第1期七番勝負第1局 Feed

2021年9月10日 (金)

開幕式(2)

A7308277(最初に花束が贈呈され、両対局者は明日への意気込みを語った)

A7308287 (西山朋佳女流三冠)

「本日はお忙しい中、お集まりいただき、誠にありがとうございます。白玲戦を創設いただきましたヒューリック株式会社さまには、心より感謝申し上げます。その栄えある第1期の七番勝負に出場できることをこの上ない喜びと感じております。初の順位戦形式ということで、半年間、緊張感を持って、挑んでおりました。タイトル戦では新鮮な気持ちを味わいつつ、平常心で挑んでいけたらいいなと思っています」

A7308329 (渡部愛女流三段)

「このたび、白玲戦を創設していただきましたヒューリック株式会社さまを始め、すべての関係者のみなさまに、心より御礼を申し上げます。順位戦ということで、昨年の11月から戦ってきましたが、あっという間に本日を迎えた印象です。いよいよ七番勝負ということで、明日から対局が始まるのですが、緊張感が高まってきました。第1期ということで、将棋ファンのみなさんもご注目いただいていると思いますので、内容のいい将棋を指せるように、このシリーズ、一局一局を務めたいと思います。コロナ禍の状況で万全の準備をしていただきまして、タイトル戦を指せることうれしく思います。明日からお世話になります。どうぞよろしくお願いします」

(書き起こし=吟)

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開幕式(1)

17時から行われた開幕式の模様です。

■主催者挨拶

■両対局者による明日への意気込み

■立会人による明日の展望

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A7308225(西浦三郎・ヒューリック株式会社代表取締役会長)

「ようやくタイトル戦になるということで、楽しみにしております。今回、日本将棋連盟さんと白玲戦女流順位戦ということで開催させていただくということでございます。3年前、清水(市代女流七段)さんから、ここで棋聖戦の就位式がございましたときに、女流は6つしかタイトルがない、男性は8つあると、ぜひ主催をしてほしいといわれまして、わかりましたとお答えしたと思います。
3年前に清麗戦を主催させていただいて、普通はトーナメント戦は1度負けると終わりなところを、2回負けるまで戦えるようなルールでやってもらいました。1局でも対局を増やそうということですね。もう1つ(タイトル戦を)何とかしないといけないと思い、清麗戦は大成建設さんにお願いして、白玲戦順位戦とスタートさせていただきました。リーグ戦ですので、8回から9回、対局をしなければいけないと、清麗戦は最低でも、2局ありますし、ほかの棋戦もあります。それなりの対局数になり、清水さんとのお約束が果たせてよかったなと思っております。
私は会社でも同じことをするのは作業だと、やはり新しいことをやるのが仕事なんだと、よくいっています。そういう意味でトーナメント方式の棋戦を増やしても、そんなに変わらないのかなと。支援のお金は少し増えますが、リーグ戦でやって対局数が増えていくと。あとは女流棋戦では初の七番勝負ということで、2日制も考えましたが、ママさん棋士もおりますので、1日制の対局で。
少しでも新しいことをやっていきたいと思ってスタートしました。このあと金沢、鹿児島、奈良と転戦していきますが、おふたりには、いい棋譜を残していただきたいと。『将棋世界』で1年間のいい対局が順位をつけられていますが、ぜひ白玲戦の対局が入ればいいなぁと思います。2か月ちょっとのシリーズになりますので、対局者には健康に気をつけていただいて、いい棋譜を残すよう頑張っていただければと思います」

A7308244 (佐藤康光・公益社団法人日本将棋連盟会長)

「本日は第1期白玲戦七番勝負第1局の開幕式。コロナ禍ということで、十分に配慮した中、開催できますことを、大変うれしく思っております。女流棋界、将棋界にとりましても、歴史的な、大きなスタートということになったと思います。棋戦を創設していただきました、ヒューリック株式会社さま、西浦会長、関係各位には厚く御礼申しあげたいと思います。女流棋界の最高棋戦がこれから始まるということですけども、初代白玲の座を懸けまして、昨年から女流順位戦と形でスタートしました。女流棋士が多くの対局を重ねました。さまざまな戦いがございまして、この2人が七番勝負を戦うと。白玲戦は、弊社団の清水常務理事によりますと、令和の王者、真っ白なページに歴史を刻むと。真っ白なページの「白」、令和の王者の「令と「王」で「玲」の名前ができたと。本当にふさわしい名前ですね。64人の女流棋士が戦いまして、この1年でかなりレベルが上がったなと感じております。棋譜を拝見することがありますが、女流棋士にとって意識を高く持っていくことができると思います。
初代白玲を懸けて戦う、西山朋佳女流三冠と渡部愛女流三段は、初対局ということで非常にふさわしい2人が残ったのかなと思います。西山さんは現在、タイトルを3つ保持していて女流棋界のトップを走り続けている存在。そうはいいましても西山さんも女流順位戦では土がつきまして、どうなるのかという心配はありましたが、最後は見事に勝ち抜かれた印象です。渡部さんは過去のタイトル獲得経験もあります実力者で、今期も女流順位戦をしっかり戦い抜きまして。順位決定トーナメントの準決勝では、タイトル争いの本命の1人といわれていた里見香奈女流四冠を見事な内容で、終盤2転3転する中で競り勝ちまして、実力の一端を見せました。ここ一番の勝負強さはさすがだなと感じました。女流棋界にとりまして、初の七番勝負ということで、どういう戦いを見せていただけるのか、今から楽しみでなりません。両対局者におきましては、初めての経験ということもあるかもしれません。非常に長丁場になりますが、体調を整えていただきながら、自分の将棋を指して、ファンの方に楽しんでもらえる七番勝負にしていただきたいと思います」

(書き起こし=吟)

揮毫

検分終了後、両対局者はポスターと色紙にサインしました。

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対局検分

14時50分頃、対局室の検分が行われました。
検分では、使用する盤・駒、対局室の照明や窓からの光の入り具合、室温や騒音などが対局を行うに当たって問題ないかを確認します。

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A7307994 (西山朋佳女流三冠)A7308021(渡部愛女流三段)A7307992A7308005

A7308048 (左から日本将棋連盟常務理事の清水市代女流七段、立会人の中村太地七段、記録係の礒谷真帆女流初段)

A7308054(検分は滞りなく進み、10分弱で終了した)

第1期白玲戦七番勝負開幕

初代白玲の座につくのはどちらか。
七番勝負の舞台に勝ち上がったのは、西山朋佳女流三冠と渡部愛女流三段。

第1局は9月11日(土)に東京都港区「グランドニッコー東京 台場」で行われます。
対局開始は9時。持ち時間は各4時間(チェスクロック使用)、切れたら1手60秒未満の着手。
昼食休憩は12時~13時。先後は振り駒によって決定されます。両者は本局が公式戦初手合いです。

立会人は中村太地七段、記録係は礒谷真帆女流初段が務めます。

【主催:ヒューリック株式会社】
https://www.hulic.co.jp/

本局の中継は棋譜コメントを吟、本ブログを玉響が担当します。よろしくお願いいたします。