畠山鎮八段の見解
図の45手目、▲4七金右の局面について、畠山鎮八段に見解をうかがいました。
「ここまでは後手の福間女流五冠が銀冠に組む工夫を見せました。対して、西山さんはじっくり指す方針のようで、この▲4七金右でも▲3五歩と攻勢に出る手もありました。ただ、このあと、タイミングを見て▲3五歩をいくことになるかもしれないです。福間女流五冠は下段飛車にするのが形ながら、▲3五歩のときの△2四飛が手損にならないよう、この二段目のまま△7三桂などで突っ張って指すつもりかもしれません。現局面は左右反転すれば、5筋の形などがやや違ってきますが相居飛車に似た形ですね。今後の展開としては昔は先手から攻めるのが当たり前のようなところがありましたが、いまの将棋はそういうこともなく、本局でもどちらから先攻するか分からないです。ただ、がっちりと囲い合うような進行にはまずならないと思います」(畠山鎮八段)
(畠山鎮八段は鋭い眼光を継ぎ盤に飛ばしながら見解を示した)