« 2026年8月 | メイン

2026年9月

2026年9月12日 (土)

瑜伽山園地

瑜伽山(ゆうがやま)園地は、奈良公園の南端、浮見堂と鷺池の南側に広がる約1.3ヘクタールの庭園です。明治から大正期にかけて大阪財界で活躍した山口財閥四代目の山口吉郎兵衛が別荘を構えた地として知られ、画家の小見寺八山をはじめとする文化人たちが庭園や茶室に集い、交流を深めました。昭和2年(1927年)には、瑜伽山と鷺池が一体となる眺望の地として、国指定文化財「名勝 奈良公園」に追加指定されています。園地西側には、山口吉郎兵衛が建てた茶室を復元した今回の対局場でもある「たく庵」があり、数寄屋造りの趣をいまに伝えています。手水鉢や灯籠、池、竹林など、明治、大正期の面影を残す意匠が随所にちりばめられ、訪れる人は静寂に包まれた庭の美を味わうことができます。

A7c00322

A7c00329

A7c00320

A7c00312

A7c00328

午後のおやつ

時刻は15時になり、午後のおやつが用意されました。西山白玲がどら焼き(ショコラ)、大仏サイダー、ピーチジュース、アイスコーヒー。福間女流四冠がフルーツ盛り合わせ、アップルジュース、ちになるシロップ(大和当帰×生姜)のソーダ割りと午前と同じメニューでした。
A7c00529_2

A7c00531(中央にショコラが挟まる)

A7c00534

チャンス到来か

2026091278上図△2四角と金にぶつけた局面です。駒損をまったく意に介さず、▲2四同金には△3六桂▲3九玉に△2四飛が、△2八金までの詰めろになります。ただ、控室では「その変化で決まっているかどうかは際どい」といいます。実戦は▲2四同金△3六桂に▲1八玉とかわし、△2四飛に▲3九金で詰めろを防ぎました。2026091283次に▲2五角が銀桂の両取りになります。どちらにチャンスが訪れているのでしょうか。

A7c00524(控室には石本さくら女流三段が来訪した)

ふふ奈良

「ふふ奈良」は、奈良公園内に2020年6月に開業したスモールラグジュアリーホテルです。世界的建築家の隈研吾氏が設計を手がけ、中世の寺院遺構が残るこの地に、隣接する瑜伽山園地に伝わる大正期の文化人交流の記憶を重ねながら、「庭屋一如」の精神を継承した、庭と建築が一体となる空間をつくり上げています。
奈良の伝統建築を取り入れつつ、吉野杉や古代墨、古木を用いた温かみあるインテリア、格子や大和張りなど、奈良独自の景観を現代風に昇華している点も見どころです。
施設は敷地約4000坪に客室30室(全室温泉露天風呂付き)を配し、庭園や竹林を生かして自然との一体感を演出しています。

A7c00315

A7c00316_2

A7c00319

A7c00327

A7c00325

昼食休憩から対局再開まで

休憩に入っても西山白玲は考え続け、12時20分頃に部屋を離れました。両者は40分頃には対局室に戻って考え始めます。その後、山口稀女流初段、谷川十七世名人が入室し、13時になって山口稀女流初段が対局再開を告げました。西山白玲は反撃のきっかけを手に入れようと、△3五歩と突き捨てました。午後から激しい戦いになりそうです。

A7c00453_2(昼食休憩時の盤面)
A7c00454(使用されるのは秀峰師作、水無瀬書)

A7c00460(下座側から対局室を望む)
A7c00514

A7c00503

A7c00520

昼食休憩

2026091269図の局面で12時になり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲福間1時間47分、△西山1時間12分(チェスクロック使用)。昼食は、西山白玲がおにぎり3種(牛時雨・鮭・梅) みそ汁・漬物付、スパークリングウォーター。福間女流四冠が煮麺(大和地鶏)と豆稲荷、アップルジュース、ちになるシロップ(大和当帰×生姜)のソーダ割り。対局は13時に再開します。

A7c00452

A7c00447

開戦

2026091267福間女流四冠が端から動き、戦いが始まりました。▲7五歩と突き出して飛車の横利きを広げます。△同歩▲同角△7四歩▲6六角で収まるなら、先手は1歩を持って攻め幅が広がり、飛車の横利きも通って不満がありません。

A7c00383

これまでの白玲戦

ヒューリック杯白玲戦は2020年に創設された女流棋界の棋戦です。第1期は西山朋佳女流三冠が渡部愛女流三段を4連勝で下し、初代白玲を獲得しました。第2期は里見香奈女流五冠が挑戦者となり、最終局までもつれた末に4勝3敗で西山白玲からタイトルを奪います。第3期は西山女流三冠が挑戦者として再び里見に挑み、4勝3敗のフルセットを制して白玲に返り咲きました。第4期は福間香奈女流五冠が挑戦者となり、第4局まで2勝2敗の互角で進みながら、福間女流五冠の体調不良によって第5局、第6局が不戦敗となり、西山白玲が防衛。第5期も福間女流五冠が再挑戦したものの、西山白玲が4勝2敗で退け、3期連続、通算4期目の防衛を果たしました。西山白玲は今期、白玲を通算5期獲得する「クイーン白玲」の資格とともに、棋士編入資格を得る新規定のもと、実現すれば女性初の棋士誕生となる重要なシリーズを戦います(文章内の姓や肩書、段位は対局当時のもの)。

A7c00370

A7c00369

戦型は相振り飛車に

2026091249西山白玲は8手目に△2二飛で向かい飛車に態度を決めました。すると、15手目に福間女流四冠も▲8八飛で向かい飛車に振り、戦型は相向かい飛車に決まりました。しばらくは淀みなく指し手が進んでいましたが、上図▲9七桂あたりではスローペースになりました。端に桂を跳ねて▲8五桂の開戦を見据えて、局面が動き出そうとしています。
10時30分頃、控室には室田伊緒女流三段と藤井奈々女流初段が来訪し、検討に加わりました。藤井女流初段は昨月末に指されたトーヨーカネツ杯第2回関西女流新鋭戦(非公式戦)で優勝しています。関係者から優勝を祝う温かな言葉が送られました。

A7c00423(手前は西山白玲。△2二飛の局面)

A7c00436

午前のおやつ

10時、午前のおやつが運ばれました。午前のおやつは西山白玲がマカロン2個(ラズベリー、抹茶)、100パーセントオレンジジュース、スパークリングウォーター、アイスコーヒー。福間女流四冠がフルーツ盛り合わせ、アップルジュース、ちになるシロップ(大和当帰×生姜)のソーダ割り。大和当帰は、奈良県を中心に栽培されているセリ科の薬用植物。根は生薬として使用され、葉の香りはリラックス効果があるといわれています。

A7c00428

A7c00430