにしても、これだけのエールを受けて相当パワーがね、桜島どころじゃないですよ、ドカーンと。明日の対局は、中継で全世界から見れますからね。
谷川九段 現在の女流棋界は西山女流三冠と里見香奈女流四冠がタイトルを分け合っていて、渡部女流三段は七番勝負のひとつ前の対局で里見女流四冠を破ったわけですから、第1期のタイトルに相応しいふたりになったかなと思います。
豊川七段 渡部女流三段は、内に秘めたる闘志を感じますね。将棋が相当鋭いですし。
谷川九段 これまでの2局を見る限りは、西山女流三冠は剛腕といいますか、力強い攻めですね。一方の渡部さんのほうは、どちらかというと丁寧な印象があります。
豊川七段 3戦目になると、どんどん相手の手の内が分かってきますし、第1局で中飛車、第2局で四間飛車ときたので、次は三間飛車かなと思うのですが。
谷川九段 では明日、豊川予言が正しかったかどうかは、現地大盤解説でお話していただこうかと思います。
(締めのあいさつを行った下竹原利彦・指宿白水館代表取締役社長)
本日のブログ更新は以上となります。
対局は2日(土)9時から開始します。どうぞお楽しみに。
(文章:夏芽/撮影:虹)
【決意表明】
「鹿児島の皆さまには大変温かくお出迎えいただきまして、道中でも手を振っていただいたりと、非常に温かい気持ちで来させていただきました。そして先ほどもたくさんのお土産をいただきまして、うれしく思っております。将棋指しとしての憧れだった指宿白水館さまに対局者として伺えることや、素敵な大島紬の着物を着せていただいたことに非常に感激しております。明日は感謝の気持ちで一手一手を指し進めていきたいと思っております」(渡部愛女流三段)
「鹿児島県は初めて伺いまして、とても楽しみにしてまいりました。指宿白水館さまは過去に中継ブログ等でほかのタイトル戦のものを見ておりましたので、自分がいま実際に来られて、将棋が指せるということを大変幸せに感じております。今回この開幕式から素敵な大島紬の着物を着させていただいて、明日も和服での対局ということで、2日連続で着させていただくことは過去になかったので、本当に貴重な経験となりました。明日の第3局、結果はとても大事なことですけれども、自分らしい将棋が指せるように頑張りたいと思いますので、最後までご観戦いただけますと幸いです」