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2022年9月

2022年9月16日 (金)

開会式

18時からは関係者を集めての開会式が行われました。主催者としてヒューリック株式会社の西浦三郎代表取締役会長、日本将棋連盟常務理事の清水市代女流七段があいさつ。西山白玲と里見女流五冠にはヒューリックの関係者から花束が贈呈されました。両対局者は決意表明ののちに退場し、立会人の深浦九段と大盤解説を担当する遠山六段が対局の見どころについて語りました。

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(西浦会長は「第1局から面白い将棋が指されています。明日もよい棋譜を残していただきたい」と期待を寄せた)

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(清水女流七段は「第4局は七番勝負の中心を占める一局です。ファンの皆さまも、ぜひご堪能ください」とあいさつ)

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(西山白玲は「明日は大きな節目になると思います。一手一手を大事に指していきたい」と決意を語った)

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(里見女流五冠は「ホテルに到着した際は温かく歓迎していただいた。明日は全力を尽くして頑張りたい」と柔らかい表情で語った)

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(深浦九段は「中原―米長戦は矢倉を続けて指していた。その意地とプライドに感動しました。西山―里見戦も令和のライバル物語ですね」。中原誠十六世名人と米長邦雄永世棋聖のライバル対決に思いをはせる)

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(遠山六段は「二人の相振り飛車は、指すたびに少しずつ進化している。明日もひとつ上の相振り飛車が見られると思います」と戦術に注目)

検分

対局場に到着した両対局者は検分に臨みました。盤と駒は日本将棋連盟から運ばれたものが使われます。開始は16時の予定でしたが、対局室に関係者がそろったため早めに始まりました。盤側には立会人の深浦九段、日本将棋連盟常務理事の清水市代女流七段、記録係の真田女流三段が座っています。駒の見え方、空調や照明の具合を確認して特に問題はなく、16時前に終了しました。

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第4局は北海道札幌市で開催

西山朋佳白玲に里見香奈女流五冠が挑戦する第2期ヒューリック杯白玲戦七番勝負は、第3局を終えて西山白玲1勝、里見女流五冠2勝と挑戦者がリードしています。西山白玲がタイにするか、里見女流五冠が奪取にあと1勝とするか。第4局は9月17日(土)、北海道札幌市「札幌ビューホテル 大通公園」で行われます。
立会人は深浦康市九段、記録係は真田彩子女流三段。現地大盤解説会は解説を遠山雄亮六段、聞き手を加藤桃子女流三段が担当します。
対局開始は9時、昼食休憩は12時から13時。持ち時間は各4時間(チェスクロック使用)、使いきると1手60秒の秒読み。先手番は西山白玲です。
インターネット中継は棋譜・コメント入力を牛蒡、ブログを文が担当します。

【主催:ヒューリック株式会社】
https://www.hulic.co.jp/

2022年9月10日 (土)

ご観戦ありがとうございました

以上で本局の中継を終了いたします。ご観戦いただきましてありがとうございました。

End22 (感想戦終了後、太陽は沈みかけていた)

感想戦

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End07 (屋敷九段、杉本昌八段も検討に加わる)

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End12 (感想戦は30分ほどで終了した)

大盤解説会場で挨拶

感想戦の前に両対局者は大盤解説会場に向かい、挨拶に立ちました。

Ooban16 (大盤解説会場に向かい……)

Ooban17_2(登壇)

Ooban18 (西山白玲から挨拶)

Ooban19 (次いで里見女流五冠も挨拶を述べた)

終局直後

Nishiyama07 (快勝といえる内容で1勝目を挙げた西山白玲)

Satomi06 (里見女流五冠は力を出せなかった)

End01_2(終局後インタビューが行われた)

――第1局から似た出だしで里見挑戦者が変化した序盤でしたが、駒組みはいかがでしたか。
西山 端に集中される布陣なので、神経を使いながら考えていました。

――昼休前に△4五角と打ったのが決断の一手かと思いますが、昼食休憩の局面はどう見られていましたか。
西山 馬を働かされると苦しくなるので、馬を使わせないように苦心していました。

――午後に入ってから控室では△2五飛(40手目)が評判よかったですが、西山白玲ご自身はどのような感触でしたか。
西山 手渡しにも近い手なので、見落としがあるとリスキーな手とは思っていました。
Nishiyama08

――そのあたりはそれほどいいとは思っていなかったということでしょうか。
西山 そうですね。馬がどう働いてくるかが難しいところだったので、位は大きそうですが難解と思っていました。

――よくなったと思ったのはどのあたりでしょうか。
西山 最後、△6四歩(80手目)が詰めろで入るのを見つけたあたりです。

――一局全体の総括をお願いします。
西山 お互いにいろいろと主張のある展開だったと思うのですが、最後はなんとか手になっていたのかなと思います。

――第4局は1週間後に札幌市で行われます。そちらに向けて意気込みをお聞かせください。
西山 また対局がやってくるので、体調を整えて悔いなく挑めたらなと思います。

End02(続いて里見女流五冠にもインタビュー)

――序盤が第1局と同じ手順から▲4八玉(15手目)が変化でしたが、構想でしたか。
里見 作戦のひとつではありました。

――△4五角と打たれたところで昼食休憩でしたが、局面をどのように見ていましたか。
里見 こちらが結構薄い形ではあるので、まとめ方をどうするかと考えていました。

――午後に入ってから▲9三桂成(45手目)と端を攻めたあたりはいかがですか。
里見 本譜は一直線になってしまったので、ほかの順を選ぶべきだったかと思います。

Satomi07

――では午後は苦しい時間が長かったということでしょうか。
里見 そうですね、はい。

――差がついたなというのはどのあたりでしょうか。
里見 最後、受け方が何かあったかなと思っています。

――一局全体についておうかがいしたいのですが。
里見 細かい部分で決断よく指せなかったので、次局までになるべく修正して挑めたらと思います。

――第4局に向けてひとことお願いします。
里見 第4局は南から北に移動するので、コンディションを整えて挑めたらと思います。

(書き起こし:翔)

西山白玲が1勝を返す

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七番勝負第3局は86手で西山白玲の勝ちとなりました。終局時刻は17時19分。消費時間は▲里見4時間0分、△西山3時間16分(チェスクロック使用)。七番勝負は西山白玲の1勝2敗となりました。第4局は9月17日(土)、「札幌ビューホテル 大通公園」(札幌市中央区)で行われます。

後手勝勢

Hakurei202209100101_66上図の飛車打ちが△4五桂までの詰めろで△2八飛成も見せた一石二鳥の手。▲4六歩以下、下図まで進みました。

Hakurei202209100101_71△6八銀▲同金に△同桂成と、王手をかけずに△5八竜までの詰めろをかけるのが冷静と見られています。桂を渡さなければ▲9三香成△同桂▲9四桂以下のトン死筋も生じません。

Nishiyama06 (あとは着地を決めるだけとなった西山白玲)

飛車を渡す攻め

Hakurei202209100101_61里見女流五冠は飛車を角と刺し違え、5筋から手を作りにいきました。△4五桂や△8八飛など、先手も怖い筋があって諸刃の剣ともいえる攻めですが、成否やいかに。西山白玲は上記の手を含みに△2八歩成としました。

Satomi05(里見女流五冠は後手陣に食いつけるか)