2023年9月 9日 (土)

角捨ての勝負手

△5七角

時刻は18時を過ぎ、一手争いの終盤戦の中、西山女流三冠が△5七角とタダの場所に打つ勝負手を放ちました。▲同金と取れば△4八飛成が詰めろ、かつ飛車取りですし、角を取らなければ△9三角成で後手玉が堅くなります。

控室の佐藤康光九段からは「これは第2ラウンドかな」と長期戦を匂わせる言葉が出ました。

夕日
(外は少しずつ日が落ちてきたが、本局はまだまだ終わりが見えない)

攻めるか受けるか

△8一玉

17時40分、上図は里見白玲の▲9三角の王手に西山女流三冠が△8一玉と引いた局面です。

控室の佐藤康光九段は「▲6一銀と打ってみたい」と話していますが、先手玉にも△8八角や△4六角など、怖い筋が残っています。互いに攻めるか受けるか悩ましい場面。先手はどこかのタイミングで▲6八金の一手が必要でしょうか。

残り時間は▲里見白玲19分、△西山女流三冠6分(チェスクロック使用)です。

西山女流三冠
(西山女流三冠は白玲奪還に向けて、タイに戻したいところ)

激戦

▲9七角

時刻は17時を回りました。里見白玲の端攻めに対し、西山女流三冠は香を捨てて△9六桂と跳ぶ形で攻め合っています。その直後、里見白玲が▲9七角とぶつけたのが勝負手。一見△同角成で先手玉が危なそうですが、角交換になれば▲9三角の寄せが狙えます。果たして、どちらが読み勝っているのでしょうか。

佐藤康九段
(控室の継ぎ盤の前で考え込む佐藤康九段)

両者、残り1時間を切る

▲9五歩

時刻は16時を回り、里見白玲が▲9五歩と端攻めに出ました。この手に控室の佐藤康光九段は「さすがですね」とコメント。9筋の端攻めは危険をともないますが、△9五同歩なら▲9三歩や▲9四歩などで攻め続けることができます。

なお、本譜▲9五歩で里見白玲も残り1時間を切りました。残り時間は▲里見白玲50分、△西山女流三冠47分(チェスクロック使用)です。

里見白玲

立会人が解説会場へ

現地大盤解説会では、立会人の佐藤康光九段がゲスト出演でステージに上がりました。

解説会場
(立会人は和服姿での登壇)

佐藤康光九段
(佐藤康光九段が、深い読みを披露しながら解説していく)

山根ことみ女流二段
(聞き手は山根ことみ女流二段。来期の女流順位戦はA級4位の位置で戦う)

午後のおやつ

時刻は15時を回り、両対局者には午後のおやつが用意されました。里見白玲のおやつは「加世田かぼちゃプリン」と「フルーツ盛り」で、飲み物は知覧茶(アイス、ホット両方)、デコポンジュース、黒酢ソーダジュース。一方、西山女流三冠のおやつは「フルーツ盛り」と「知覧茶ようかん」で、飲み物はアイスコーヒー、指宿サイダー、知覧茶(アイス)です。※写真は撮影用のものです。

里見白玲のおやつ
(里見白玲のおやつ)

加世田かぼちゃプリン
(加世田かぼちゃプリン)

西山女流三冠のおやつ
(西山女流三冠のおやつ)

フルーツ盛り
(フルーツはマンゴー、桃、巨峰、マスカット、メロンの盛り合わせ)

後手ペース

△5四金

時刻は15時を回り、76手目△5四金の局面は後手の西山女流三冠がペースを握ったと見られています。駒の損得はないものの、先手は2五の金と8八の角が使いづらく、「駒の働き」という点で後手が十分な態勢を築いています。

△5四金の局面までの消費時間は▲里見白玲2時間11分、△西山女流三冠2時間45分(チェスクロック使用)です。

西山女流三冠

現地大盤解説会

白水館の敷地内にある「薩摩伝承館」では、11時から大盤解説会が始まっており、解説の村山八段、聞き手の山根女流二段のほか、佐藤康九段や斎田女流五段らもゲストで出演しています。

薩摩伝承館
(昨夜、開会式が行われた薩摩伝承館)

村山慈明八段
(解説の村山慈明八段)

斎田晴子女流五段
(聞き手は斎田晴子女流五段が務めている)

大盤解説会
(大盤の背後には、対局室を映すスクリーンが)

将棋の聖地

白水館は3年連続で白玲戦の開催しているほか、竜王戦の対局場としても使われており、館内には将棋に関する石碑や砂像などが建てられています。

砂像
(白玲戦の砂像。毎年、南さつま市にある砂の祭典実行委員会が製作しており、今年は大河ドラマにもなった『篤姫』がモデルになっている)

永世七冠
(現日本将棋連盟会長の羽生善治九段が永世七冠を達成したのが、この白水館だった)

竜王戦
(館内には竜王戦のパネルが飾られたコーナーも)

展示コーナー

写真
(昨年の白玲戦第3局の写真が飾られていた)

全国高等学校総合文化祭
(今年、鹿児島で開催された全国高等学校総合文化祭。女子個人戦で優勝した砂原奏さんは、その後、研修会で昇級して今月1日付で女流棋士になった)

対局再開

再開前
(対局者ふたりとも、再開10分前には席に戻っていた)

里見白玲
(次の手番は里見白玲)

西山女流三冠
(前傾姿勢で集中する西山女流三冠)

立会席
(立会人の佐藤康光九段は再び和服姿に)

対局時計
(両者の残り時間。昼食休憩中は、いくら考えても持ち時間が減らない)

里見白玲

和田女流二段
(13時、和田あき女流二段から「時間になりました」の声がかかったが)

対局再開
(里見白玲の手は出ず、そのまま長考が続いた)