第1期七番勝負第3局 Feed

2021年10月 2日 (土)

午後のおやつ

15時、両対局者におやつが用意されました。注文は、西山女流三冠が「そらどら」と「指宿温泉サイダーのブルーベリースカッシュ」と「アイスコーヒー」、渡部女流三段が「和栗のお着物ケーキ」。ドリンク類は対局室に、そのほかは対局者用控室にそれぞれ運ばれます。
※対局者とは別に注文したものを撮影しました。

Img_2039_o1500f (「そらどら」は餡にそら豆を使用している)

Img_2021_o1500c_2(対局者には袋入りのまま提供)

Img_2017_o1500b(ドリンク2杯手筋)

Img_2015_o1500a(西山女流三冠のおやつ)

Img_2023_o1500d(渡部女流三段が注文した「和栗のお着物ケーキ」は、確かに着物のようだ)

飛車の取り合い

20211002_62局面が大きく動きました。進行速度がどうなるのか分からない中盤戦から、一気に飛車を取り合う手順に。いま渡部女流三段が先手陣に飛車に打ち下ろしたところです。控室の清水女流七段から「後手の穴熊は、どれぐらい堅いのでしょうか」と声が漏れます。控室で類似局面が検討されていたとき、▲2二角成と切る筋があることは評価されていました。

Img_2009_h1500(大盤解説のゲスト出演から戻ってきた清水女流七段)

薩摩伝承館

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指宿白水館の敷地内にある「薩摩伝承館」は2008年に開館。薩摩の美術品を中心に展示しています。展示室のほか、館内にはレストランやショップがあり、本局の現地大盤解説会も行われています。

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【薩摩伝承館 公式サイト】
http://www.satsuma-denshokan.com/

ここまでの振り返り

Img_1990_h1340(中盤戦の要所を迎えている。控室の谷川九段に、ここまでの進行を振り返っていただいた)

20211002_39_2「39手目▲5六飛のところは長い戦いになることも予想されました。例えば以下△2四歩~△2三銀といった手順ですね」

20211002_42「40手目△2四角~42手目△4五歩が後手の趣向です。2四角型のままゆっくりしていると▲2六歩が味のよい突き出しになるため、動いていきました。ただ先手は直前の▲7六飛で、この攻めを誘っていた可能性もありますね」

20211002_52「52手目△2四馬(7九地点から引いた)のところは、代えて△8九馬と桂を取ることも考えられました。ただ馬の働きが弱くなるため、先手の攻めを支えきれないと見たのでしょうか。しかし本譜の馬引きでは後手が少しつらいようにも思います」

20211002_56「56手目△4六歩には以下▲同銀△7三桂にどうするか(飛車成りで取ると△4六馬が王手竜取り)。(1)▲4七金だと△5五桂の筋、(2)▲3七銀引だと△2五桂の筋がいずれ生じそうです。現局面は先手が長期戦に持ち込みたいところで、そうすると▲銀△桂交換であることや、持ち歩の多さが生きてきます」

対局再開

20211002_51対局再開の合図が、立会人の谷川九段からありました。すぐに西山女流三冠は▲5四歩を着手しています。

Img_1979_ha01(再開の15分前には対局室に戻っていた両対局者)

Img_1978_ha03(手番の西山女流三冠)

Img_1974_ha02(渡部女流三段)

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Img_1989_ha06(対局再開の一着。記録係の伊藤明女流初段がチェスクロックを押下する。棋譜はタブレットと手書きで記入し、対局者に見せる消費時間は午前から引き続きこの形式で行う)

昼食メニュー

Img_1964_hs04(西山女流三冠の注文した中のメイン、鹿児島黒牛のステーキ)

Img_1956_hs03(鹿児島黒牛膳)

Img_1949_hs02(渡部女流三段の注文したメイン。鰻は白米とは別盛り)

Img_1943_hs01(指宿産鰻重)

昼食休憩

20211002_5012時、図の局面で昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は☗西山58分、☖渡部1時間33分。昼食の注文は、西山女流三冠が「鹿児島黒牛膳」、渡部女流三段が「指宿産鰻重」。対局は13時に再開します。

Img_1966_h_ban(昼食休憩時の盤面)

Img_1968_h_heya(昼食休憩時の対局室)

指宿白水館(2)

Img_1389(館外通路を通っていけば離宮がある。対局はこの中の一室で行われている)

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Img_1302_haku02(離宮から鹿児島湾を望む)

大盤解説会開始

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11時から現地大盤解説会が始まりました。解説は豊川七段、聞き手は室谷女流三段が務めています。客席には少しばかりの余裕があります。
現地大盤解説会

Img_1932_ob111003(身振りとダジャレを交えるのが豊川スタイル)

Img_1922_ob1110b(室谷女流三段はタブレットを片手に。これで本局の進行をすぐに確認している)

指宿白水館(1)

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対局場である「指宿白水館」は、鹿児島県指宿市の東端、鹿児島湾沿いに構える旅館です。敷地内には見事な大庭園があります。1947年、鹿児島市内に「鹿児島白水館」として創業。現在の場所には1960年に移転し、名は「指宿白水館」となりました。
過去にも将棋タイトル戦が複数回行われています。2017年に第30期竜王戦七番勝負第5局の対局地となった際は、羽生善治棋聖(肩書は当時)が竜王を奪取して永世七冠王に輝いたことで有名です。

Img_1292_haku01(本局のために作成された砂像。前日に両対局者とともに撮影)

Img_1463_haku05(羽生善治永世七冠達成の記念碑)

Img_1381_haku03(館内で売られていた「白玲戦アイシングクッキー」)

Img_1698_haku00(ロビーにて)

Img_1400_haku04(こういった和風が通路等、至るところで迎えてくれる)

【指宿温泉 旅館 砂むし温泉 指宿白水館】
http://www.hakusuikan.co.jp/