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2025年8月

2025年8月30日 (土)

感想戦

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大盤解説会場に登壇

感想戦に先立ち、両対局者は大盤解説会場に移動してファンの前で感想を述べました。

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終局直後

20250830a7306538(終局直後はインタビューが行われた)

20250830a7306535【西山白玲の談話】
――相振り飛車で雁木を用いたのは想定の作戦だったか。
西山 そうですね。気になっていた形で、手将棋でしたけれど、難解なのかなと思っていました。

――▲4八玉(45手目)△8二玉と組み合った局面の手応えは。
西山 気にする部分が多いので、難解かなと。

――その後、▲2九飛(47手目)でしたが、代えて▲6五歩の変化は考えられたでしょうか。
西山 そうですね。△4四角などの筋で激しい順になるのかと思いましたが、指してみたい手ではありました。(本譜は)△3三桂(48手目)で思わしい手が展開がなかったので、その辺りは自信がなかったです。

――▲6五歩(51手目)と仕掛けたときの成算は。
西山 難解かなと。

――その後の中盤戦については
西山 途中は自信がなかったんですけど、▲8六桂と打てて攻めに専念できる形になってからは指しやすくなったかと思いました。

――本局は受け重視というか、じっくりした指し回しが多く見えた。そういう作戦だったのか。
西山 いえ、一手一手、考えていましたが、どこかで攻める手が見つけられなかったので。本譜のような展開になるのかなと。

――本局を総括して。
西山 力戦の将棋になり、膠着状態になりやすいので、どこでポイントを出せるかという将棋だったかなと思います。△5五歩(52手目)と絡まれた辺りは自信がなくて。かなり手が広くて難しかったですが、自玉が寄りつかない展開になってからは指しやすくなったかなと思います。

――第2局に向けて。
西山 またすぐですので、状態を整えて頑張りたいと思います。

20250830a7306549【福間女流六冠の談話】
――序盤はこれまで二人が対戦した将棋とは違う駒組みになったが、それについては。
福間 一手一手、考えながら、指す将棋になったかなと思います。

――▲4八玉(45手目)△8二玉と組み合った局面については。
福間 こちらは(自玉の守りが)堅いんですけど、バランスがあまりよくないというところで。うまく堅さを生かして、局面をほぐす展開になればなと思ってました。

――▲6五歩(51手目)と仕掛けられた局面については。
福間 こちらがしっかり囲えた状態で駒がぶつかったので、何か攻めがあるかな、という感触ではありました。

――苦戦を意識された局面は。
福間 △5二歩(64手目)と謝って、勝負どころがなくなってしまったかなと思います。

――その前後で、何か誤算があったのか。
福間 そうですね。もう少し攻めていけると思っていたので、その前の段階で何か違う手を指すべきだったかなと思います。

――本局を総括して。
福間 難しい将棋だったと思いますが、勝負どころで誤ってしまったかなと。その辺りはしっかり反省して、次に生かせたらと思います。

――第2局に向けて。
福間 次は先後が決まっているので、引き続き力が出せるように頑張りたいと思います。

西山白玲が制す

20250830_101第1局は西山白玲が制しました。終局時刻は17時12分。消費時間は、▲西山3時間14分、△福間3時間56分。第2局は9月6日(土)に鹿児島県指宿市「指宿白水館」で行われます。

西山白玲が優位を拡大

20250830_86ペースを握った西山白玲は、その後も鋭い攻めを続けて優位を拡大しています。図では▲8九飛も魅力的でしたが、西山白玲は▲6三歩と打ちました。対して(1)△6一金は▲7三銀成△同金▲8五桂、(2)△6三同金直も▲同銀成△同金▲6四歩△6二金▲7四金の要領で後手玉は寄り筋です。

20250830a7306397(西山白玲)

20250830a7306450(福間女流六冠)

西山白玲がリードを奪う

20250830_65_2第1図は持ち駒の角を3一に打ち込んだ局面。以下△2一飛▲9七角成△6六銀ならば、▲7八銀(参考図)で角を捕獲できます。盤面を広く見た攻め筋で、控室では先手が指しやすいという評判です。

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お台場の夜景

対局前夜にお台場周辺を散策しました。

20250829a7306230(東京湾に浮かぶ屋形船。レインボーブリッジは白色に点灯していた)

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20250829a7306213(左上にそびえ立つのが対局場のホテル)

20250829a7306200(フジテレビ本社ビルもライトアップされていた)

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15時30分頃の控室

開幕局は都内での開催ということで、多くの女流棋士が控室を訪れています。

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20250830a7306500(砂原奏女流2級。あさっての9月1日で女流棋士デビューからちょうど2年になる)

20250830a7306509(左から日本将棋連盟理事の斎田晴子女流五段と武富礼衣女流二段)

20250830a7306523(『将棋世界』の最新号を手にポーズしてくれたのは野原未蘭女流二段。今期女流順位戦でB級からA級昇級を果たし、同誌の「女流順位戦昇級者の声」に寄稿した)

午後のおやつ

15時になり、両対局者に午後のおやつが出されました。メニューは、西山白玲が「ヴェリーヌトロピカル(マンゴーとアプリコットのゼリー、ライムのゼリーとバナナのパンナコッタのトロピカルなグラスデザート)」、「信州りんごジュース」、「ウーロン茶」、「アイスコーヒー」。福間女流六冠が「フルーツ盛り合わせ(メロン、イチゴ、パイナップル等)」、「リンゴと人参のスムージー」、「ほうれん草とバナナのスムージー」、「アイスティー」です。

20250830a7306495(西山白玲のメニュー)

20250830a7306489(福間女流六冠のメニュー)

大盤解説会開演

14時、現地で大盤解説会が開演しました。

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20250830a7306467(解説を務める高見七段。主催がヒューリックということで、玉の囲いを建物にたとえていた)

20250830a7306473_2(聞き手の室谷女流三段)