2012年10月27日 (土)

揮毫

検分が終わり、両対局者は隣の部屋で揮毫を始めた。写真にある色紙は、前夜祭でのプレゼントになるそうだ。伊藤四段は連盟書道部に通っていることもあり、手慣れた様子ですらすらと書き上げていく。永瀬五段の揮毫は文字通り根性が入っていそうな筆致だ。

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(揮毫の間に駒を撮影した。静山作、菱湖書。御蔵島黄楊赤柾に薄斑入り)

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検分

予定を早めて10時50分頃から対局室の検分が行われた。はじめに駒を確認、続いてふすまを閉めて明るさを確認。少しだけ暗くなったが、淡路九段が「私みたいにぐうっと前に乗り出さなければ大丈夫やろ」。最後は空調の確認。「入れると音が……」と関係者が話し、スイッチを入れるとブウウと大きな音がして一同苦笑い。今日は過ごしやすい気温で、使う必要はなさそうだ。

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記念撮影

10時40分頃、4階の解説会場に関係者が集まった。撮影のために永瀬五段と伊藤四段が握手を交わす。

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(左から立会人の淡路九段、永瀬五段、伊藤四段、慶田三段)

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準備進む

対局室は3階、大盤解説会場は4階にある。大盤解説会は各対局の開始とともに始まり、事前申し込み不要、参加費も無料だ。4階の解説会場では、本棋戦共催のBAN-BANネットワークスによって映像関係の準備が進められていた。このあとは11時から検分の予定。

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加古川駅から会場ヘ

JR加古川駅から南東へ進むと、しばらくして市役所が見えてくる。会場の「加古川市立青少年女性センター」はそのすぐ近くだ。入り口には本棋戦の開催を知らせる立看板が出ていた。

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2012年10月26日 (金)

決勝三番勝負、明日27日(土)開幕

第2期加古川青流戦決勝三番勝負が開幕する。勝ち進んだのは永瀬拓矢五段と伊藤真吾四段と、振り飛車党同士の顔合わせになった。今期は3局すべてが主催地の兵庫県加古川市で行われる。会場は「加古川市立青少年女性センター」。立会人は淡路仁茂九段、記録係は慶田義法三段。第1局は27日(土)13時から、第2局と第3局は28日(日)の10時、14時から行われる。インターネット中継は棋譜・コメント入力を翔記者が、ブログを文が担当する。

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2011年10月30日 (日)

感想戦

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(記者会見終了後、改めて感想戦が行われた)

【船江恒平四段】
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【宮本広志三段】
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第1期加古川青流戦は全ての日程を終了いたしました。ご観戦いただいた皆様、ありがとうございました。
Kifu3


(翔)

記者会見

表彰式の終了後、第1期加古川青流戦の終了を受けて、記者会見が行われました。
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(左から宮本三段、船江四段、谷川専務理事、樽本市長、村井理事長)

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(ハキハキと答えていく船江四段)

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(宮本三段は慎重に言葉を選びながら語った)

【樽本庄一市長】
全国的にも棋士のまちとして知られ、ゆかりの棋士がたくさんいる加古川ですが、伝統と歴史の象徴である将棋の発展のため、青少年の健全な育成のために是非とも加古川に公式戦を主催したいということで加古川青流戦は始まりました。
加古川出身の船江四段がチャンピオンとなる、我々にとっては万々歳な結果となりました。加古川青流戦は多くのファンに観戦していただき、記者の方々に取材していただいて成り立っています。加古川青流戦を開催させていただきありがとうございました。

【谷川浩司専務理事】
私は決勝三番勝負の第1局、第2局、第3局すべての立会人を務めました。研究熱心な若手同士の対局ということもあって、どの将棋も序盤から激しい展開となり研究の行き届いた若々しい三番勝負だったと思います。
船江四段は青流戦の初戦では里見香奈女流三冠と対局したり、決勝三番勝負第3局では優勢の将棋をなかなか勝ち切れなかったり、さまざまなプレッシャーを体験して優勝の難しさを実感したと思います。決勝の大舞台で戦ったという自信と経験を将来につなげて、ご活躍されることが加古川青流戦のためにもなると思います。
宮本三段は奨励会員が恵まれた環境で指せるということはめったにないことですし、加古川というアウェーで対局する逆風を経験したと思います。この貴重な経験を生かして今後もさらに活躍していただきたいと思います。

【両対局者への質疑応答】
・初戦から決勝までを振り返って。
船江「加古川という地元での棋戦ができ、決勝までは負けられないと思っていました。まさかこんなにうまいこと決勝までいき、優勝することができるとは。自分でも驚いています」
宮本「三段という立場で公式戦を指せるという喜びを噛みしめ、一局一局を頑張って指していました。その結果、決勝まで残るという将来忘れられないだろう体験ができてよかったです」

・決勝という大勝負を経験して。
船江「今回のような大舞台で指すのは初めてでプレッシャーもありましたが、いい結果を残すことを残すことができました。この経験を将来生かしていきたいと思います」
宮本「大舞台に立って半分夢見心地というか……、自分ではプレッシャーを感じているつもりはなかったのですが、振り返ってみるといつもと違う環境で、雰囲気にのまれてしまっていたかなと今は思っています。この経験を生かして早く三段リーグを抜けて、四段に上がりたいと思います」

・最も印象に残った対局は。
船江「決勝三番勝負の第2局、第3局は自分の予定通りに進めることができ、自分らしい将棋が指せたように思います」
宮本「決勝三番勝負はもちろんなのですが、準決勝の佐々木(勇気)四段との対局に勝てたことは嬉しかったです」

・どういう気持ちで本日の対局に臨んだか。
船江「第1局は残念ながら負けてしまい、勝ちたいという気持ちが強すぎて実力を発揮できませんでした。第2局からは自分の力を出し切るという一心で臨みました」
宮本「第2局で勝つか負けるかは大きいと思っていました。第2局で勝負を決めたいというつもりで臨んだのですが勝ち切ることができませんでした」

・ふたりにとって加古川青流戦とは。
船江「他にもいろいろな棋戦があって、どれも一生懸命指して勝ちたいと思っているんですが、加古川青流戦は地元の棋戦で思い入れがあるので、特に勝ちたいと思っていました」
宮本「貴重な経験をさせてもらい忘れられない棋戦になりました。これからも結果を残していきたいと思います」

(翔)

表彰式の模様(2)

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【船江恒平四段】
こうして優勝のトロフィーをいただいてやっと、優勝できたんだなとだんだん嬉しくなってきました。決勝に残れたらいいなぁとは思っていたのですが、本当に残れて優勝することもできて嬉しいです。ますます頑張ってどんどん他の棋戦でも勝ち進んでいきたいと思っています。今後とも応援よろしくお願いいたします。


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(挨拶の最後は言葉を詰まらせながら、なんとか言い切った)

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【宮本広志三段】
自分にとっては忘れられない、いい経験になりました。僕も三段リーグを早く抜けて四段になって、プロの棋戦で活躍したいなと思います。今後とも応援よろしくお願いいたします。

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(両者が一礼して、第1期加古川青流戦が幕を閉じた)

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(宮本広志三段)

(翔)

表彰式の模様(1)

452
(引き続き表彰式が行われた)

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(谷川浩司・日本将棋連盟専務理事より船江恒平四段に表彰状が授与された)

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(樽本庄一・加古川市長からはトロフィーと目録が贈られた)

470
(宮本広志三段にもトロフィーと目録が贈られた)

(翔)